【BL】僕、吸血鬼やねん【溺愛】血を吸われ相手好みの身体に作り変えられていくー

第3話 山田視点

あの夜から僕らの関係は秘かに変わった。

『周くん、僕のお嫁さんになって・・・ッ・・・結婚して！』
『わかったッ・・・から・・・けっこん、する、からぁ・・・っ・・・も、許し・・・て・・・』

めちゃくちゃに朝まで抱きながら結婚を迫ったら泣きながら許してくれた。あの時の周くんめっちゃ可愛かったなぁ。

「なにニヤついとんねん、シバくぞ」

鼻の下を伸ばしていると周くんが汚物を見るような目で僕を見ていた。
もう、そんな顔もかわいい。
でも僕もう知ってるねん。あの夜から周くん、僕のこと憎からず思ってくれていること。

「ごめぇん！・・・実はアレお願いしたいねんけど、ええかな？」
「・・・おん」

ちょっと嫌がるそぶりを見せつつも、隠し切れない照れた顔するのが愛おしい。
僕らは大学の人気のない資材置き場へ移動した。

「さっさと済ませよ」
「分かってるってぇ」

おもむろに周くんの首筋に顔を寄せ歯を立てた。

「んっ・・・」

口に広がる周くんの味。僕にとって世界最高の食べ物。思う存分味わいたいけど、お家じゃないからひとくちだけいただきます。
歯を立てた傷口は丹念に舐めればほら綺麗に塞がる。

「終わったよ」
「・・・お前、外では我慢せぇよ」

そういう周くんは瞳が濡れ、熱い息を吐く。
最初は嫌がってたけど、回数を重ねるごとに噛まれた後を期待してくれているみたいで嬉しい。
そんな周くんを見ると堪らん気持ちになる。

「今日の夜、空いてるやんな？」

少しだけ無有無を言わせぬ気配を含めてお誘いすれば、黙ってこくんと頷いてくれる。
ああ、今夜はどうして可愛がってあげようか。