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最終学年へ
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早いもので私達は、三年も半ばになりました。
相変わらず、クラスは同じでそれなりに楽しく学校生活をたのしんでおります。
「ちょっと、またあの女!今度はキャスパーにちょっかいかけに行ったのよ!」
サイメーラが、プリプリと頬を膨らませながら私に話しかけました。あの女とは、言わずもがな、シュタリー=コーデル男爵令嬢でしょうね。
「まぁ!でも、キャスパー王子でしたらご自分であしらいそうではないの?」
「それが…。『王族であるんだから、差別は良くないですよね!お願いですから教えて下さいまし!』って言ったらしいのよ。」
シュタリーさんの声真似をしながら、サイメーラが憂鬱そうに教えてくれた。
「教えるって、何を?」
ラリアーが私の隣に近寄りながら、サイメーラに聞いた。
「石の扱い方よ。」
「はぁ?」
「あの女結局、自分が出来ないと認めたって事?今度は出来ない女アピール??」
私も、思わず 変な声を出してしまったわ。
ラリアーも、今更?と呆れながら聞いている。
そう。あれからもシュタリーさんは『調子が悪い』だの、『誰かが私に悪さをしたからだ』だの人のせいにして、あたかも本当だったら出来るんですアピールをずっとしてきていた。まぁ、石が扱えないからって別に進級出来ないなんて事はない。石が扱えないまま卒業する生徒もいるみたい。ただ、彼女は頑なに認めなかったのだ。それがいきなり教えを乞うとは…。
「それは分からないけれど…。」
珍しくサイメーラが弱気だわ。私、今まで気づかなかったけれどもしかしてサイメーラは…。
「あらぁ!それって、妬いてますの?ウフフ。」
後ろから声が掛かったので振り向くと、シュタリーさんがいた。
「きっと、キャスパー王子直々に教えて下されば、私の石も答えて下さるわ!サイメーラさん、私がキャスパー王子に教えてもらうのがそんなに悔しいのですか?ウフフ。ごめんなさいねぇ。キャスパー王子が承諾して下さったのですもの。仕方ないわよねぇ-。アハハハハ!」
そう言うだけ言って、自分の席へと戻って行った。
「何なのですの!悔しいわけないわ!!私は今まで、キャスパーと学校では『お互い恥ずかしいから話さないようにしよう』と取り決めをしていただけなのに!何であんなに自信満々で言ってくるのです!」
サイメーラは、拳を握って、頬をもっと膨らませながら怒っているわ。
それにしても…キャスパー王子と『お互い恥ずかしいから話さないようにしよう』なんて決めていたのですか。公爵家なのにサイメーラは、キャスパー王子と話さないなと思っていたけれど合点がいったわ。
「キャスパー王子と、そんな取り決めをされていたの?サイメーラ。」
「ええそうよ。だって、恥ずかしいじゃないの。機密事項だから内緒にしていたけれど、キャスパーとは、卒業したら婚約するのよ。それなのに…!あの女がソフィアの婚約者にちょっかいかけた時、何も思わなかったけれど撤回するわ!きっと彼女も婚約者があの女といてこんな気持ちだったのね!許さないわ!!私をこんな気持ちにさせるなんて…!」
「あ!サイメーラ。じゃあこうしましょう。私達も入れてもらいましょうよ。」
相変わらず、クラスは同じでそれなりに楽しく学校生活をたのしんでおります。
「ちょっと、またあの女!今度はキャスパーにちょっかいかけに行ったのよ!」
サイメーラが、プリプリと頬を膨らませながら私に話しかけました。あの女とは、言わずもがな、シュタリー=コーデル男爵令嬢でしょうね。
「まぁ!でも、キャスパー王子でしたらご自分であしらいそうではないの?」
「それが…。『王族であるんだから、差別は良くないですよね!お願いですから教えて下さいまし!』って言ったらしいのよ。」
シュタリーさんの声真似をしながら、サイメーラが憂鬱そうに教えてくれた。
「教えるって、何を?」
ラリアーが私の隣に近寄りながら、サイメーラに聞いた。
「石の扱い方よ。」
「はぁ?」
「あの女結局、自分が出来ないと認めたって事?今度は出来ない女アピール??」
私も、思わず 変な声を出してしまったわ。
ラリアーも、今更?と呆れながら聞いている。
そう。あれからもシュタリーさんは『調子が悪い』だの、『誰かが私に悪さをしたからだ』だの人のせいにして、あたかも本当だったら出来るんですアピールをずっとしてきていた。まぁ、石が扱えないからって別に進級出来ないなんて事はない。石が扱えないまま卒業する生徒もいるみたい。ただ、彼女は頑なに認めなかったのだ。それがいきなり教えを乞うとは…。
「それは分からないけれど…。」
珍しくサイメーラが弱気だわ。私、今まで気づかなかったけれどもしかしてサイメーラは…。
「あらぁ!それって、妬いてますの?ウフフ。」
後ろから声が掛かったので振り向くと、シュタリーさんがいた。
「きっと、キャスパー王子直々に教えて下されば、私の石も答えて下さるわ!サイメーラさん、私がキャスパー王子に教えてもらうのがそんなに悔しいのですか?ウフフ。ごめんなさいねぇ。キャスパー王子が承諾して下さったのですもの。仕方ないわよねぇ-。アハハハハ!」
そう言うだけ言って、自分の席へと戻って行った。
「何なのですの!悔しいわけないわ!!私は今まで、キャスパーと学校では『お互い恥ずかしいから話さないようにしよう』と取り決めをしていただけなのに!何であんなに自信満々で言ってくるのです!」
サイメーラは、拳を握って、頬をもっと膨らませながら怒っているわ。
それにしても…キャスパー王子と『お互い恥ずかしいから話さないようにしよう』なんて決めていたのですか。公爵家なのにサイメーラは、キャスパー王子と話さないなと思っていたけれど合点がいったわ。
「キャスパー王子と、そんな取り決めをされていたの?サイメーラ。」
「ええそうよ。だって、恥ずかしいじゃないの。機密事項だから内緒にしていたけれど、キャスパーとは、卒業したら婚約するのよ。それなのに…!あの女がソフィアの婚約者にちょっかいかけた時、何も思わなかったけれど撤回するわ!きっと彼女も婚約者があの女といてこんな気持ちだったのね!許さないわ!!私をこんな気持ちにさせるなんて…!」
「あ!サイメーラ。じゃあこうしましょう。私達も入れてもらいましょうよ。」
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