29 / 61
ダンジョン都市アルディナと王女ティア
報告
しおりを挟む
「やりましたね! まさかレッサードラゴンを倒してしまうなんて!」
「すごい……」
ドラゴンが息絶えたのを見て、リンは喜びの声をあげてティアは呆然としている。
「俺たちは強い職業を持ちつつも経験はまだまだだったというのに、二人ともよくやったな。特にティアは初日で」
「あ、ありがとうございます。でもやっぱりそれはアレン様が強かったからです」
ティアの方は未だにドラゴンを倒したということの実感がわかないようだ。
「いや、俺たち三人全員の手柄だ」
「あ、ありがとうございました!」
俺たちが喜びを分かち合っていると、不意に後ろから声がかかる。誰かと思えば魔術師、それにディグルの女性取り巻きたちであった。
「ディグルのせいで大惨事になるところを止めてもらって申し訳ない」
「それはどういたしましてだが……しかしドラゴンが追いかけてきた時点で卵を返す。ディグルにそうさせるべきだったんじゃないのか?」
ディグルは嫌なやつだったが、パーティーである以上他のメンバーにも責任はある。俺がドラゴンを倒しても手柄は三人で分かち合うのと同じように。
俺の言葉に魔術師は申し訳なさそうな表情をし、女性たちはそっと目をそらす。
「そ、それは……済まない、実は俺たちはどんどんディグルとの力の差が広がっていって、ディグルのワンマンパーティーになっていったんだ」
確かにディグルは「魔導剣士」というそこそこ強い上に魔法も物理も両方できる職業だった。そしてこの魔術師以外はいかにも取り巻きを集めた感じのパーティー構成だ。そうなってしまうのも無理はない。
「あ、あの、やはり私たちも連帯責任で罰せられてしまうのでしょうか?」
「どうにかならないでしょうか」
女性たちも不安そうに俺に尋ねる。
実際彼女たちも「剣士」はまだいい方で、「荷物運び」「山師」といった戦闘職ではない者までいた。顔は可愛いからディグルはそれで選んだのだろうが、確かに逆らえないのも無理はない。
とはいえ事実は事実として報告するしかないのではないか。
俺がそう思っていると、女性たちのうち一人が思わぬことを提案する。
「あの、もしよろしければ先ほどの職業をそのままお渡しするので今の事はなかったことにしていただけないでしょうか?」
「え?」
意外な言葉に困惑する。が、彼女たちは、「職業渡しちゃうの!?」「でもドラゴンを四層まで連れてきたのはきっと重罪に違いない」「もう冒険者なんてこりごりだからこんな職業はいらない」などと話している。
俺はその辺のしきたりは詳しくないが、魔術師の男も苦々しく頷いている以上それなりの罰が下されるかもしれないことなのだろう。
そんな脅迫のようなことをして職業をもらっていくつもりはなかったが、向こうから言ってくるならそれでいい気もする。
「そうか。俺も悪いのはディグルだと思っているし、そこまで言うなら今回のことは黙っておく」
「ありがとうございます!」
一人の女がほっとしたように頭を下げる。
「でもこれからどうするんだ? 職業がないと大変だろう?」
「それはそうですが……」
彼女らの表情は暗くなる。
「ならこれを持っていけ」
そう言って俺は職業の値段に相当するぐらいの銀貨を渡す。
職業を持っていない者の肩身の狭さは身に染みて分かっているので、せめて新しい生き方が見つかるまではこれでどうにかしてほしい、というお金だ。
それにディグルのドラゴンの卵も、流れ的に俺が持っていって良さげな雰囲気があるから、その値段に比べれば大したことはない。
すると彼女たちの一人は涙を流す。
「ありがとうございます、見ず知らずの私たちを助けていただいてそこまでしていただけるなんて」
「ああ、私たちもディグルではなくこんな方と冒険したかった」
「あいつ、調子がいいときはいいやつだけなんだけど、だめなときは本当だめ」
「あと申し訳ないが、ディグルはちゃんと街の病院まで運んでやってくれ。さすがにそこまでは面倒見たくないからな」
「それはわしがやろう」
魔術師が頷く。
こうして俺は思わぬ戦果を手に入れつつ、ディグルのパーティーと別れてギルドに帰った。
そして俺たちはギルドに、ドラゴンの鱗や牙、そして卵を届ける。
「えっっっっっっっっっ!?」
それを見たギルド職員はさすがに仰天した。
「こ、こんなにたくさん……一体どうしたんですか?」
「いやあ、強くなったのが嬉しくてついつい深入りしてしまってドラゴンにぶつかったんだ。たまたま戦った訳だが……強かったな」
俺は適当なストーリーをでっちあげる。
職員は改めて俺たち三人を見て、もう一度目を丸くした。
「そんな、まだ冒険を始めてすぐだというのに……やっぱり信じられません。これだけの量だとすぐには算定出来ないので少々お待ちください」
「ああ」
そう言って職員は大量の戦利品を抱えて奥へ戻っていく。
一方、それを見たギルド内の他の冒険者たちも騒がしかった。
「おいおい、あいつドラゴンを倒したって本当か!?」
「見ただろ、あの戦利品」
「変な力を持っているだけかと思ってたが、そうでもないみたいだな」
「あの娘二人も、てっきりディグルみたいに金だけで囲っているかと思ったが実力者に違いない」
「仮登録証なんか使ってるけど普通にAランク相当だろ」
などといった声が次々と聞こえてくる。
「良かったですね、ようやくご主人様の正当な評価が広まりつつありますよ」
「ようやくも何もまだ数日なんだが……」
どこかで実力を示そうとは思っていたが、まさかこんなに早く示してしまうことになるとは。ディグルに絡まれたときは面倒だとしか思わなかったが、それがこんなことになるなんて思わなかった。
そこへギルドの奥から職員がずっしりと重い袋を持って戻ってくる。
「これが今回の素材の代金です」
「うおおっ」
ティアからもらった大金で見慣れていたとはいえ、こんなに大金をもらってしまうとは。
こうして俺たちは今回のドラゴン討伐で職業も評判も金も全てを手に入れたのだった。
「すごい……」
ドラゴンが息絶えたのを見て、リンは喜びの声をあげてティアは呆然としている。
「俺たちは強い職業を持ちつつも経験はまだまだだったというのに、二人ともよくやったな。特にティアは初日で」
「あ、ありがとうございます。でもやっぱりそれはアレン様が強かったからです」
ティアの方は未だにドラゴンを倒したということの実感がわかないようだ。
「いや、俺たち三人全員の手柄だ」
「あ、ありがとうございました!」
俺たちが喜びを分かち合っていると、不意に後ろから声がかかる。誰かと思えば魔術師、それにディグルの女性取り巻きたちであった。
「ディグルのせいで大惨事になるところを止めてもらって申し訳ない」
「それはどういたしましてだが……しかしドラゴンが追いかけてきた時点で卵を返す。ディグルにそうさせるべきだったんじゃないのか?」
ディグルは嫌なやつだったが、パーティーである以上他のメンバーにも責任はある。俺がドラゴンを倒しても手柄は三人で分かち合うのと同じように。
俺の言葉に魔術師は申し訳なさそうな表情をし、女性たちはそっと目をそらす。
「そ、それは……済まない、実は俺たちはどんどんディグルとの力の差が広がっていって、ディグルのワンマンパーティーになっていったんだ」
確かにディグルは「魔導剣士」というそこそこ強い上に魔法も物理も両方できる職業だった。そしてこの魔術師以外はいかにも取り巻きを集めた感じのパーティー構成だ。そうなってしまうのも無理はない。
「あ、あの、やはり私たちも連帯責任で罰せられてしまうのでしょうか?」
「どうにかならないでしょうか」
女性たちも不安そうに俺に尋ねる。
実際彼女たちも「剣士」はまだいい方で、「荷物運び」「山師」といった戦闘職ではない者までいた。顔は可愛いからディグルはそれで選んだのだろうが、確かに逆らえないのも無理はない。
とはいえ事実は事実として報告するしかないのではないか。
俺がそう思っていると、女性たちのうち一人が思わぬことを提案する。
「あの、もしよろしければ先ほどの職業をそのままお渡しするので今の事はなかったことにしていただけないでしょうか?」
「え?」
意外な言葉に困惑する。が、彼女たちは、「職業渡しちゃうの!?」「でもドラゴンを四層まで連れてきたのはきっと重罪に違いない」「もう冒険者なんてこりごりだからこんな職業はいらない」などと話している。
俺はその辺のしきたりは詳しくないが、魔術師の男も苦々しく頷いている以上それなりの罰が下されるかもしれないことなのだろう。
そんな脅迫のようなことをして職業をもらっていくつもりはなかったが、向こうから言ってくるならそれでいい気もする。
「そうか。俺も悪いのはディグルだと思っているし、そこまで言うなら今回のことは黙っておく」
「ありがとうございます!」
一人の女がほっとしたように頭を下げる。
「でもこれからどうするんだ? 職業がないと大変だろう?」
「それはそうですが……」
彼女らの表情は暗くなる。
「ならこれを持っていけ」
そう言って俺は職業の値段に相当するぐらいの銀貨を渡す。
職業を持っていない者の肩身の狭さは身に染みて分かっているので、せめて新しい生き方が見つかるまではこれでどうにかしてほしい、というお金だ。
それにディグルのドラゴンの卵も、流れ的に俺が持っていって良さげな雰囲気があるから、その値段に比べれば大したことはない。
すると彼女たちの一人は涙を流す。
「ありがとうございます、見ず知らずの私たちを助けていただいてそこまでしていただけるなんて」
「ああ、私たちもディグルではなくこんな方と冒険したかった」
「あいつ、調子がいいときはいいやつだけなんだけど、だめなときは本当だめ」
「あと申し訳ないが、ディグルはちゃんと街の病院まで運んでやってくれ。さすがにそこまでは面倒見たくないからな」
「それはわしがやろう」
魔術師が頷く。
こうして俺は思わぬ戦果を手に入れつつ、ディグルのパーティーと別れてギルドに帰った。
そして俺たちはギルドに、ドラゴンの鱗や牙、そして卵を届ける。
「えっっっっっっっっっ!?」
それを見たギルド職員はさすがに仰天した。
「こ、こんなにたくさん……一体どうしたんですか?」
「いやあ、強くなったのが嬉しくてついつい深入りしてしまってドラゴンにぶつかったんだ。たまたま戦った訳だが……強かったな」
俺は適当なストーリーをでっちあげる。
職員は改めて俺たち三人を見て、もう一度目を丸くした。
「そんな、まだ冒険を始めてすぐだというのに……やっぱり信じられません。これだけの量だとすぐには算定出来ないので少々お待ちください」
「ああ」
そう言って職員は大量の戦利品を抱えて奥へ戻っていく。
一方、それを見たギルド内の他の冒険者たちも騒がしかった。
「おいおい、あいつドラゴンを倒したって本当か!?」
「見ただろ、あの戦利品」
「変な力を持っているだけかと思ってたが、そうでもないみたいだな」
「あの娘二人も、てっきりディグルみたいに金だけで囲っているかと思ったが実力者に違いない」
「仮登録証なんか使ってるけど普通にAランク相当だろ」
などといった声が次々と聞こえてくる。
「良かったですね、ようやくご主人様の正当な評価が広まりつつありますよ」
「ようやくも何もまだ数日なんだが……」
どこかで実力を示そうとは思っていたが、まさかこんなに早く示してしまうことになるとは。ディグルに絡まれたときは面倒だとしか思わなかったが、それがこんなことになるなんて思わなかった。
そこへギルドの奥から職員がずっしりと重い袋を持って戻ってくる。
「これが今回の素材の代金です」
「うおおっ」
ティアからもらった大金で見慣れていたとはいえ、こんなに大金をもらってしまうとは。
こうして俺たちは今回のドラゴン討伐で職業も評判も金も全てを手に入れたのだった。
0
お気に入りに追加
169
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

弟子に”賢者の石”発明の手柄を奪われ追放された錬金術師、田舎で工房を開きスローライフする~今更石の使い方が分からないと言われても知らない~
今川幸乃
ファンタジー
オルメイア魔法王国の宮廷錬金術師アルスは国内への魔物の侵入を阻む”賢者の石”という世紀の発明を完成させるが、弟子のクルトにその手柄を奪われてしまう。
さらにクルトは第一王女のエレナと結託し、アルスに濡れ衣を着せて国外へ追放する。
アルスは田舎の山中で工房を開きひっそりとスローライフを始めようとするが、攻めてきた魔物の軍勢を撃退したことで彼の噂を聞きつけた第三王女や魔王の娘などが次々とやってくるのだった。
一方、クルトは”賢者の石”を奪ったものの正しく扱うことが出来ず次第に石は暴走し、王国には次々と異変が起こる。エレナやクルトはアルスを追放したことを後悔するが、その時にはすでに事態は取り返しのつかないことになりつつあった。
※他サイト転載

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる