ふたり

伊藤真希

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あなたの小さい頃

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うまれた時からあなたは、私のそばにいた。
友達が少なかったけれどあなたのおかげでさびしいともほしいともおもわなかった。
自営業だった両親は忙しく店がやすみでないときは私たちふたりをかまってくれることも話をきいてくれることもない。夜になると決まって夫婦喧嘩をしていた。二段ベットや一人ずつに与えられていた机。一人ずつにあるけど私はいつもあなたと一緒にねていた。
「そっちのベットにいってもいい」
なにもこたえなかったけど、いつも私はあなたのベットに潜り込みあなたにだきつきながらねていた。そうやってねていると夫婦喧嘩の声を気にせずによく眠れたのだ。私はあなたがすきだった。なにもきいてくれない母や父。私はあなたに依存していた。
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