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「143話」
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ドラゴンのお肉と聞いて、ゴクリと喉を鳴らす隊員さん達。
お腹空いてたのかな?まあ見た目も匂いも美味しそうだもんね。
そこの足を煮込んだ奴除いてっ。
「やはりか……そうじゃないかとは予想していたが」
そう言って……ちらっと俺の様子を伺う都丸さん。
俺?ずっとニコニコしてるよ。
早く食べてほしいなー?
どうせなら最初の一口は一緒に食べようと思って待ってるんだからー。
あ、戦闘後に食べたのはノーカンね。
記憶無いし、もちろん美味しかったかどうかなんて分からないしねー。
ま、あの時のクロの様子からして不味くは無いってのは分かるけども。
しかし中々食べようとしないね。
こう、周りを牽制し合っているような……お肉ならたっぷりあるのにね。
お、都丸さんがお肉を恐る恐るだけど口に運んで……食べた。
それを見て他の隊員さんも続いていく。
よしよし。
じゃあ俺も食べようかな。
俺が最初の料理に選んだのは、ピンク色の断面が綺麗なステーキである。ぷるんっと柔らかそうで凄く旨そう。
やっぱドラゴンって言ったらこれでしょ。
さてさてどんな味かなー?
「お、お、ぉおお……」
大きめの一切れを、一口でばくりと食べたその瞬間、旨味が口の中に溢れた。
何これ凄い。
無意識の内に喉の奥から唸るよな声が出る……いや、これ旨すぎない??
味は他のお肉に例えるのが難しい。
牛とも豚と鳥とも違う。確かなのは極上のお肉ってことだ。
霜降りには見えなかったけど、噛むと肉汁と脂がじゅわってあふれる。赤身とのバランスが良いね。
極上の赤身肉と、霜降り肉のいいとこ取りしたようなお肉だ……。
「うぉ」
「んんー!?」
「むぅ」
「……うまい!」
隊員さん達の反応も良い。
最初の一口こそ恐る恐る言った様子であったが、一口食べてしまえば後は夢中になってひたすら肉を口に運んでいた。
「びっくりした。まさかこんな美味しいとは……」
「凄いっすねドラゴン!凄いっすね!凄いっす!」
お肉はたっぷりあるが、人の胃袋には容量がある。
30分もすれば皆お腹一杯なのだ。
お肉に夢中だった皆も少し落ち着いてきたようで、だんだん会話する余裕が出てきたようだ。
俺もお腹一杯なので大分落ち着いてきた。
もっと食べたいという気持ちは大きいが、これ以上は流石に入らない。
んで、落ち着いてきたらね、ある事に気が付いたんだ。
「うまい。うまいが……なんか漲ってきたんだが……?」
と、言ったのは都丸さんだ。
そう、なんか全身に力が漲ってるのである。
「言われてみれば確かに」
「気のせい、ではないねー」
「旨いだけじゃなく、バフ効果付きとは恐れ入った」
「さすがはドラゴンと言ったところでしょうか」
皆もそうらしい事から、気のせいでは無いと分かる。
感じとしては……そうだね、猫耳セットをつけた時と同じぐらいかな?食べただけで上がる分としては、かなりのものだと思う。
まあ、亜種とは言えドラゴンだし。
あんだけ手強かったんだから、美味しい以外に何かあったって不思議ではない。
これからは強敵の前にはドラゴンを食べると良いかもね。
……ああ、でも戦闘前に食べるとブレス吐いたときが危ない気がする。中身がおぼろろろぇって出そう。
「しかし……」
「ん?どうしました?」
なんか急に都丸さんが難しい顔しだしたぞ。
「いや、こんな貴重な肉を食って良いのかと……今更だが」
今更ですなっ。
一人あたりキロ単位で食っとるじゃろ。
「……島津くんあんなに苦労してたし」
ぬ……?
「貴重……なのかなあ?一体でも食い切れないだけのお肉取れますし、それに次回以降は割と楽に狩れると思いますよ?」
あれ、映像見てないよね、確か。
まあそれは置いといて。
苦労は確かにしたけど貴重と言われるとどうだろう……?
1体丸々持って帰れるようになったし、毎日この人数で食っても1年は持つと思う。
「楽に……?」
「バックパックってそんなに量入らないっすよね?」
ああ、なるほど。
隊員さんはまだ容量が増えたこと知らないのか。
「バックパックの容量が増えたのか、それはありがたい」
「狩った牛を放置しなくて済みますね」
「あー……端末にお知らせが入ってるねー」
「本当ですね」
「一体丸々か……」
とりあえずバックパックの容量増えたでーと教えておいた。
どうやら端末にお知らせが入っていたようで、ちゃんとアマツもお仕事してたって事だね。
ただタイミングの問題でお知らせを見る前に広場に来ちゃったって話である。
「なるほど、それ理解した。しかし次回以降は楽に倒せると言うのは……あの戦闘を見た限りとてもそうは思えんのだが」
ほむ。
さっきはスルーしたけど、やっぱ映像見たのね。
これもアマツがどうにかしたんだろう。
俺のカメラは完璧に壊れた……というか跡形も無かったし。
まああの戦闘の映像をみたら、そりゃー楽に倒せるとは思わないだろう。
バックパックの容量が増えたのを知らないって事は、機能追加も当然知らないだろうし、簡単に説明しておこう。
先の階層のことだし、ネタバレ防止で伝わらないかのだけど、その時はその時だ。
「ドラゴン倒したことで新しい機能が追加されたんですよー。モンスターの素材を使って装備を強化するってやつです」
「おお」
「ついに来たか!」
あ、伝わったね。
「それで装備の見た目変わっていたのですね」
「実に興味深い……」
吉田さんが眼鏡をくいってやって反応してる。
ちょっとオタクっぽいし(失礼)この手の好きなんだろうか。
あと他の人は今の話を聞いて、ああ……なるほど見たいな顔している。
聞いては来なかったけれど、やっぱ俺の装備の見た目が変わっていたのを気にしていたらしい。
そのへんはさておき。
皆さん新しい機能にはかなり興味ありそうだね。
そりゃー、装備が強化されるから当然っちゃ当然だけど。
でもねー。
「……ああ、でもドラゴン突破しないと使えないんすね」
そうなんだよね。
機能が解放されるのはドラゴンを突破したらである。
突破してない人は使えないんだよねー。
……一応彼らの装備を俺が預かって強化するってのは出来るけど……前にも言ったとおり必要なポイントがくっそ高いんだよ。
とてもじゃないが彼ら全員の装備を強化するとか無理である。
それに、彼らはタダでやって貰う事はしないだろうし、そうなるとお礼をって話になると思うけど……あのポイント分のお礼をどうやって?って話になりそう。
政府がお金をポンと出してくれるかもだけど、桁がとんでもないことになるんでないかなー。
「そこはメーカーさんに期待するしかないですねえ」
「そうだな、もう試作品を作り始めているって噂だから……その内こっちに回ってくるだろう」
まあ、彼らは俺に依頼するつもりは今のところ無いようだ。
メーカーさんが作った装備を使うのだろう……てかもう試作品作り始めているのか、はやいな。
どんな装備なのか気になるなー……その内見せて貰っちゃうかなー?
ダンジョンでテストしまっせーって言ったら貸してくれるかもだし。
うん、その内大塚さんあたりに聞いてみよっと。
「あと、ドラゴンのカードも入手しまして。これがまたえらい強力なんですよ」
あと忘れちゃいけないのがカードの存在だ。
竜化するところを皆に見せて驚かせたい。
あと装備を素材で改造した後に竜化したらどうなるのか気になるのよな。
お腹空いてたのかな?まあ見た目も匂いも美味しそうだもんね。
そこの足を煮込んだ奴除いてっ。
「やはりか……そうじゃないかとは予想していたが」
そう言って……ちらっと俺の様子を伺う都丸さん。
俺?ずっとニコニコしてるよ。
早く食べてほしいなー?
どうせなら最初の一口は一緒に食べようと思って待ってるんだからー。
あ、戦闘後に食べたのはノーカンね。
記憶無いし、もちろん美味しかったかどうかなんて分からないしねー。
ま、あの時のクロの様子からして不味くは無いってのは分かるけども。
しかし中々食べようとしないね。
こう、周りを牽制し合っているような……お肉ならたっぷりあるのにね。
お、都丸さんがお肉を恐る恐るだけど口に運んで……食べた。
それを見て他の隊員さんも続いていく。
よしよし。
じゃあ俺も食べようかな。
俺が最初の料理に選んだのは、ピンク色の断面が綺麗なステーキである。ぷるんっと柔らかそうで凄く旨そう。
やっぱドラゴンって言ったらこれでしょ。
さてさてどんな味かなー?
「お、お、ぉおお……」
大きめの一切れを、一口でばくりと食べたその瞬間、旨味が口の中に溢れた。
何これ凄い。
無意識の内に喉の奥から唸るよな声が出る……いや、これ旨すぎない??
味は他のお肉に例えるのが難しい。
牛とも豚と鳥とも違う。確かなのは極上のお肉ってことだ。
霜降りには見えなかったけど、噛むと肉汁と脂がじゅわってあふれる。赤身とのバランスが良いね。
極上の赤身肉と、霜降り肉のいいとこ取りしたようなお肉だ……。
「うぉ」
「んんー!?」
「むぅ」
「……うまい!」
隊員さん達の反応も良い。
最初の一口こそ恐る恐る言った様子であったが、一口食べてしまえば後は夢中になってひたすら肉を口に運んでいた。
「びっくりした。まさかこんな美味しいとは……」
「凄いっすねドラゴン!凄いっすね!凄いっす!」
お肉はたっぷりあるが、人の胃袋には容量がある。
30分もすれば皆お腹一杯なのだ。
お肉に夢中だった皆も少し落ち着いてきたようで、だんだん会話する余裕が出てきたようだ。
俺もお腹一杯なので大分落ち着いてきた。
もっと食べたいという気持ちは大きいが、これ以上は流石に入らない。
んで、落ち着いてきたらね、ある事に気が付いたんだ。
「うまい。うまいが……なんか漲ってきたんだが……?」
と、言ったのは都丸さんだ。
そう、なんか全身に力が漲ってるのである。
「言われてみれば確かに」
「気のせい、ではないねー」
「旨いだけじゃなく、バフ効果付きとは恐れ入った」
「さすがはドラゴンと言ったところでしょうか」
皆もそうらしい事から、気のせいでは無いと分かる。
感じとしては……そうだね、猫耳セットをつけた時と同じぐらいかな?食べただけで上がる分としては、かなりのものだと思う。
まあ、亜種とは言えドラゴンだし。
あんだけ手強かったんだから、美味しい以外に何かあったって不思議ではない。
これからは強敵の前にはドラゴンを食べると良いかもね。
……ああ、でも戦闘前に食べるとブレス吐いたときが危ない気がする。中身がおぼろろろぇって出そう。
「しかし……」
「ん?どうしました?」
なんか急に都丸さんが難しい顔しだしたぞ。
「いや、こんな貴重な肉を食って良いのかと……今更だが」
今更ですなっ。
一人あたりキロ単位で食っとるじゃろ。
「……島津くんあんなに苦労してたし」
ぬ……?
「貴重……なのかなあ?一体でも食い切れないだけのお肉取れますし、それに次回以降は割と楽に狩れると思いますよ?」
あれ、映像見てないよね、確か。
まあそれは置いといて。
苦労は確かにしたけど貴重と言われるとどうだろう……?
1体丸々持って帰れるようになったし、毎日この人数で食っても1年は持つと思う。
「楽に……?」
「バックパックってそんなに量入らないっすよね?」
ああ、なるほど。
隊員さんはまだ容量が増えたこと知らないのか。
「バックパックの容量が増えたのか、それはありがたい」
「狩った牛を放置しなくて済みますね」
「あー……端末にお知らせが入ってるねー」
「本当ですね」
「一体丸々か……」
とりあえずバックパックの容量増えたでーと教えておいた。
どうやら端末にお知らせが入っていたようで、ちゃんとアマツもお仕事してたって事だね。
ただタイミングの問題でお知らせを見る前に広場に来ちゃったって話である。
「なるほど、それ理解した。しかし次回以降は楽に倒せると言うのは……あの戦闘を見た限りとてもそうは思えんのだが」
ほむ。
さっきはスルーしたけど、やっぱ映像見たのね。
これもアマツがどうにかしたんだろう。
俺のカメラは完璧に壊れた……というか跡形も無かったし。
まああの戦闘の映像をみたら、そりゃー楽に倒せるとは思わないだろう。
バックパックの容量が増えたのを知らないって事は、機能追加も当然知らないだろうし、簡単に説明しておこう。
先の階層のことだし、ネタバレ防止で伝わらないかのだけど、その時はその時だ。
「ドラゴン倒したことで新しい機能が追加されたんですよー。モンスターの素材を使って装備を強化するってやつです」
「おお」
「ついに来たか!」
あ、伝わったね。
「それで装備の見た目変わっていたのですね」
「実に興味深い……」
吉田さんが眼鏡をくいってやって反応してる。
ちょっとオタクっぽいし(失礼)この手の好きなんだろうか。
あと他の人は今の話を聞いて、ああ……なるほど見たいな顔している。
聞いては来なかったけれど、やっぱ俺の装備の見た目が変わっていたのを気にしていたらしい。
そのへんはさておき。
皆さん新しい機能にはかなり興味ありそうだね。
そりゃー、装備が強化されるから当然っちゃ当然だけど。
でもねー。
「……ああ、でもドラゴン突破しないと使えないんすね」
そうなんだよね。
機能が解放されるのはドラゴンを突破したらである。
突破してない人は使えないんだよねー。
……一応彼らの装備を俺が預かって強化するってのは出来るけど……前にも言ったとおり必要なポイントがくっそ高いんだよ。
とてもじゃないが彼ら全員の装備を強化するとか無理である。
それに、彼らはタダでやって貰う事はしないだろうし、そうなるとお礼をって話になると思うけど……あのポイント分のお礼をどうやって?って話になりそう。
政府がお金をポンと出してくれるかもだけど、桁がとんでもないことになるんでないかなー。
「そこはメーカーさんに期待するしかないですねえ」
「そうだな、もう試作品を作り始めているって噂だから……その内こっちに回ってくるだろう」
まあ、彼らは俺に依頼するつもりは今のところ無いようだ。
メーカーさんが作った装備を使うのだろう……てかもう試作品作り始めているのか、はやいな。
どんな装備なのか気になるなー……その内見せて貰っちゃうかなー?
ダンジョンでテストしまっせーって言ったら貸してくれるかもだし。
うん、その内大塚さんあたりに聞いてみよっと。
「あと、ドラゴンのカードも入手しまして。これがまたえらい強力なんですよ」
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「小説家になろう」に於ても投稿させて頂いております。
→https://ncode.syosetu.com/n3570fj/
「カクヨム」に於ても投稿させて頂いております。
→https://kakuyomu.jp/works/1177354054889229369
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