家の猫がポーションとってきた。

熊ごろう

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「84話」

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サガリおいしいです。

夕飯はさっき倒した牛さん達だよ。
シンプルに塩コショウで食べてるけど、いけるんだなこれが。

薄味にしたのをクロにもあげてるけど、もりもり食べてるし、猫にとっても美味しいのかな?


あとはタンもとってきたから、これは明日食べよう。
二日連続でお肉になるけど問題なしである。
筋肉維持するにはたんぱく質が必要なのだ。


そんな感じでちょっと早めの夕飯を食べていたのだけど、不意に携帯が鳴りだした。

「大塚さんだ。はい、島津ですー」

誰かな?と思ったら大塚さんだった。
こりゃ出ないといかん。と言うことで、口に入っていたお肉を飲み下し、携帯の通話ボタンをタッチする。

「大塚です。 先日はありがとうございました。おかげで全員条件を満たせたようで……ようやく次のメンバーも決まりましたよ」

「あ、決まったんですねー」

あー、やっぱこの話だったか。
決まっちゃったかー、そっかー……ううーん。
偉い人が来るんだよなあ。

「ええ、なので明日の午前8時半に次のメンバーが向かいますので、島津さん明日からもよろしくお願いしますね」

「あ、はい……あの誰が来るのでしょうか?」

ちょっとね、事前に心の準備をしておきたい。
昼飯とかどうするんだって話もあるし。
自衛隊さんが用意してくれるのか、それとも自前で……自前はないよな、たぶん。

いっそダンジョン産の肉を食わせる?


「まあ……偉い方々とだけ。楽しみにしていてください」

「いやいやいやっ」

楽しみにできないからっ!?
不安しか生み出さないからね、それっ。

「隊員も付けますのでご安心を」

ぬ……そ、そう言うことなら?
隊員さんを生贄にしてしまおう。俺みたいな一般人が偉い人とどうこうするとか、そんなんムリムリ。

まあ、この後の話もあるし、ここは素直に受けた風を装っておこう。


とりあえず肥料のことを話さないと、ね。

「ああ、そうだ。実は伝え忘れていたことがありまして――」

ダンジョンからポーション等とは別に、植物の成長を促進させる効果のある肥料を入手出来ること。その肥料を祖父母に渡し小麦を育ている事。すでに収穫目前であることを俺は大塚さんに話した。

「――成長を大幅に促す肥料ですか。それは素晴らしい。もしよろしければサンプルでいくつか購入……ああ、いえ。もうチュートリアルを突破した隊員であれば入手出来るのですかな?」

俺が話すのを大塚さんはずっと黙って聞いていた。
反応が無いので一体どんな答えが返ってくるだろうか?と気が気でなかったが、大塚さんの反応はかなり良い感触であった。

肥料も確か1000ポイントだったはず、隊員さんであれば問題なく購入出来るだろう。

「あ、はい、大丈夫です。……祖父母が作った作物はどうしましょう?」

「では隊員にお願いして入手するとしましょう……すでに作ってしまった作物に関しては、そのまま他と同様に扱って構いませんよ。ただあまり収穫が多すぎる様ですと、少し騒ぎになるかも知れませんねえ……国が開発している肥料を使ったとでも話すようお伝えください、あとはこちらで何とかしましょう」

「よろしくお願いします」

いやー、権力ある人たちは頼りになりますなあ。ぐへへ。

いや、本当、まじで。
前にも言った気がするけど、俺なんてダンジョンから出たら、ただの無職な一般人だかんね。


小市民な俺は、お国には逆らわないのです。
向こうが何かしてくるのなら別だけど、そうでないのなら事を荒立てる必要はなし。

そんな訳で、明日は頑張らないといかんのです。
がんばるっぞー。







とか言ってた自分を殴りたい。

「なんか見たことある人いるよぉ……やだぁ」

翌朝。
集まった人を見たんだけどね、すっごい見たことある人がいるんだよ。居るんだよ……居ちゃったんだよ。
ニュースとか、国会中継とかでよく見かける人たちが……もうやだぁ帰りたい。あ、ここ家だったわっ。
ハハハッ。


なんて現実逃避していたんだけど、そんな俺に声をかけてくる人がいた。
やめてっ。

「あ、島津さん!」

「都丸さん、おはようございます……えっと」

都丸さんだった。
てかよく見たら他の隊員さんもおるな。

太田さん、吉田さん、田浦さんか。
くじ引きでもしたのかな?皆顔色が優れないね、やったぜ。


いや、やったぜじゃない。
都丸さんに挨拶したもんで、そのお偉いさん達が俺に気が付いてしまった。


「こちら、協力者の島津さんです」

都丸さぁあんっ、紹介しないでいいよっ。


「ほう!」

完全にロックオンされた。うぐぐ……しゃーねえ、挨拶すっか。

お偉いさん方は俺の方へと歩み寄ると、まず……一番偉いであろう人から声尾を掛けてきた。

「副総理の宇佐見です。本日はよろしく頼みますわ」

他人の空似とかではなかったようだ。
しょっぱなからこれとか、きちーぞっ。

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