28 / 41
Ⅲ
アルフの人気
しおりを挟む
翌日、事件後初めての武術の授業があった。と言っても武術の授業があるのは男子だけで、女子はその間教室で普通の授業を受けている訳だが。
そしてその男子の授業に教師として現れたのがアルフだった。アルフは武術の授業しかもっていないため、女子と接触することは基本的にはない。
そのため、これまで目立たぬクラスメイトだった近衛騎士がどんな人物なのか注目が集まっていた。授業中なのにも関わらずほとんどの生徒が授業そっちのけで窓の外をちらちら見やっている。かくいう私も、あのアルフがどんな風に授業をしているのかは興味があった。
アルフは男子生徒たちの前に出ると若干照れた様子で自己紹介を始める。
「こほん、まずは自己紹介をしよう。僕はアルフ・コルベール。知っての通り、学園を護るために派遣された近衛騎士だ。この間まで同じ生徒だった皆に授業をするというのは変な気分だが、よろしくお願いする」
「よろしくお願いします」
という声がいくつか返ってくる。生徒たちもこれまでクラスメイトであったアルフが先生であることに若干戸惑いがあるようだった。
ちなみにそんな男子たちの後ろでオルクは気まずそうにしていた。とはいえ、彼も自分を負かした相手が近衛騎士だと分かって少し救われたのではないか。一応学年で最強という座は守られたのだから。
一方のアルフはそんなオルクを気にすることもなく授業を進める。
「とりあえず初回だから何か質問があれば訊いてくれ」
「先生、近衛騎士ではどのような訓練をしていたんですか!?」
一人の男子が尋ねる。
「確かに、近衛騎士での訓練をしてくれれば俺たちも最強になれるんじゃないか!?」
「近衛騎士の訓練を受けてみたい!」
生徒たちが口々に叫ぶ。私はそこまででもないが、男子の間では近衛騎士に対する憧れのようなものはあるらしい。
彼らの声を聞いてアルフは苦笑した。
「学園で近衛騎士の訓練などしたら僕のクビが飛んでしまう。君たちも校庭を十週した後ひたすら腕立てやスクワットをさせられるのは嫌だろう?」
アルフの言葉に生徒たちは一瞬で沈黙する。この学園はやたら敷地が広いため、校庭一週でもかなりの距離がある。一部の真面目に武術をしている者は別として、ほとんどの生徒はたしなみとして学んでいるに過ぎない。そういう者たちは剣術の型などはまあまあ出来ても、辛くて地味な筋トレや体力強化をほぼしてこなかった。
「とはいえ近衛騎士の実力が知りたいという気持ちも分かる。せっかく初回なのだから、実力を知るという意味もこめて僕と手合わせしよう。全員、好きに僕に打ちかかって来てくれ」
「え!? 俺たち十六人もいるのにか?」
一人が困惑の声を上げるが、アルフは動じない。
「ああ。十六人同時でも、ばらばらでも、数人でタッグを組んでもいい。僕に一撃でも入れた者はこの後の授業全部さぼっても満点をつけてやろう」
「な、何だと!?」
その言葉に生徒たちは色めき立つ。
一方、教室内にいた女子たちも「いいなあ」「私も授業全部さぼる権利欲しい」などとざわついている。もちろんそれはアルフに鉄壁の自信があっての台詞だろうが、そうは言ってもアルフの立ち回りは気になるので私も窓の外をじっと眺める。
「うおおおおおおおおおっ! 俺が一番最初に授業さぼる権利をもらうぜ!」
そう叫んで一人の男子がアルフに突っ込んでいく。それを見てアルフは苦笑した。
「おいおい、別に先着一名じゃないから焦らなくてもいいんだぞ」
次の瞬間、アルフはすっと移動すると彼の足に自分の足を引っかけている。男子は勢い余ってその場にばたん、と倒れた。
それを見て他の生徒たちは気を引き締める。
「やっぱり先生は強いぞ」
「よし、次は一斉に攻撃だ!」
「誰が一撃入れても恨みっこなしだぞ!」
次は四人ほどの男子が四方から木刀を構えて打ちかかる。
が、アルフは素早く身をかがめてそのうちの一人の懐に入り込む。こうなってしまうと、残りの人は味方に当たる可能性があるので不用意に木刀を振るうことは出来ない。
「君は攻撃する際に無駄に木刀を振り上げすぎて、隙が大きすぎる」
そう言いながらアルフは最初に飛び込んだ生徒の胸元をちょん、とつつく。それだけのことなのに彼はその場に倒れた。
「そして君は脇を開き過ぎだ。もっと締めた方がいい」
そう言いながら次の生徒も最低限の動きだけで倒す。
「くそっ、いったん退くぞ!」
それを見た四人のうちの残り二人は慌てて逃げようとする。
「いや、敵の目の前で背を向けるのはやめた方がいい」
アルフは穏やかなトーンで言いながらすっと背中の前に移動すると軽く押す。彼はつんのめって前に倒れた。
「囲むのもだめなら、俺たちが息も継がせず攻撃して疲れさせるしかない!」
それを見ていた一人が叫びながら攻撃する。そしてアルフが反撃しようとするとすっと後ろに下がって攻撃を避けた。
「持久戦か。悪くないが、君たちの力で授業が終わるまでに僕の体力を尽きさせることが出来るかな?」
その後も攻撃すると見せかけて退く、ということを繰り返すがすぐにアルフはフェイントを見破り、本気でない攻撃には対処しなくなっていく。
そこから次々と生徒たちが入れ替わり立ち代わり攻撃を仕掛けるが、皆アルフがすっと動いただけで避けていく。そしてだんだんと一方的に攻勢に出ているはずの生徒側が息をきらしていった。体力の差もあるが、やはりアルフには付け焼刃のフェイントがほとんどばれているせいで、生徒側の動きが無駄になっているせいだろう。
そんな中、それを冷ややかに見ている生徒がいた。この間アルフと直接対決で負けたオルクである。
「あいつ、あそこまでの実力を持っていながら俺と戦ったときはああだったということは……大分手を抜いたな。大分手を抜かれたということは正面から挑んでも勝てないということだ」
そう言ってオルクは唇を噛む。
すると私の後ろで一人の女子が小声でささやくのが聞こえた。
「ねぇ、アルフ先生一度も木刀を抜いてなくない?」
「確かに。全部素手と足かけだけでいなしている」
言われてみればアルフの木刀はずっと鞘に収まったままだ。いくら生徒を本気で殴る訳にはいかないとはいえ、木刀があれば相手の攻撃を受けることも出来るし、攻め手を牽制することも出来る。それすら抜いていないということは実力の差は歴然だった。
そしてもうすぐ授業が終わるというころ。
疲れていた男子たちは立ち上がり、最後の攻撃をアルフに行う。その時だった。
「喰らえっ!」
あろうことかオルクは自分の木刀をアルフに向かって投げつけたのである。実戦ならいざ知らず、貴族の戦いにおいて剣を投げるというのは自分の誇りを投げ捨てるということと同義であった。そんなオルクの行為に「みっともない」「ついに誇りも捨て去ったか」と教室のざわめきが広がる。
オルクの木刀を避けようとしたアルフだが、周囲を他の生徒に囲まれていて咄嗟に動けない。
次の瞬間、コツン、と音を立ててオルクの木刀が地面に叩き落とされた。アルフが眼にも留まらぬ速さで木刀を抜いたのである。
「防ぐことは出来たが、体面を捨ててでも勝ちにいく姿勢は悪くないな」
そこからは早かった。アルフは木刀を抜くとあっという間に周りの生徒たちの木刀を叩き落としていき、授業は終わった。
それを見て教室内に静かな歓声が広がる。
「格好いい……」
「すごい、男子たちが一方的に圧倒されてる……」
体力が尽きて倒れている男子たちとは対照的に、教室内はアルフに対して熱視線を送る女子ばかりになっていた。授業をしていた教師はそんな女子たちを諦めたような目で見ている。
アルフの強さが他の人に評価されるのは嬉しいけど、これまでは自分だけが知っていたことが皆に知られていくのは少しだけ複雑な気分でもあった。
そしてその男子の授業に教師として現れたのがアルフだった。アルフは武術の授業しかもっていないため、女子と接触することは基本的にはない。
そのため、これまで目立たぬクラスメイトだった近衛騎士がどんな人物なのか注目が集まっていた。授業中なのにも関わらずほとんどの生徒が授業そっちのけで窓の外をちらちら見やっている。かくいう私も、あのアルフがどんな風に授業をしているのかは興味があった。
アルフは男子生徒たちの前に出ると若干照れた様子で自己紹介を始める。
「こほん、まずは自己紹介をしよう。僕はアルフ・コルベール。知っての通り、学園を護るために派遣された近衛騎士だ。この間まで同じ生徒だった皆に授業をするというのは変な気分だが、よろしくお願いする」
「よろしくお願いします」
という声がいくつか返ってくる。生徒たちもこれまでクラスメイトであったアルフが先生であることに若干戸惑いがあるようだった。
ちなみにそんな男子たちの後ろでオルクは気まずそうにしていた。とはいえ、彼も自分を負かした相手が近衛騎士だと分かって少し救われたのではないか。一応学年で最強という座は守られたのだから。
一方のアルフはそんなオルクを気にすることもなく授業を進める。
「とりあえず初回だから何か質問があれば訊いてくれ」
「先生、近衛騎士ではどのような訓練をしていたんですか!?」
一人の男子が尋ねる。
「確かに、近衛騎士での訓練をしてくれれば俺たちも最強になれるんじゃないか!?」
「近衛騎士の訓練を受けてみたい!」
生徒たちが口々に叫ぶ。私はそこまででもないが、男子の間では近衛騎士に対する憧れのようなものはあるらしい。
彼らの声を聞いてアルフは苦笑した。
「学園で近衛騎士の訓練などしたら僕のクビが飛んでしまう。君たちも校庭を十週した後ひたすら腕立てやスクワットをさせられるのは嫌だろう?」
アルフの言葉に生徒たちは一瞬で沈黙する。この学園はやたら敷地が広いため、校庭一週でもかなりの距離がある。一部の真面目に武術をしている者は別として、ほとんどの生徒はたしなみとして学んでいるに過ぎない。そういう者たちは剣術の型などはまあまあ出来ても、辛くて地味な筋トレや体力強化をほぼしてこなかった。
「とはいえ近衛騎士の実力が知りたいという気持ちも分かる。せっかく初回なのだから、実力を知るという意味もこめて僕と手合わせしよう。全員、好きに僕に打ちかかって来てくれ」
「え!? 俺たち十六人もいるのにか?」
一人が困惑の声を上げるが、アルフは動じない。
「ああ。十六人同時でも、ばらばらでも、数人でタッグを組んでもいい。僕に一撃でも入れた者はこの後の授業全部さぼっても満点をつけてやろう」
「な、何だと!?」
その言葉に生徒たちは色めき立つ。
一方、教室内にいた女子たちも「いいなあ」「私も授業全部さぼる権利欲しい」などとざわついている。もちろんそれはアルフに鉄壁の自信があっての台詞だろうが、そうは言ってもアルフの立ち回りは気になるので私も窓の外をじっと眺める。
「うおおおおおおおおおっ! 俺が一番最初に授業さぼる権利をもらうぜ!」
そう叫んで一人の男子がアルフに突っ込んでいく。それを見てアルフは苦笑した。
「おいおい、別に先着一名じゃないから焦らなくてもいいんだぞ」
次の瞬間、アルフはすっと移動すると彼の足に自分の足を引っかけている。男子は勢い余ってその場にばたん、と倒れた。
それを見て他の生徒たちは気を引き締める。
「やっぱり先生は強いぞ」
「よし、次は一斉に攻撃だ!」
「誰が一撃入れても恨みっこなしだぞ!」
次は四人ほどの男子が四方から木刀を構えて打ちかかる。
が、アルフは素早く身をかがめてそのうちの一人の懐に入り込む。こうなってしまうと、残りの人は味方に当たる可能性があるので不用意に木刀を振るうことは出来ない。
「君は攻撃する際に無駄に木刀を振り上げすぎて、隙が大きすぎる」
そう言いながらアルフは最初に飛び込んだ生徒の胸元をちょん、とつつく。それだけのことなのに彼はその場に倒れた。
「そして君は脇を開き過ぎだ。もっと締めた方がいい」
そう言いながら次の生徒も最低限の動きだけで倒す。
「くそっ、いったん退くぞ!」
それを見た四人のうちの残り二人は慌てて逃げようとする。
「いや、敵の目の前で背を向けるのはやめた方がいい」
アルフは穏やかなトーンで言いながらすっと背中の前に移動すると軽く押す。彼はつんのめって前に倒れた。
「囲むのもだめなら、俺たちが息も継がせず攻撃して疲れさせるしかない!」
それを見ていた一人が叫びながら攻撃する。そしてアルフが反撃しようとするとすっと後ろに下がって攻撃を避けた。
「持久戦か。悪くないが、君たちの力で授業が終わるまでに僕の体力を尽きさせることが出来るかな?」
その後も攻撃すると見せかけて退く、ということを繰り返すがすぐにアルフはフェイントを見破り、本気でない攻撃には対処しなくなっていく。
そこから次々と生徒たちが入れ替わり立ち代わり攻撃を仕掛けるが、皆アルフがすっと動いただけで避けていく。そしてだんだんと一方的に攻勢に出ているはずの生徒側が息をきらしていった。体力の差もあるが、やはりアルフには付け焼刃のフェイントがほとんどばれているせいで、生徒側の動きが無駄になっているせいだろう。
そんな中、それを冷ややかに見ている生徒がいた。この間アルフと直接対決で負けたオルクである。
「あいつ、あそこまでの実力を持っていながら俺と戦ったときはああだったということは……大分手を抜いたな。大分手を抜かれたということは正面から挑んでも勝てないということだ」
そう言ってオルクは唇を噛む。
すると私の後ろで一人の女子が小声でささやくのが聞こえた。
「ねぇ、アルフ先生一度も木刀を抜いてなくない?」
「確かに。全部素手と足かけだけでいなしている」
言われてみればアルフの木刀はずっと鞘に収まったままだ。いくら生徒を本気で殴る訳にはいかないとはいえ、木刀があれば相手の攻撃を受けることも出来るし、攻め手を牽制することも出来る。それすら抜いていないということは実力の差は歴然だった。
そしてもうすぐ授業が終わるというころ。
疲れていた男子たちは立ち上がり、最後の攻撃をアルフに行う。その時だった。
「喰らえっ!」
あろうことかオルクは自分の木刀をアルフに向かって投げつけたのである。実戦ならいざ知らず、貴族の戦いにおいて剣を投げるというのは自分の誇りを投げ捨てるということと同義であった。そんなオルクの行為に「みっともない」「ついに誇りも捨て去ったか」と教室のざわめきが広がる。
オルクの木刀を避けようとしたアルフだが、周囲を他の生徒に囲まれていて咄嗟に動けない。
次の瞬間、コツン、と音を立ててオルクの木刀が地面に叩き落とされた。アルフが眼にも留まらぬ速さで木刀を抜いたのである。
「防ぐことは出来たが、体面を捨ててでも勝ちにいく姿勢は悪くないな」
そこからは早かった。アルフは木刀を抜くとあっという間に周りの生徒たちの木刀を叩き落としていき、授業は終わった。
それを見て教室内に静かな歓声が広がる。
「格好いい……」
「すごい、男子たちが一方的に圧倒されてる……」
体力が尽きて倒れている男子たちとは対照的に、教室内はアルフに対して熱視線を送る女子ばかりになっていた。授業をしていた教師はそんな女子たちを諦めたような目で見ている。
アルフの強さが他の人に評価されるのは嬉しいけど、これまでは自分だけが知っていたことが皆に知られていくのは少しだけ複雑な気分でもあった。
21
お気に入りに追加
3,311
あなたにおすすめの小説

遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!
天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。
魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。
でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。
一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。
トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。
互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。
。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.
他サイトにも連載中
2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。
よろしくお願いいたします。m(_ _)m
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!
加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。
カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。
落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。
そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。
器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。
失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。
過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。
これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。
彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。
毎日15:10に1話ずつ更新です。
この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。

誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。

聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
辺境は独自路線で進みます! ~見下され搾取され続けるのは御免なので~
紫月 由良
恋愛
辺境に領地を持つマリエ・オリオール伯爵令嬢は、貴族学院の食堂で婚約者であるジョルジュ・ミラボーから婚約破棄をつきつけられた。二人の仲は険悪で修復不可能だったこともあり、マリエは快諾すると学院を早退して婚約者の家に向かい、その日のうちに婚約が破棄された。辺境=田舎者という風潮によって居心地が悪くなっていたため、これを機に学院を退学して領地に引き籠ることにした。
魔法契約によりオリオール伯爵家やフォートレル辺境伯家は国から離反できないが、関わり合いを最低限にして独自路線を歩むことに――。
※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる