20 / 21
20. ジャネット視点
しおりを挟む
私はジャネット=ニューマン。男爵家の娘よ。
幼い頃に母が亡くなり、お父様が私の心配をして下さった。
そして、男爵家の小さい領地を潤わす為に新事業も手を出したらしいわ。
隣のホーキンス公爵家に、借金を願い出たのですって。で、私をそのお屋敷に預けるそうだわ。
なんだかよく分からないけれど、迷惑な話だわ。まぁ、それで学院に入学出来るのなら我慢もするけれどね。
だって、王国学院よ!?
貴族の令息が通っているのよ!?それに、王太子も同学年でいるなんて素晴らしいわ!
…あ、ホーキンス家の娘のオリーフィアが王太子様の婚約者なんだっけ。
ま、さすがにそこまでじゃなくても、そこそこお金持ちで、それなりに格好いい人捕まえれたら人生バラ色だものね!この私の小動物系な美貌とスタイルがあれば、狙った獲物は逃さないわ!
ホーキンス家の侍女見習いだって。何でそんな事やらせるのよ!惨めにさせたいわけ!?行儀を学ばせるとか何とか言っちゃってさ、カワイイ私をいじめたいだけでしょ!
オリーフィア、王太子様と仲良くないのね。じゃあ近づいてみよっと!
フフフ。こんなに簡単に私に靡くなんて、やっぱり私のこの顔、体、性格たまらないのね!ゲオルク様って呼ぶ事に成功したわ。それに…私を求めてくるの。キスしかしてくれないけど、もう何度も数え切れない程しているわ。それ以上もしたいっていうけれど、まだそこまではね。
でも、オリーフィアに勝ったみたいでいい気味だわ!!
☆★
ゲオルク様、私と結婚したいだなんて…!旦那様が国の一番偉い人になるのよ!やだー!どうしましょ!?私もその妻!?
☆★
なにあれ!なにあれ!!なにあれ!!!
あの二人のオジサマ、怖過ぎじゃないの!?国王陛下より威圧感あり過ぎだって!!
おかげで、私勉強しないといけなくなっちゃったじゃないのー!?
勉強なんて、大嫌いよ!王太子妃になれれば、綺麗なドレスが着れたりすると思っただけなんだけどー?本気出さなきゃいけないじゃない!!
それに、なんか、ゲオルク様がはじめ、私を側妃とか言ってたけどどういう事よ!?
ゲオルク様に聞いてみたけれど『間違えただけだ。』としか言わないのよね。そんな大事な言葉、間違える!?
王宮で過ごさせてもらえるのは嬉しいけど、午前中は勉強、午後はお茶会という名のおもてなし授業がほとんど。
しかも、講師が侍女長なんですって。なんでそんな人に…。それから、学院で一緒だったアニータと、イメルダと、コレットもですって!意味分かんないわ!!
なんでそんなに!?と思ったけれど、全てを侍女長が請け負うには大変なのだとか。確かに、侍女長は年がいってそうだわ。おばあちゃんまではいかないけどそんな歳よね。
アニータには行儀作法を、イメルダには刺繍や裁縫やファッションセンスを、コレットには貴族や周辺諸国の人々の名前を教わるのですって。
はじめは凄く嫌だったけど…上手いのよね、教え方が。分かりやすいから、まぁ、この地位を失うわけにはいかないからやるしかないわね…。
それに、まぁ、正直今まで友達がいなかった私。なんだか、学院で同じだった人と一緒にいられるって安心出来るのよね。愚痴を言っても言い返してくれるし。
これでずっと一人でやっていたら、参ってたかもしれないわ。
☆★
はぁ。いつになったら王太子妃になれるのかしら?まだ婚約者という肩書きしかもらえてないわ。
なによりいらつくのが、アニータが先に結婚するのですって。ひどくない!?
でも、アニータが言うには、『だいぶ作法が身に付いて来たじゃない。もう私は必要ないわね。』って。
そりゃあそうよ!私だってやれば出来るのよ!それに公爵令嬢のオリーフィアを傍で見てきたんだもの。要はあのように振る舞えばいいのでしょ?簡単よ!!
ま、アニータがこの仕事を辞める時に私の成長を伝えてくれたみたいで、王妃様から『結婚を半年後にしましょう』と言われた時は嬉しかったわね。
王妃様も、『よく頑張ってくれました…!いろいろとありましたけれど、それもしっかりと胸に刻んで、その上でゲオルクをこれからも支えてやってね。』と言われたわ。
厳しい人だったけれど、涙ぐまれながら言われたから、まぁ、悪い気はしなかったわね。
まぁ、私も悪かったかもね…。だから仕方ないわ。やってやるわよ。
幼い頃に母が亡くなり、お父様が私の心配をして下さった。
そして、男爵家の小さい領地を潤わす為に新事業も手を出したらしいわ。
隣のホーキンス公爵家に、借金を願い出たのですって。で、私をそのお屋敷に預けるそうだわ。
なんだかよく分からないけれど、迷惑な話だわ。まぁ、それで学院に入学出来るのなら我慢もするけれどね。
だって、王国学院よ!?
貴族の令息が通っているのよ!?それに、王太子も同学年でいるなんて素晴らしいわ!
…あ、ホーキンス家の娘のオリーフィアが王太子様の婚約者なんだっけ。
ま、さすがにそこまでじゃなくても、そこそこお金持ちで、それなりに格好いい人捕まえれたら人生バラ色だものね!この私の小動物系な美貌とスタイルがあれば、狙った獲物は逃さないわ!
ホーキンス家の侍女見習いだって。何でそんな事やらせるのよ!惨めにさせたいわけ!?行儀を学ばせるとか何とか言っちゃってさ、カワイイ私をいじめたいだけでしょ!
オリーフィア、王太子様と仲良くないのね。じゃあ近づいてみよっと!
フフフ。こんなに簡単に私に靡くなんて、やっぱり私のこの顔、体、性格たまらないのね!ゲオルク様って呼ぶ事に成功したわ。それに…私を求めてくるの。キスしかしてくれないけど、もう何度も数え切れない程しているわ。それ以上もしたいっていうけれど、まだそこまではね。
でも、オリーフィアに勝ったみたいでいい気味だわ!!
☆★
ゲオルク様、私と結婚したいだなんて…!旦那様が国の一番偉い人になるのよ!やだー!どうしましょ!?私もその妻!?
☆★
なにあれ!なにあれ!!なにあれ!!!
あの二人のオジサマ、怖過ぎじゃないの!?国王陛下より威圧感あり過ぎだって!!
おかげで、私勉強しないといけなくなっちゃったじゃないのー!?
勉強なんて、大嫌いよ!王太子妃になれれば、綺麗なドレスが着れたりすると思っただけなんだけどー?本気出さなきゃいけないじゃない!!
それに、なんか、ゲオルク様がはじめ、私を側妃とか言ってたけどどういう事よ!?
ゲオルク様に聞いてみたけれど『間違えただけだ。』としか言わないのよね。そんな大事な言葉、間違える!?
王宮で過ごさせてもらえるのは嬉しいけど、午前中は勉強、午後はお茶会という名のおもてなし授業がほとんど。
しかも、講師が侍女長なんですって。なんでそんな人に…。それから、学院で一緒だったアニータと、イメルダと、コレットもですって!意味分かんないわ!!
なんでそんなに!?と思ったけれど、全てを侍女長が請け負うには大変なのだとか。確かに、侍女長は年がいってそうだわ。おばあちゃんまではいかないけどそんな歳よね。
アニータには行儀作法を、イメルダには刺繍や裁縫やファッションセンスを、コレットには貴族や周辺諸国の人々の名前を教わるのですって。
はじめは凄く嫌だったけど…上手いのよね、教え方が。分かりやすいから、まぁ、この地位を失うわけにはいかないからやるしかないわね…。
それに、まぁ、正直今まで友達がいなかった私。なんだか、学院で同じだった人と一緒にいられるって安心出来るのよね。愚痴を言っても言い返してくれるし。
これでずっと一人でやっていたら、参ってたかもしれないわ。
☆★
はぁ。いつになったら王太子妃になれるのかしら?まだ婚約者という肩書きしかもらえてないわ。
なによりいらつくのが、アニータが先に結婚するのですって。ひどくない!?
でも、アニータが言うには、『だいぶ作法が身に付いて来たじゃない。もう私は必要ないわね。』って。
そりゃあそうよ!私だってやれば出来るのよ!それに公爵令嬢のオリーフィアを傍で見てきたんだもの。要はあのように振る舞えばいいのでしょ?簡単よ!!
ま、アニータがこの仕事を辞める時に私の成長を伝えてくれたみたいで、王妃様から『結婚を半年後にしましょう』と言われた時は嬉しかったわね。
王妃様も、『よく頑張ってくれました…!いろいろとありましたけれど、それもしっかりと胸に刻んで、その上でゲオルクをこれからも支えてやってね。』と言われたわ。
厳しい人だったけれど、涙ぐまれながら言われたから、まぁ、悪い気はしなかったわね。
まぁ、私も悪かったかもね…。だから仕方ないわ。やってやるわよ。
150
お気に入りに追加
3,751
あなたにおすすめの小説

【完結】婚約破棄はしたいけれど傍にいてほしいなんて言われましても、私は貴方の母親ではありません
すだもみぢ
恋愛
「彼女は私のことを好きなんだって。だから君とは婚約解消しようと思う」
他の女性に言い寄られて舞い上がり、10年続いた婚約を一方的に解消してきた王太子。
今まで婚約者だと思うからこそ、彼のフォローもアドバイスもしていたけれど、まだそれを当たり前のように求めてくる彼に驚けば。
「君とは結婚しないけれど、ずっと私の側にいて助けてくれるんだろう?」
貴方は私を母親だとでも思っているのでしょうか。正直気持ち悪いんですけれど。
王妃様も「あの子のためを思って我慢して」としか言わないし。
あんな男となんてもう結婚したくないから我慢するのも嫌だし、非難されるのもイヤ。なんとかうまいこと立ち回って幸せになるんだから!

私と結婚したくないと言った貴方のために頑張りました! ~帝国一の頭脳を誇る姫君でも男心はわからない~
すだもみぢ
恋愛
リャルド王国の王女であるステラは、絶世の美女の姉妹に挟まれた中では残念な容姿の王女様と有名だった。
幼い頃に婚約した公爵家の息子であるスピネルにも「自分と婚約になったのは、その容姿だと貰い手がいないからだ」と初対面で言われてしまう。
「私なんかと結婚したくないのに、しなくちゃいけないなんて、この人は可哀想すぎる……!」
そう自分の婚約者を哀れんで、彼のためになんとかして婚約解消してあげようと決意をする。
苦労の末にその要件を整え、満を持して彼に婚約解消を申し込んだというのに、……なぜか婚約者は不満そうで……?
勘違いとすれ違いの恋模様のお話です。
ざまぁものではありません。
婚約破棄タグ入れてましたが、間違いです!!
申し訳ありません<(_ _)>

とある令嬢の勘違いに巻き込まれて、想いを寄せていた子息と婚約を解消することになったのですが、そこにも勘違いが潜んでいたようです
珠宮さくら
恋愛
ジュリア・レオミュールは、想いを寄せている子息と婚約したことを両親に聞いたはずが、その子息と婚約したと触れ回っている令嬢がいて混乱することになった。
令嬢の勘違いだと誰もが思っていたが、その勘違いの始まりが最近ではなかったことに気づいたのは、ジュリアだけだった。

父の大事な家族は、再婚相手と異母妹のみで、私は元より家族ではなかったようです
珠宮さくら
恋愛
フィロマという国で、母の病を治そうとした1人の少女がいた。母のみならず、その病に苦しむ者は、年々増えていたが、治せる薬はなく、進行を遅らせる薬しかなかった。
その病を色んな本を読んで調べあげた彼女の名前は、ヴァリャ・チャンダ。だが、それで病に効く特効薬が出来上がることになったが、母を救うことは叶わなかった。
そんな彼女が、楽しみにしていたのは隣国のラジェスへの留学だったのだが、そのために必死に貯めていた資金も父に取り上げられ、義母と異母妹の散財のために金を稼げとまで言われてしまう。
そこにヴァリャにとって救世主のように現れた令嬢がいたことで、彼女の人生は一変していくのだが、彼女らしさが消えることはなかった。

代わりはいると言われた私は出て行くと、代わりはいなかったようです
天宮有
恋愛
調合魔法を扱う私エミリーのポーションは有名で、アシェル王子との婚約が決まるほどだった。
その後、聖女キアラを婚約者にしたかったアシェルは、私に「代わりはいる」と婚約破棄を言い渡す。
元婚約者と家族が嫌になった私は、家を出ることを決意する。
代わりはいるのなら問題ないと考えていたけど、代わりはいなかったようです。

婚約破棄は別にいいですけど、優秀な姉と無能な妹なんて噂、本気で信じてるんですか?
リオール
恋愛
侯爵家の執務を汗水流してこなしていた私──バルバラ。
だがある日突然、婚約者に婚約破棄を告げられ、父に次期当主は姉だと宣言され。出て行けと言われるのだった。
世間では姉が優秀、妹は駄目だと思われてるようですが、だから何?
せいぜい束の間の贅沢を楽しめばいいです。
貴方達が遊んでる間に、私は──侯爵家、乗っ取らせていただきます!
=====
いつもの勢いで書いた小説です。
前作とは逆に妹が主人公。優秀では無いけど努力する人。
妹、頑張ります!
※全41話完結。短編としておきながら読みの甘さが露呈…

両親から謝ることもできない娘と思われ、妹の邪魔する存在と決めつけられて養子となりましたが、必要のないもの全てを捨てて幸せになれました
珠宮さくら
恋愛
伯爵家に生まれたユルシュル・バシュラールは、妹の言うことばかりを信じる両親と妹のしていることで、最低最悪な婚約者と解消や破棄ができたと言われる日々を送っていた。
一見良いことのように思えることだが、実際は妹がしていることは褒められることではなかった。
更には自己中な幼なじみやその異母妹や王妃や側妃たちによって、ユルシュルは心労の尽きない日々を送っているというのにそれに気づいてくれる人は周りにいなかったことで、ユルシュルはいつ倒れてもおかしくない状態が続いていたのだが……。

婚約者が、私より従妹のことを信用しきっていたので、婚約破棄して譲ることにしました。どうですか?ハズレだったでしょう?
珠宮さくら
恋愛
婚約者が、従妹の言葉を信用しきっていて、婚約破棄することになった。
だが、彼は身をもって知ることとになる。自分が選んだ女の方が、とんでもないハズレだったことを。
全2話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる