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決戦
決着
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デュアノス帝国・ネクスタ王国・エルドラン王国三国の命運を決する戦いは帝国軍が先に動き出す形で開戦しました。私たちは平原にある小高い丘に本陣を置き、そこから戦況を見渡します。
地面を埋め尽くす黒い波のような帝国兵の進軍に、味方の兵士たちは一瞬怖気づきました。
しかしそんな自軍を鼓舞するように両脇で休息していた竜たちが飛び立ち、帝国軍に向かっていきます。竜たちに対して帝国軍からは矢がぱらぱらと飛んでいきますが、固い鱗に当たって矢は弾かれていくのが見えます。
そして竜たちは帝国兵の上に降りていくと、太い尻尾を振り回して帝国兵を攻撃し始めました。中には、口から魔法の吐息を吐いて攻撃する竜もいます。巨大な尻尾が一薙ぎされるたびにばたばたと敵兵は倒れ、ひとたび吐息が放たれれば射線上の兵士は吹き飛ばされていきます。
上空から一方的に攻撃されるという状況に帝国軍はすぐに混乱状態に陥りました。
が、帝国軍三万の中で竜と戦っている兵士は左右の軍勢のほんの一部。
すぐに残りの兵士が中央から私たちに襲い掛かってきます。
「竜たちが我らのために戦ってくださっている! 我らもそれに負けぬような戦いぶりを見せるべきではないか!?」
「おおおおおおおおおおおおおお!」
それを見て殿下が味方の兵士を鼓舞すると、力強い声が返ってきました。
そして味方の兵士たちも敵軍に突っ込んでいきます。そして中央では両軍入り乱れての乱戦となりました。当初は数が多い帝国軍が有利でしたが、竜たちが一方的に帝国兵を倒していくことでじわりじわりとこちらが押し返していきます。
が、そんな中他の王国兵には目もくれずにまっすぐにこちらに進んでくる一隊がありました。そしてその一隊は勢いのままにこちらの本陣に突入してきます。どれだけ竜が活躍しようが、大将である殿下が討ち取られればこちらの敗北です。それを見て殿下は表情を険しくしました。
「気を付けろ、奴らはもうすぐここまで到達してくるだろう」
殿下の言葉に本陣を守っていた騎士たちも気を引き締めます。
「死ね、竜の巫女よ!」
そこへ罵声とともに敵軍の一隊が人垣を破って本陣へ突入してきます。その先頭に立っていたのは何と私の元婚約者にして不肖の王子、バルクでした。
「バルク!? なぜ敵軍に参加しているのですか!?」
驚きのあまり私は叫んでしまいます。反乱討伐に赴いて帝国に敗れたところまでは知っていましたが、まさか敵軍に与していたとは。
するとバルクはこちらを見て憎悪で目を血走らせながら答えました。
「お前こそ我が国の危機を見捨てて隣国でちやほやされているではないか!」
全く持って聞き捨てならない言い分です。
私にいい加減な罪を着せて追放し、それだけでは飽き足らず竜国にまで言いがかりをつけてきた挙句、帝国の侵略の片棒を担ぐとは。どれだけ悪行を積み重ねれば気が済むのでしょう。
すぐに私も言い返します。
「そもそも国が危機に陥ったのはあなたが自分勝手な政治を行ったからではないですか! 大体私を追い出したのもあなたでしょう! それでうまくいかなくなった挙句、帝国の悪事に加担するとはどういう了見ですか!」
「うるさい、それもこれも全て元はと言えばお前のせいだ!」
そう言ってバルクは剣を振り上げます。そこにはもはや理屈はありません。ただただ怒りと憎悪だけが彼を突き動かしていました。一瞬ではありますが彼の恐るべき執念に私は体が震えます。
が、すぐにそんな彼の前に剣を抜いたハリス殿下が立ちふさがります。
「おいおい、帝国が攻めてきたときに真っ先に尻尾を振るのが王子の仕事なのか? そんなことは犬だって出来るぞ」
「何だと? お前なんかに俺の何が分かる!」
そう言ってバルクは剣を振り降ろします。
ガキン、と金属がぶつかる鈍い音がして互いの剣がぶつかり合いました。防がれた、と思ったバルクはすぐに剣を引いて再び繰り出します。
が、両者一歩も譲らず、再び鈍い音とともに二人の剣がぶつかるだけでした。
何度繰り返してもその結果は変わりません。
何度も何度も鈍い音を立てて剣戟がかわされます。
両者の実力、そして相手を倒すという気迫が伯仲しているせいか……と思った時でした。
ふと、続けざまに剣を繰り出しているバルクが攻勢に出ているように見えるのに、戦いが進んでいくにつれてバルクの表情に焦りが浮かび、額に汗がにじんでいるのが見えることに気づきます。
一方、防御を強いられているはずの殿下はなぜか表情に余裕が見えました。
もしやこれは攻勢に出ているバルクを殿下が防ぎながら相手の息切れを待っているのでしょうか。
「はあ、はあ、はあ……くそ、あと一歩なのに。なぜ僕はお前に勝てないんだ?」
「結局、お前は自分に都合の悪いことが起こると全てを他人のせいにしてきた。そうやって自分を甘やかしてきたから他人のせいに出来ないことが起こった時に困るんじゃないのか?」
殿下は冷酷に言い放ちます。
図星だったのか、バルクの表情が醜く歪みました。
「くそっ!」
バルクは悪態をついて再び斬りかかってきますが、結果は変わりません。
鈍い音とともに両者の剣が交わっただけでした。
「そろそろ終わりにしようじゃないか」
殿下が無造作に剣を振るうと、それを防ごうとしたバルクの剣とぶつかり、バルクの剣はくるくると弧を描いて飛んでいきます。
そして無防備になったバルクに殿下は剣を振り上げ、容赦なく降り降ろします。
「くそ、くそ、くそっ! ぐわああああっ!」
最後までバルクは悪態をつきながら、殿下の剣でとどめを刺されるのでした。
バルク以外の帝国兵も味方によって倒され、ひとまず私たちの危機は去ったとみてよいでしょう。
「さすが殿下です。守っていただきありがとうございます」
それを見て私は殿下にお礼を言います。
目の前の危機が去ったことにもほっとしましたが、私を死ぬほど憎んでいたバルクが斃れたことで私の肩から一つ大きな荷物が降りたような、そんな安堵感がありました。
そしてそんなバルクに引導を渡してくださったのがほかならぬハリス殿下であったのも嬉しかったのです。
「済まないね、目の前でこんなものを見せてしまって。とはいえ僕が隣にいる限りそなたには指一本触れさせないから安心して欲しい」
「ありがとうございます」
相変わらず殿下のそんな言葉を聞くと胸の奥からじんわりと温かくなっていくような感覚を覚えます。
殿下が傍にいてくださるからか、バルクが侵入してきた際も不安はほとんどありませんでした。
「とはいえそろそろこうして戦っている間にも味方が勝利に近づいているようだ」
戦場を見渡すと、両脇から襲い掛かる竜たちの猛攻によって帝国軍は崩されていき、唯一善戦していた中央でも頼みの突撃部隊が壊滅したことに動揺が広がっているようです。このままでは両脇の綻びが中央に波及し、全軍が崩壊するのも時間の問題です。
折しも日は傾きかけ、日没が迫っています。
「退却だ! 退却!」
突如帝国軍からそんな声が響き渡ります。それに対して味方の軍勢は追撃しようとしたものの、すぐに日が暮れたためその日の戦いはいったんそこで終了しました。
そしてエルドラン王国軍の間で勝利の凱歌が響いたのです。
地面を埋め尽くす黒い波のような帝国兵の進軍に、味方の兵士たちは一瞬怖気づきました。
しかしそんな自軍を鼓舞するように両脇で休息していた竜たちが飛び立ち、帝国軍に向かっていきます。竜たちに対して帝国軍からは矢がぱらぱらと飛んでいきますが、固い鱗に当たって矢は弾かれていくのが見えます。
そして竜たちは帝国兵の上に降りていくと、太い尻尾を振り回して帝国兵を攻撃し始めました。中には、口から魔法の吐息を吐いて攻撃する竜もいます。巨大な尻尾が一薙ぎされるたびにばたばたと敵兵は倒れ、ひとたび吐息が放たれれば射線上の兵士は吹き飛ばされていきます。
上空から一方的に攻撃されるという状況に帝国軍はすぐに混乱状態に陥りました。
が、帝国軍三万の中で竜と戦っている兵士は左右の軍勢のほんの一部。
すぐに残りの兵士が中央から私たちに襲い掛かってきます。
「竜たちが我らのために戦ってくださっている! 我らもそれに負けぬような戦いぶりを見せるべきではないか!?」
「おおおおおおおおおおおおおお!」
それを見て殿下が味方の兵士を鼓舞すると、力強い声が返ってきました。
そして味方の兵士たちも敵軍に突っ込んでいきます。そして中央では両軍入り乱れての乱戦となりました。当初は数が多い帝国軍が有利でしたが、竜たちが一方的に帝国兵を倒していくことでじわりじわりとこちらが押し返していきます。
が、そんな中他の王国兵には目もくれずにまっすぐにこちらに進んでくる一隊がありました。そしてその一隊は勢いのままにこちらの本陣に突入してきます。どれだけ竜が活躍しようが、大将である殿下が討ち取られればこちらの敗北です。それを見て殿下は表情を険しくしました。
「気を付けろ、奴らはもうすぐここまで到達してくるだろう」
殿下の言葉に本陣を守っていた騎士たちも気を引き締めます。
「死ね、竜の巫女よ!」
そこへ罵声とともに敵軍の一隊が人垣を破って本陣へ突入してきます。その先頭に立っていたのは何と私の元婚約者にして不肖の王子、バルクでした。
「バルク!? なぜ敵軍に参加しているのですか!?」
驚きのあまり私は叫んでしまいます。反乱討伐に赴いて帝国に敗れたところまでは知っていましたが、まさか敵軍に与していたとは。
するとバルクはこちらを見て憎悪で目を血走らせながら答えました。
「お前こそ我が国の危機を見捨てて隣国でちやほやされているではないか!」
全く持って聞き捨てならない言い分です。
私にいい加減な罪を着せて追放し、それだけでは飽き足らず竜国にまで言いがかりをつけてきた挙句、帝国の侵略の片棒を担ぐとは。どれだけ悪行を積み重ねれば気が済むのでしょう。
すぐに私も言い返します。
「そもそも国が危機に陥ったのはあなたが自分勝手な政治を行ったからではないですか! 大体私を追い出したのもあなたでしょう! それでうまくいかなくなった挙句、帝国の悪事に加担するとはどういう了見ですか!」
「うるさい、それもこれも全て元はと言えばお前のせいだ!」
そう言ってバルクは剣を振り上げます。そこにはもはや理屈はありません。ただただ怒りと憎悪だけが彼を突き動かしていました。一瞬ではありますが彼の恐るべき執念に私は体が震えます。
が、すぐにそんな彼の前に剣を抜いたハリス殿下が立ちふさがります。
「おいおい、帝国が攻めてきたときに真っ先に尻尾を振るのが王子の仕事なのか? そんなことは犬だって出来るぞ」
「何だと? お前なんかに俺の何が分かる!」
そう言ってバルクは剣を振り降ろします。
ガキン、と金属がぶつかる鈍い音がして互いの剣がぶつかり合いました。防がれた、と思ったバルクはすぐに剣を引いて再び繰り出します。
が、両者一歩も譲らず、再び鈍い音とともに二人の剣がぶつかるだけでした。
何度繰り返してもその結果は変わりません。
何度も何度も鈍い音を立てて剣戟がかわされます。
両者の実力、そして相手を倒すという気迫が伯仲しているせいか……と思った時でした。
ふと、続けざまに剣を繰り出しているバルクが攻勢に出ているように見えるのに、戦いが進んでいくにつれてバルクの表情に焦りが浮かび、額に汗がにじんでいるのが見えることに気づきます。
一方、防御を強いられているはずの殿下はなぜか表情に余裕が見えました。
もしやこれは攻勢に出ているバルクを殿下が防ぎながら相手の息切れを待っているのでしょうか。
「はあ、はあ、はあ……くそ、あと一歩なのに。なぜ僕はお前に勝てないんだ?」
「結局、お前は自分に都合の悪いことが起こると全てを他人のせいにしてきた。そうやって自分を甘やかしてきたから他人のせいに出来ないことが起こった時に困るんじゃないのか?」
殿下は冷酷に言い放ちます。
図星だったのか、バルクの表情が醜く歪みました。
「くそっ!」
バルクは悪態をついて再び斬りかかってきますが、結果は変わりません。
鈍い音とともに両者の剣が交わっただけでした。
「そろそろ終わりにしようじゃないか」
殿下が無造作に剣を振るうと、それを防ごうとしたバルクの剣とぶつかり、バルクの剣はくるくると弧を描いて飛んでいきます。
そして無防備になったバルクに殿下は剣を振り上げ、容赦なく降り降ろします。
「くそ、くそ、くそっ! ぐわああああっ!」
最後までバルクは悪態をつきながら、殿下の剣でとどめを刺されるのでした。
バルク以外の帝国兵も味方によって倒され、ひとまず私たちの危機は去ったとみてよいでしょう。
「さすが殿下です。守っていただきありがとうございます」
それを見て私は殿下にお礼を言います。
目の前の危機が去ったことにもほっとしましたが、私を死ぬほど憎んでいたバルクが斃れたことで私の肩から一つ大きな荷物が降りたような、そんな安堵感がありました。
そしてそんなバルクに引導を渡してくださったのがほかならぬハリス殿下であったのも嬉しかったのです。
「済まないね、目の前でこんなものを見せてしまって。とはいえ僕が隣にいる限りそなたには指一本触れさせないから安心して欲しい」
「ありがとうございます」
相変わらず殿下のそんな言葉を聞くと胸の奥からじんわりと温かくなっていくような感覚を覚えます。
殿下が傍にいてくださるからか、バルクが侵入してきた際も不安はほとんどありませんでした。
「とはいえそろそろこうして戦っている間にも味方が勝利に近づいているようだ」
戦場を見渡すと、両脇から襲い掛かる竜たちの猛攻によって帝国軍は崩されていき、唯一善戦していた中央でも頼みの突撃部隊が壊滅したことに動揺が広がっているようです。このままでは両脇の綻びが中央に波及し、全軍が崩壊するのも時間の問題です。
折しも日は傾きかけ、日没が迫っています。
「退却だ! 退却!」
突如帝国軍からそんな声が響き渡ります。それに対して味方の軍勢は追撃しようとしたものの、すぐに日が暮れたためその日の戦いはいったんそこで終了しました。
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