家の猫がポーションとってきた。

熊ごろう

文字の大きさ
301 / 304

「302話」

しおりを挟む
その後、隊員さんたちも休憩に入るということで、飯を食いながら戦闘の動画をみんなに見せた。
体を張りまくったその映像に、みんなの顔が少し渋くなる。
いずれ自分たちも同じ相手と戦うことになるのだ、その場面を想像してしまったのだろう。

「なるほど。こいつは面倒な相手だな」

「てか、20階以降は面倒じゃない相手居ないんじゃないっすかね」

ほんとそれな。
ドラゴンに至ってはもうね……まあ今は装備きっちり整えていけばそこまで大変ではないのかな?
隊員さん達もそろそろドラゴンと戦うことになると思うけど、たぶん問題なくいけると思う。

もしかすると若干火力が不足するかも知れないけどね。
ドラゴンは俺みたいに理不尽な再生能力なんてないから何とかなるはず。

問題は俺たちのほうだよなー。火力足らなすぎってのは思っていたよりキツイ。


「確かに……ところで、見たところ火力が不足してそうだが、何か当てはあるのか?」

偶然だろうか、俺が火力不足について悩んでいると都丸さんがそう訊ねてきた。

「オークションでよさげなカードを競り落とそうかなーと。……次いつあるんすかね?」

他のダンジョンに一から潜ってカード集めるのはしんどいよねえ。
今月中とかにあると俺としては凄く嬉しい。

「確か5月だぞ」

「結構先だった!」

現実は無常なり。
それまで地道にあいつを倒すのかあ……カードでるかなあ。でない気がするなあ。
いやあ、きついっす。


と、一瞬で目のハイライトが消えた俺をみて、都丸さんが何やら考える素振りを見せる。

「……海外ならたしか今月あったと思うぞ」

「おお! 詳しく!」

さすが!
海外の情報もってるとか、すごい。

……まあ、調べたら普通に出てくる情報なのかもだけど。
俺、あんまり調べないからなあ。


「いや、俺もそんな詳しくは……まあ知っている範囲でな」

そこまで俺が食いついてくると思っていなかったのか、ちょっと困り顔の都丸さん。
困り顔とか珍しいな! まあ、それは置いといて、とりあえず教えてプリーズ。
お礼にクロの肉球見せてあげるから、ね。



「パッドで出来るんすね」

「ああ、アマツさんが対応したらしい」

クロの肉球を見せられてなぜか困惑する都丸さんであったが、おおよそ必要と思われる情報は頂くことができた。
どうやらアマツは俺たちの知らないところでちゃっかり仕事していたらしい。
えらい。

「現地いかなくて良いのは助かる……時間も取られなさそうだし」

無人島いかないとだしね。
キャンプ用品とか色々買い込みたいし、パッドでささっと出来るならありがたいことだ。
なんなら無人島でオークション参加してもいいし。


「何かあるのか?」

「あー……っと」

っと、ぼそっと呟いたのが聞こえていたらしい。
都丸さんとしては、単純に疑問に思ったから聞いているだけだろうし、俺としても別に悪いことをしようとかそういう訳じゃないし、言っても構わないのだけどちょっと恥ずかしいような……まあ、言うか。
変に誤魔化して誤解されても困るし。

かくかくしかじかという訳なんすよーっと。





……かくかくしかじかと、遥さんと無人島行く予定を皆に伝えたんだけど、なんか皆して下向いて黙り込んでしまったんだですけど。
え、なに。俺まじで何かやっちゃった?

「……あの?」

おそるおそる隊員さん達に声をかけると、彼らは下を向いたままぽつりぽつりと話始める。



「無人島で……」

「二人きり……」

「何も起きないはずが」

「やめえいっ」

深刻な顔して何いいだしやがりますかねえっ!?

「都丸さんのキャラが分からなくなってきた……」

ほかの人ならまだ分かるけどさあ。
滅茶苦茶まじめな人なイメージだったのに……まさかこんなエロ親父ブームをかましやがりますとは。
ストレスでもたまってるのカナ?



「何を言ってるんだか……まあ、楽しんでくると良いさ。忙しいとはいえ、あいつも数日休むぐらいは出来るからな。むしろ何かないと休まないからな……」

「良い休暇になる」

軽い冗談だったんだろう。冗談だよね。
都丸さんは軽く笑いながらそう言った。
しおりを挟む
感想 61

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ダンジョン学園サブカル同好会の日常

くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。 まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。 しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。 一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。

月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
 ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。  ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。  ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。  ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。  なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。  もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。  もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。  モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。  なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。  顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。  辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。 他のサイトにも掲載 なろう日間1位 カクヨムブクマ7000  

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

処理中です...