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「58話」
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俺は気合いを入れると敵を求めてダンジョンを進み始める。
ちなみに装備は全て外して普段着であったりするが、相手がネズミなので問題は無いだろう。
靴だけはいつもの登山靴だしね。
可能な限り改造を施した登山靴は、下手な武器よりずっと強力だろう。
「ここで良いかな? それじゃいきまーす」
すぐ近くに10匹部屋があったので、そこで戦闘する事にする。
隊長さんが中を見て、ネズミの数が多いのを知ると俺を止めようとするが、その時には俺は既に部屋の中へと突入していた。
(やっぱインパクト与えるなら出来るだけ派手に且つ瞬殺した方が良いよね? ……あ、でもやり過ぎると引かれるか? なら少し手加減した方が良いかも)
とりあえず手加減はしよう。
少し悩んだ結果そう心に決め、俺はネズミへと距離を詰めるが……なんかおかしい。
部屋に踏み込んだ瞬間に襲ってくるはずのネズミが動いてないのだ。
……あれ? と思ったが、直後にネズミが動き出す。
だがその動きは酷く緩慢であった。
違和感を覚えながらも俺は取りあえず目の前に居たネズミを蹴り上げた。
勿論手加減して、それこそ子供相手にボールを蹴るぐらい軽ーくだ。
「おうっ!?」
が、手加減したつもりの蹴りは、ネズミに上半身を粉々に蹴り砕いていた。
思わぬ結果に正直ちょっとびびった。
蹴ったら吹っ飛んで壁に張り付くかなーぐらいに思っていたんだけど、思った以上にネズミは脆い……いや、俺の蹴りの威力が高すぎるのか。
残りのネズミはもっと手加減しなければ……と慎重に蹴っていった結果。
上半身泣き別れが3匹。 壁に張り付いたのが4匹。 蹴り砕いたのが3匹とまあまあな結果に終わった……まあまあ?
「ふぅ」
……インパクトは与えられたと思うので良しとしよう!
さて、自衛隊さんの反応はどんなもんかなーと振り返ろうとすると、肩にとすんと重みが掛かる。
クロが肩に乗ってきたのだ。
「こんな感じです……クロ、どうしたのへぶぅん!?」
頑張った俺を労りに来てくれたのかと思ったら……いきなりほっぺに肉球をくらった。
「なんでぇっ!?」
なんではたかれたのっ!?
と、肩から飛び降りたクロを見ると、クロは何やらこちらを見ながら前足で地面をべしべしと叩いている。
「あ……」
そしてクロの後ろに居るのはドン引きした隊員さん達。
思ったより引いてますね!
ちゃんと手加減したんだよ……してもあれだったんだよ。しょうがないじゃんっ。
「島津さん、確か15階まで行ってるんだよな? だったら、15階には貴方みたいに強いモンスターがいるって事なのか……?」
「あーいえ、私たちは推奨人数より少ない数で潜っていたので、強さ的には……そうですね20階相当だと思いますよ」
そういえば俺とクロって推奨レベルより大分高いんだった。
自衛隊さんが居るのはせいぜい10階とかそんなんだろうから、そりゃ10もレベル離れてりゃねえ、そうなるって訳ですよ。
つまり俺は悪くないっ。
「20階……」
「そうか、なら一安心と言ったところか? 15階でこんな動きをするモンスターが出たんじゃ対処しようが無いからな」
よしよし。
ちょっと隊長さんが無理やりまとめた感があるけど、とりあえずセーフだ。
ちなみに装備は全て外して普段着であったりするが、相手がネズミなので問題は無いだろう。
靴だけはいつもの登山靴だしね。
可能な限り改造を施した登山靴は、下手な武器よりずっと強力だろう。
「ここで良いかな? それじゃいきまーす」
すぐ近くに10匹部屋があったので、そこで戦闘する事にする。
隊長さんが中を見て、ネズミの数が多いのを知ると俺を止めようとするが、その時には俺は既に部屋の中へと突入していた。
(やっぱインパクト与えるなら出来るだけ派手に且つ瞬殺した方が良いよね? ……あ、でもやり過ぎると引かれるか? なら少し手加減した方が良いかも)
とりあえず手加減はしよう。
少し悩んだ結果そう心に決め、俺はネズミへと距離を詰めるが……なんかおかしい。
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……あれ? と思ったが、直後にネズミが動き出す。
だがその動きは酷く緩慢であった。
違和感を覚えながらも俺は取りあえず目の前に居たネズミを蹴り上げた。
勿論手加減して、それこそ子供相手にボールを蹴るぐらい軽ーくだ。
「おうっ!?」
が、手加減したつもりの蹴りは、ネズミに上半身を粉々に蹴り砕いていた。
思わぬ結果に正直ちょっとびびった。
蹴ったら吹っ飛んで壁に張り付くかなーぐらいに思っていたんだけど、思った以上にネズミは脆い……いや、俺の蹴りの威力が高すぎるのか。
残りのネズミはもっと手加減しなければ……と慎重に蹴っていった結果。
上半身泣き別れが3匹。 壁に張り付いたのが4匹。 蹴り砕いたのが3匹とまあまあな結果に終わった……まあまあ?
「ふぅ」
……インパクトは与えられたと思うので良しとしよう!
さて、自衛隊さんの反応はどんなもんかなーと振り返ろうとすると、肩にとすんと重みが掛かる。
クロが肩に乗ってきたのだ。
「こんな感じです……クロ、どうしたのへぶぅん!?」
頑張った俺を労りに来てくれたのかと思ったら……いきなりほっぺに肉球をくらった。
「なんでぇっ!?」
なんではたかれたのっ!?
と、肩から飛び降りたクロを見ると、クロは何やらこちらを見ながら前足で地面をべしべしと叩いている。
「あ……」
そしてクロの後ろに居るのはドン引きした隊員さん達。
思ったより引いてますね!
ちゃんと手加減したんだよ……してもあれだったんだよ。しょうがないじゃんっ。
「島津さん、確か15階まで行ってるんだよな? だったら、15階には貴方みたいに強いモンスターがいるって事なのか……?」
「あーいえ、私たちは推奨人数より少ない数で潜っていたので、強さ的には……そうですね20階相当だと思いますよ」
そういえば俺とクロって推奨レベルより大分高いんだった。
自衛隊さんが居るのはせいぜい10階とかそんなんだろうから、そりゃ10もレベル離れてりゃねえ、そうなるって訳ですよ。
つまり俺は悪くないっ。
「20階……」
「そうか、なら一安心と言ったところか? 15階でこんな動きをするモンスターが出たんじゃ対処しようが無いからな」
よしよし。
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