黄昏と黎明の死者奴隷《スレイデッド》

ヒトの魂を神にまで昇格させる神が造り出した力、『星槍』
その力は万物の願いを叶えるという。
そんな、伝承だけで存在すら在るのか分らない力を巡り、人間族《ヒューム》、獣人族《ワーヒューム》、亜人族《デミヒューム》、坑人族《ドワーフ》、森精族《エルフ》、巨人族《ジャイアント》、海族《ディープシー》、天使族《ヴァルキュリア》、吸血族《ヴァンパイア》、機凱族《エクスマキナ》、黒魔族《フィーンド》、精霊族《スピリット》の十二種族が、何千年にも渡って争い続けている世界、アーランド。

人間族《ヒューム》の中のとある国、グラム帝国。
奴隷ですら人権を持つこの国で、一切の人権をもたない最低身分、
『死者奴隷』
その一人として生活する少年はある日、銀髪の美少女と出会う。

「私はミリア。貴方の名前は?」

運命が巡り合わせた二人に、戦争の火の手が差し迫る。
始まりには、終わりが。一時の休息は長くは続かない。
業火の海の中、冷たく、そして硬くなった『大切』を胸に、少年は叫ぶ。

───俺は、この世界を変える。皆が笑って過ごせる世界に!もう俺の様に悲しむ者がいないように!───

少女の願いと共に、誰かの笑顔を謳い、誰かの幸せを唄う。
そんな少年の誓いの先へ、何かを失い、何かを得て。
光に支えられ、闇に呑まれ。
作っては、壊して、壊しては造り上げ。
形なき『星槍』へと辿り着く為に、この世界の平和を繋ぐ為に、何処までも戦い続ける。
そんなどこにでもある冒険譚。


3つの『時間』で少年は、その先へと進む。

※注意
 更新不定期、一か月以上たつ可能性あり

 視点はしょっちゅう変わったり、混ざったりします。
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