【完結】身分に見合う振る舞いをしていただけですが…ではもう止めますからどうか平穏に暮らさせて下さい。

まりぃべる

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19. 卒業後

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 私は卒業後、ライナス様と正式に婚約を結びました。

 そして、一年後にライナス様の領地で結婚式を挙げましたわ。公爵家同士の結婚式ともあり、招待客がかなりおりました。

 お父様なんて、『はぁ…修道院へ行かないのは良かったが、淋しいなぁ…。』としょんぼりとしておりました。
お父様は、今まで威厳のある雰囲気でしたから、とても可愛らしく見えてしまいましたわ。

 お母様は、『オリーフィアの初恋が叶って良かったわねぇ!修道院に行くの、踏みとどまって良かったでしょう?ゲオルクは本当に不甲斐なかったものねぇ!幸せになるのよ!』とウキウキとしておりました。
お母様、私よりもそれは嬉しそうにしてくださいましたわ。

 お兄様は、『まさかそうなるとはな…。でも、ライナスならオリーフィアを大切にしてくれるだろ。僕としては安心だよ。え?オリーフィアを嫌ってる?いやそんな事あるわけないじゃないか。いつからか生意気になってしまったと嘆いていただけだよ。』なんて言ってきました。



 ティモシエンコ公爵家のお屋敷では、とても良くしていただいている。
お義父様もお義母様も、私が幼い頃に遊びに行っていたたそのままの雰囲気で、とても優しく接して下さいます。

 お義母様なんて、娘が出来たととても喜んで下さり、時間がある時は一緒にお茶を飲んでおります。
そして、『ライナスの小さい頃はね…』とたくさん話して下さいます。私は、その武勇伝をとても楽しく聞いておりますの。

 ライナス様を夜会などて見かけた時、威圧感漂っていて、お兄様と並んで本当に近寄りたくないと思っていましたの。でも、お義母様の話を聞く度に、ライナス様は昔と変わってないんだと微笑ましくなります。きっと、私と同じように公爵令息を演じていたのかもしれませんわね。





 そしてさらに一年経ってお兄様が二十歳になると、結婚をしました!
お相手は誰かと言うと、学院時代に私の傍にいつもいて下さった、侯爵令嬢のアニータです。

 なぜそうなったか。

 アニータは、卒業式の次の日にイメルダとコレットと一緒に王宮に行き、お兄様とライナス様からジャネットの側近について話を聞いたそうです。
はじめは三人共とても嫌そうな顔をしていたそうですが、お兄様とライナス様が丁寧に説明し納得されたそうです。
そして、お兄様が相談に乗っていたそうで、いつの間にかそうなってしまったのだそう。
恋に落ちる時は、いきなりですものね。

 アニータは、頼りになるけれどとても女性らしい所もあるものね。
アニータが私の義姉になるのはとても嬉しいですわ。

 お兄様も、隅に置けないですわね。

 でも…私が心配するのもなんですけれど、ジャネットの側近の仕事は大丈夫なのかしら!?
イメルダとコレットがいるから大丈夫なのかしらね。


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