51 / 69
48 無自覚な救世主
しおりを挟む
「ほら、立てよ」
少し曇りの晴れた顔に向けて、手を差し出す。待ってても一向に手を取ろうとしないので、俺は玲二の腕を引いて、半ば強引に立ち上がらせた。
「こんなところで俺に構ってないで、さっさと兄貴に謝るなり何なりしてこい。お前がお兄ちゃん大好きなことはもう分かったから、これ以上、人様を兄弟喧嘩に巻き込むんじゃねーよ」
「だ、誰が兄貴のことなんて好きなものか!」
「照れるなって」
「黙れ!」
玲二は声を張り上げて俺の手を振り払った。分かりやすい照れ隠しである。随分、からかい甲斐のある男だ。
振り払われた手をひらひらと振り、玲二の横を通り過ぎて行く。
もう俺から何か言う必要は無いだろう。後はゆっくりと兄弟水入らずで話し合えば良い。
最後に首だけで振り返って、俺は玲二に背を向けたまま別れを告げた。
「じゃあ、俺は行くから。これに懲りたら、もう下ッ手くそな兄貴のマネなんかするなよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
「話はおしまいだ」
「待ってくれってば!」
制止にも構わず車へ向かおうとする俺の腕を、玲二が慌てた様子で掴んでくる。
もう何も話すことも無いだろうに、玲二はやけに必死な形相で俺を引き留めていた。おまけに、何度振り払ってもめげずに縋りついてくる。
一体、何の用があるというのか。
兄貴に似たしつこさに辟易しながら、俺は渋々立ち止まった。
「なんだよ。言いたいことは言ったし、殴ってスッキリしたし、もうお前に用は無いぞ」
「オレにはある!」
服を握り締めて離さない玲二に、無言で話の先を促す。
「アンタと、もっと話したいんだ」
「はあ?」
告げられたのは思いもよらない用件で、つい素っ頓狂な声が漏れてしまった。
不思議そうに首を傾げる俺に向けて、玲二は至極真面目な顔で宣った。
「オレ、兄貴のことを全然知らなかった。だからアンタに、もっとオレの知らない兄貴の話を教えてもらいたいんだ」
「これから自分で知っていけばいいだろ」
「兄貴のことだけじゃない! アンタのことも、全然知らなかった。だから、兄貴がアンタに惚れた理由も、アンタが兄貴に相応しい人間なのかどうかも、知りたいんだ」
「ず、随分と上から目線なヤツだな」
あまりの兄貴至上主義っぷりに、呆れを通り越して感心する。
この兄弟、向いているベクトルが違うだけで執着の強さはよく似ているのではないだろうか。
「なあ、頼むって!」
真摯な表情で玲二は頼み込んでくるが、俺にはそんな願いを聞き届けてやる気はなかった。断固拒否である。
何故なら、脳裏に鬼の笑顔がちらついたからだ。
「絶対に嫌だね! お前と一緒に居たなんてことが知れたら、アイツに何をされるか……」
想像するだけで背筋が冷たくなる。正直、今の状況も危険だと思っているのだ。
月島を避けておきながら、よりにもよって玲二と会っていたなんて。あの嫉妬の鬼に知れたらどうなるか、考えるのも恐ろしかった。
力強く拒絶した俺に、玲二が不思議そうな表情を浮かべる。
「アンタでも兄貴を怖く思うことがあるのか?」
「いや」
玲二に問われて反射的に否定を口にしてしまった。まあ、怖いのだが。
いつか手錠で拘束されて散々甚振り抜かれた経験が完全にトラウマになっているとは、流石に言えなかった。
「なあ、いいだろ? カワイイ弟の頼みだと思ってさ」
「誰が弟だ。そして何処に可愛い要素があるんだ」
クソ生意気で可愛げが無く自分よりデカイ男の妄言に牙を向いて、掴まれた袖をぶんぶんと振り回す。
それでも一向に離れようとしない玲二に、舌打ちとガンを飛ばした。
けれども、厚い面の皮をしたこの男は全くめげる様子が無い。あまつさえ、自信満々の表情で腕を広げて、親指で自らのことを指差す。
「オレだよ! 兄貴と付き合ってるなら、アンタもオレにとって義理の兄みたいなもんだろ?」
「な、なんだと……!?」
あまりにも調子のいい玲二の言葉に面食らう。
こ、コイツ。散々人を月島の相手として認めないと吠えておきながら、交渉の為なら手の平を返すことに何ら躊躇いがない。
使える武器は全て使う姿勢は、間違いなく月島と血を分けた兄弟だと感じられた。
「兄って、お前……」
しかし、『兄』と呼ばれて悪い気はしないのも事実だった。一人っ子だった俺にとって、兄弟を持つことは密かな憧れだった為である。
そんな俺の感情を目敏く悟ったのか、甘え慣れた狡賢い末っ子は小首を傾げてトドメを刺してきた。
「お願いだって、聡義兄さん」
「に……っ」
覗き込むような上目遣いで囁かれた甘美な言葉に、くらりと目眩がした。
『兄』という単語が脳内で繰り返し響き、絶対後悔するぞと主張する自分が次第に遠のいていく。
俺の中の天秤は、あっという間に自分に不利な選択肢へと傾いていった。
顔が良いのが悪い。
あと、声が良いのも悪い。
「……分かった、分かったよ! その諦めの悪さは亮介といい勝負だな」
「ふふ」
「なんでちょっと嬉しそうなんだよ、褒めてないぞ。目一杯の罵倒だからな」
徐々に本性を現し始めたブラコン男に、今後の道中が思いやられて肩を落とす。
分かりやすく機嫌を良くした玲二を連れて、俺は車へと乗り込んだ。
「それじゃあ、不本意ながらよろしくしてやるよ、玲二君」
「どういたしまして、聡義兄さん」
「お前、その呼び方で通すつもりなのか」
「だって満更でも無さそうだったから。嫌ならやめるけど?」
「……」
そう問われて、俺は終ぞ嫌だということが出来なかった。
「決まりだな」
沈黙を肯定と取って、玲二が口の端だけを上げてにやりと笑う。
何だか無性に腹が立って、エンジンをかけながらその肩を軽く小突いた。
◆
「ところで、さ」
走り始めた車の中で、ぽつりと玲二が呟く。
「気になっていたことがあるんだけど」
「ん?」
何の気なさそうな雰囲気で切り出していたが、その声には隠し切れない緊張が滲んでいた。
少し車の速度を落として、玲二の様子に気を配る。
「アンタ、なんでオレが兄貴じゃないってすぐに分かったんだ?」
「何故って言われてもな」
「だって、顔も声も瓜二つだろ。服も口調も寄せたと思ったんだけど」
よくもこの顔を容赦なく殴れたよな、などと軽い調子を装って話す玲二を横目で見やる。
「顔だけは兄貴に似ているって言われていたのに」
そう自虐的に話す玲二は、笑ってはいても苦しそうだった。
「ばぁか」
「なっ、こっちは真面目に聞いて、」
「顔見たら嫌でも分かるよ、似てないから。まあ、中身は少し似てるけどな」
「……は?」
俺の答えに、玲二が表情を取り繕うことすら忘れて呆気にとられていた。もしかしたら、見た目が似ていないなんて初めて言われたのかもしれない。
確かに顔のパーツは瓜二つの兄弟だ。でも、仕草が違う。雰囲気が違う。声色が違う。言葉のアクセントも、滲み出る気遣いも、俺を見る瞳の熱も違う。
本当に、間違えようがなかった。
冗談でも見栄でもなく、本気で言っていることが玲二にも察せられたのだろう。
しかし、にわかには信じられない様子で、所在なさげにシートベルトを握りしめていた。
「それ、逆だろ? みんな、見た目は似てるけど中身は大違いだって」
コイツはずっと「外見だけは月島に似ているのに」と言われ続けてきたのだろう。そしてきっと、勝手に落胆されてきたのだ。月島の弟なのにこの程度か、と。
この兄弟は、二人揃って周囲の勝手な評価に苦しんできたのだ。
誰か、真っ直ぐにコイツらを見詰めてやれる人間が居れば良かったのに。
「……」
少し、玲二にかけるべき言葉を探してから、口を開く。
「それはお前、そいつらに見る目が無かったんだろ」
「そ、そんな」
周囲の評価をバッサリと切り捨てた俺の言葉に、玲二が愕然とした表情を浮かべる。
二の句が継げぬ玲二に意地悪く笑って、それにと付け足した。
「言ってしまえばどっちでも構わなかったんだよ。兄貴の方も一発殴ってやる予定だからな」
「は、はあ……?」
最早理解が追いつかないといった表情を浮かべる玲二を見ておかしくなる。
その目が少し潤んでいたことには、気付かないフリをした。
少し曇りの晴れた顔に向けて、手を差し出す。待ってても一向に手を取ろうとしないので、俺は玲二の腕を引いて、半ば強引に立ち上がらせた。
「こんなところで俺に構ってないで、さっさと兄貴に謝るなり何なりしてこい。お前がお兄ちゃん大好きなことはもう分かったから、これ以上、人様を兄弟喧嘩に巻き込むんじゃねーよ」
「だ、誰が兄貴のことなんて好きなものか!」
「照れるなって」
「黙れ!」
玲二は声を張り上げて俺の手を振り払った。分かりやすい照れ隠しである。随分、からかい甲斐のある男だ。
振り払われた手をひらひらと振り、玲二の横を通り過ぎて行く。
もう俺から何か言う必要は無いだろう。後はゆっくりと兄弟水入らずで話し合えば良い。
最後に首だけで振り返って、俺は玲二に背を向けたまま別れを告げた。
「じゃあ、俺は行くから。これに懲りたら、もう下ッ手くそな兄貴のマネなんかするなよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
「話はおしまいだ」
「待ってくれってば!」
制止にも構わず車へ向かおうとする俺の腕を、玲二が慌てた様子で掴んでくる。
もう何も話すことも無いだろうに、玲二はやけに必死な形相で俺を引き留めていた。おまけに、何度振り払ってもめげずに縋りついてくる。
一体、何の用があるというのか。
兄貴に似たしつこさに辟易しながら、俺は渋々立ち止まった。
「なんだよ。言いたいことは言ったし、殴ってスッキリしたし、もうお前に用は無いぞ」
「オレにはある!」
服を握り締めて離さない玲二に、無言で話の先を促す。
「アンタと、もっと話したいんだ」
「はあ?」
告げられたのは思いもよらない用件で、つい素っ頓狂な声が漏れてしまった。
不思議そうに首を傾げる俺に向けて、玲二は至極真面目な顔で宣った。
「オレ、兄貴のことを全然知らなかった。だからアンタに、もっとオレの知らない兄貴の話を教えてもらいたいんだ」
「これから自分で知っていけばいいだろ」
「兄貴のことだけじゃない! アンタのことも、全然知らなかった。だから、兄貴がアンタに惚れた理由も、アンタが兄貴に相応しい人間なのかどうかも、知りたいんだ」
「ず、随分と上から目線なヤツだな」
あまりの兄貴至上主義っぷりに、呆れを通り越して感心する。
この兄弟、向いているベクトルが違うだけで執着の強さはよく似ているのではないだろうか。
「なあ、頼むって!」
真摯な表情で玲二は頼み込んでくるが、俺にはそんな願いを聞き届けてやる気はなかった。断固拒否である。
何故なら、脳裏に鬼の笑顔がちらついたからだ。
「絶対に嫌だね! お前と一緒に居たなんてことが知れたら、アイツに何をされるか……」
想像するだけで背筋が冷たくなる。正直、今の状況も危険だと思っているのだ。
月島を避けておきながら、よりにもよって玲二と会っていたなんて。あの嫉妬の鬼に知れたらどうなるか、考えるのも恐ろしかった。
力強く拒絶した俺に、玲二が不思議そうな表情を浮かべる。
「アンタでも兄貴を怖く思うことがあるのか?」
「いや」
玲二に問われて反射的に否定を口にしてしまった。まあ、怖いのだが。
いつか手錠で拘束されて散々甚振り抜かれた経験が完全にトラウマになっているとは、流石に言えなかった。
「なあ、いいだろ? カワイイ弟の頼みだと思ってさ」
「誰が弟だ。そして何処に可愛い要素があるんだ」
クソ生意気で可愛げが無く自分よりデカイ男の妄言に牙を向いて、掴まれた袖をぶんぶんと振り回す。
それでも一向に離れようとしない玲二に、舌打ちとガンを飛ばした。
けれども、厚い面の皮をしたこの男は全くめげる様子が無い。あまつさえ、自信満々の表情で腕を広げて、親指で自らのことを指差す。
「オレだよ! 兄貴と付き合ってるなら、アンタもオレにとって義理の兄みたいなもんだろ?」
「な、なんだと……!?」
あまりにも調子のいい玲二の言葉に面食らう。
こ、コイツ。散々人を月島の相手として認めないと吠えておきながら、交渉の為なら手の平を返すことに何ら躊躇いがない。
使える武器は全て使う姿勢は、間違いなく月島と血を分けた兄弟だと感じられた。
「兄って、お前……」
しかし、『兄』と呼ばれて悪い気はしないのも事実だった。一人っ子だった俺にとって、兄弟を持つことは密かな憧れだった為である。
そんな俺の感情を目敏く悟ったのか、甘え慣れた狡賢い末っ子は小首を傾げてトドメを刺してきた。
「お願いだって、聡義兄さん」
「に……っ」
覗き込むような上目遣いで囁かれた甘美な言葉に、くらりと目眩がした。
『兄』という単語が脳内で繰り返し響き、絶対後悔するぞと主張する自分が次第に遠のいていく。
俺の中の天秤は、あっという間に自分に不利な選択肢へと傾いていった。
顔が良いのが悪い。
あと、声が良いのも悪い。
「……分かった、分かったよ! その諦めの悪さは亮介といい勝負だな」
「ふふ」
「なんでちょっと嬉しそうなんだよ、褒めてないぞ。目一杯の罵倒だからな」
徐々に本性を現し始めたブラコン男に、今後の道中が思いやられて肩を落とす。
分かりやすく機嫌を良くした玲二を連れて、俺は車へと乗り込んだ。
「それじゃあ、不本意ながらよろしくしてやるよ、玲二君」
「どういたしまして、聡義兄さん」
「お前、その呼び方で通すつもりなのか」
「だって満更でも無さそうだったから。嫌ならやめるけど?」
「……」
そう問われて、俺は終ぞ嫌だということが出来なかった。
「決まりだな」
沈黙を肯定と取って、玲二が口の端だけを上げてにやりと笑う。
何だか無性に腹が立って、エンジンをかけながらその肩を軽く小突いた。
◆
「ところで、さ」
走り始めた車の中で、ぽつりと玲二が呟く。
「気になっていたことがあるんだけど」
「ん?」
何の気なさそうな雰囲気で切り出していたが、その声には隠し切れない緊張が滲んでいた。
少し車の速度を落として、玲二の様子に気を配る。
「アンタ、なんでオレが兄貴じゃないってすぐに分かったんだ?」
「何故って言われてもな」
「だって、顔も声も瓜二つだろ。服も口調も寄せたと思ったんだけど」
よくもこの顔を容赦なく殴れたよな、などと軽い調子を装って話す玲二を横目で見やる。
「顔だけは兄貴に似ているって言われていたのに」
そう自虐的に話す玲二は、笑ってはいても苦しそうだった。
「ばぁか」
「なっ、こっちは真面目に聞いて、」
「顔見たら嫌でも分かるよ、似てないから。まあ、中身は少し似てるけどな」
「……は?」
俺の答えに、玲二が表情を取り繕うことすら忘れて呆気にとられていた。もしかしたら、見た目が似ていないなんて初めて言われたのかもしれない。
確かに顔のパーツは瓜二つの兄弟だ。でも、仕草が違う。雰囲気が違う。声色が違う。言葉のアクセントも、滲み出る気遣いも、俺を見る瞳の熱も違う。
本当に、間違えようがなかった。
冗談でも見栄でもなく、本気で言っていることが玲二にも察せられたのだろう。
しかし、にわかには信じられない様子で、所在なさげにシートベルトを握りしめていた。
「それ、逆だろ? みんな、見た目は似てるけど中身は大違いだって」
コイツはずっと「外見だけは月島に似ているのに」と言われ続けてきたのだろう。そしてきっと、勝手に落胆されてきたのだ。月島の弟なのにこの程度か、と。
この兄弟は、二人揃って周囲の勝手な評価に苦しんできたのだ。
誰か、真っ直ぐにコイツらを見詰めてやれる人間が居れば良かったのに。
「……」
少し、玲二にかけるべき言葉を探してから、口を開く。
「それはお前、そいつらに見る目が無かったんだろ」
「そ、そんな」
周囲の評価をバッサリと切り捨てた俺の言葉に、玲二が愕然とした表情を浮かべる。
二の句が継げぬ玲二に意地悪く笑って、それにと付け足した。
「言ってしまえばどっちでも構わなかったんだよ。兄貴の方も一発殴ってやる予定だからな」
「は、はあ……?」
最早理解が追いつかないといった表情を浮かべる玲二を見ておかしくなる。
その目が少し潤んでいたことには、気付かないフリをした。
12
お気に入りに追加
499
あなたにおすすめの小説

【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます
猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」
「いや、するわけないだろ!」
相川優也(25)
主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。
碧スバル(21)
指名ナンバーワンの美形ホスト。博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。
「僕の方がぜってー綺麗なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ」
「スバル、お前なにいってんの……?」
冗談? 本気? 二人の結末は?
美形病みホスと平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。

お客様と商品
あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた
マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。
主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。
しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。
平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。
タイトルを変えました。
前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。
急に変えてしまい、すみません。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる