22 / 61
ダンジョン都市アルディナと王女ティア
ティア
しおりを挟む
翌朝、俺たちは宿の食堂で落ち合う。
「おはよう、昨日はよく眠れたか?」
「はい、おかげさまで」
そう答えたティアレッタは血色がよくなり、足取りもきちんとしていた。王城で温室育ちだった割には体力があるんだな、と感心する。
リンの方も昨夜のやりとりが気に入ったのか、機嫌は良さそうで一安心する。
適当に朝食を頼むと、俺はティアレッタに尋ねる。
「それでこれからどうするか決まったか?」
「それは……」
ティアレッタは目を伏せる。
これまではとりあえず逃げるという目標があったが、それがなくなった今、急に今後どうするかを決めろと言っても難しいだろう。
「まだ結論が出ないというなら提案があるんだが、俺たちと一緒に冒険者にならないか?」
「え?」
思いもよらない提案に、ティアレッタは目を見張る。
「やはりパーティーは二人だと不自由だからな」
「とはいえ、いきなり素人を入れても大丈夫なものなのでしょうか?」
「大丈夫だ。職業は俺が用意するし、素人と言っても、隣国の王都からこの街まで一人で歩いてきたんだろう? 下手な冒険者よりも旅をしているさ」
というか俺もリンも能力と職業で強くなってるだけで、本人の経験や技術を見れば素人同然だ。むしろ戦闘以外の経験で言えばティアレッタの方が豊富だろう。
「ですが……え、本当にいいんですか? いろんな意味で迷惑をかけてしまうかもしれませんが……」
ティアレッタはなおも困惑したように言う。
冒険者に不慣れというだけでなく、宿の食堂なので表立っては言えないが、彼女に対する追手がくるかもしれないということだろう。
「それは分かっている。とはいえむしろ俺の方が、こんな力を使えるせいで神殿に睨まれている」
「ああ……」
彼女も神殿が何を考えるのかはある程度分かっているのだろう、それを聞いて苦笑する。
「まあすぐに答えを出せとは言わないから考えてみてくれ」
「は、はい……」
「じゃあ俺たちはギルドに行ってくる」
それだけを言い残し、俺はリンと共にギルドに向かう。
俺たちがギルドに向かうと、それだけで周囲に人が集まってきた。昨日職業売買の話をしたことに加えて、イビルスライム討伐により実力もそこそこ認められたらしい。
「実は俺、こいつと職業を交換したいんだが……」
「剣士の上位職ってないか?」
「私あんまり冒険者の適正ないから職業を売って村に帰りたい……」
そんな風に数人が声をかけてきて、さらにそれを十数人の冒険者たちが見守る。
「分かった。それなら職業を売りたいという方優先で頼む。とりあえずどういうものか話だけを聞きたいという方はリンに聞いてくれ」
そんな訳で俺は引退冒険者から職業を買い取ったり、パーティー内での交換を引き受けたりした。ただ、上位の職業はあまり持っていないので売る方はあんまりだったが。
その傍らでリンは他の人々に俺の力を説明する。
実際に俺が取引を行い、客の冒険者も満足して帰っていくのを見て、他の人々も徐々に俺の力を信じ始めた。
そんな訳で取引もある程度うまくいき、たくさんの取引を行えたからか俺のレベルも8に上がった。そして夕方ごろに俺たちは宿に帰っていく。
するとそこには真剣な表情をしたティアレッタが待っていた。
「お帰りなさい。朝の話でしたが、どうするか決めました」
「そうか。いいのか、半日で」
「はい。情報を集める当てもないので長く考えても仕方ありません」
それはそうだが、実際それですぐに決断できるのはすごいと思う。
やはり彼女の決断力は常人離れしている。
「分かった」
俺たちは再び三人で俺の部屋に集まる。
するとティアレッタは俺たちを交互に見て、口を開く。
「今朝のお誘いですが、微力ながら受けさせていただこうと思います」
「いいのか?」
「はい。逃亡を続けても、どこかできちんと生活するためには誰かを頼らなければなりません。それなら私はアレンさんを選びます」
「それは俺が特殊な力を持っているからか?」
「それもありますが、どちらかというと内面的なことです。最初に助けてくれたうえ、私が王女だと分かったからといってどこにも通報しなかったからです。そうすれば報奨金がもらえたかもしれなかったのに」
「そんなことしたら俺が『王女』の職業を奪ったことがバレて大問題になるだろう」
俺が言うと、ティアレッタは今気づいた、というふうに目を丸くする。
「それに、助けたのは金に目がくらんだからかもしれない」
「確かに。とはいえ、そういう理由があるならなおさらあなたは信頼できると言えます。『王女』を奪った以上、もし追手がきても隠すのに協力せざるを得ないですし」
「なるほど」
言われてみれば、俺はティアレッタの正体隠蔽に隠さなければならないから信頼できるのか。
もちろんそのリスクがあっても判断が揺らぐことはないが。
「と言う訳で、私は王女ティアレッタではなく一冒険者のティアとしてお世話になろうと思います」
ティアレッタ、改めティアは覚悟を決めた表情で言う。
職業も名前も変えて、本当にこれからは新しい人生を歩もうという決意が伝わってくる。
リンと顔を見合わせると、リンも頷く。
「分かった。じゃあこれからもよろしくな」
「改めて私もよろしくお願いします」
「はい、こちらこそお願いします」
こうして俺たちのパーティーには思いもよらない三人目が加入することになったのだった。
「おはよう、昨日はよく眠れたか?」
「はい、おかげさまで」
そう答えたティアレッタは血色がよくなり、足取りもきちんとしていた。王城で温室育ちだった割には体力があるんだな、と感心する。
リンの方も昨夜のやりとりが気に入ったのか、機嫌は良さそうで一安心する。
適当に朝食を頼むと、俺はティアレッタに尋ねる。
「それでこれからどうするか決まったか?」
「それは……」
ティアレッタは目を伏せる。
これまではとりあえず逃げるという目標があったが、それがなくなった今、急に今後どうするかを決めろと言っても難しいだろう。
「まだ結論が出ないというなら提案があるんだが、俺たちと一緒に冒険者にならないか?」
「え?」
思いもよらない提案に、ティアレッタは目を見張る。
「やはりパーティーは二人だと不自由だからな」
「とはいえ、いきなり素人を入れても大丈夫なものなのでしょうか?」
「大丈夫だ。職業は俺が用意するし、素人と言っても、隣国の王都からこの街まで一人で歩いてきたんだろう? 下手な冒険者よりも旅をしているさ」
というか俺もリンも能力と職業で強くなってるだけで、本人の経験や技術を見れば素人同然だ。むしろ戦闘以外の経験で言えばティアレッタの方が豊富だろう。
「ですが……え、本当にいいんですか? いろんな意味で迷惑をかけてしまうかもしれませんが……」
ティアレッタはなおも困惑したように言う。
冒険者に不慣れというだけでなく、宿の食堂なので表立っては言えないが、彼女に対する追手がくるかもしれないということだろう。
「それは分かっている。とはいえむしろ俺の方が、こんな力を使えるせいで神殿に睨まれている」
「ああ……」
彼女も神殿が何を考えるのかはある程度分かっているのだろう、それを聞いて苦笑する。
「まあすぐに答えを出せとは言わないから考えてみてくれ」
「は、はい……」
「じゃあ俺たちはギルドに行ってくる」
それだけを言い残し、俺はリンと共にギルドに向かう。
俺たちがギルドに向かうと、それだけで周囲に人が集まってきた。昨日職業売買の話をしたことに加えて、イビルスライム討伐により実力もそこそこ認められたらしい。
「実は俺、こいつと職業を交換したいんだが……」
「剣士の上位職ってないか?」
「私あんまり冒険者の適正ないから職業を売って村に帰りたい……」
そんな風に数人が声をかけてきて、さらにそれを十数人の冒険者たちが見守る。
「分かった。それなら職業を売りたいという方優先で頼む。とりあえずどういうものか話だけを聞きたいという方はリンに聞いてくれ」
そんな訳で俺は引退冒険者から職業を買い取ったり、パーティー内での交換を引き受けたりした。ただ、上位の職業はあまり持っていないので売る方はあんまりだったが。
その傍らでリンは他の人々に俺の力を説明する。
実際に俺が取引を行い、客の冒険者も満足して帰っていくのを見て、他の人々も徐々に俺の力を信じ始めた。
そんな訳で取引もある程度うまくいき、たくさんの取引を行えたからか俺のレベルも8に上がった。そして夕方ごろに俺たちは宿に帰っていく。
するとそこには真剣な表情をしたティアレッタが待っていた。
「お帰りなさい。朝の話でしたが、どうするか決めました」
「そうか。いいのか、半日で」
「はい。情報を集める当てもないので長く考えても仕方ありません」
それはそうだが、実際それですぐに決断できるのはすごいと思う。
やはり彼女の決断力は常人離れしている。
「分かった」
俺たちは再び三人で俺の部屋に集まる。
するとティアレッタは俺たちを交互に見て、口を開く。
「今朝のお誘いですが、微力ながら受けさせていただこうと思います」
「いいのか?」
「はい。逃亡を続けても、どこかできちんと生活するためには誰かを頼らなければなりません。それなら私はアレンさんを選びます」
「それは俺が特殊な力を持っているからか?」
「それもありますが、どちらかというと内面的なことです。最初に助けてくれたうえ、私が王女だと分かったからといってどこにも通報しなかったからです。そうすれば報奨金がもらえたかもしれなかったのに」
「そんなことしたら俺が『王女』の職業を奪ったことがバレて大問題になるだろう」
俺が言うと、ティアレッタは今気づいた、というふうに目を丸くする。
「それに、助けたのは金に目がくらんだからかもしれない」
「確かに。とはいえ、そういう理由があるならなおさらあなたは信頼できると言えます。『王女』を奪った以上、もし追手がきても隠すのに協力せざるを得ないですし」
「なるほど」
言われてみれば、俺はティアレッタの正体隠蔽に隠さなければならないから信頼できるのか。
もちろんそのリスクがあっても判断が揺らぐことはないが。
「と言う訳で、私は王女ティアレッタではなく一冒険者のティアとしてお世話になろうと思います」
ティアレッタ、改めティアは覚悟を決めた表情で言う。
職業も名前も変えて、本当にこれからは新しい人生を歩もうという決意が伝わってくる。
リンと顔を見合わせると、リンも頷く。
「分かった。じゃあこれからもよろしくな」
「改めて私もよろしくお願いします」
「はい、こちらこそお願いします」
こうして俺たちのパーティーには思いもよらない三人目が加入することになったのだった。
0
お気に入りに追加
169
あなたにおすすめの小説

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる