家の猫がポーションとってきた。

熊ごろう

文字の大きさ
31 / 304

「31話」

しおりを挟む
翌朝、ポイントに目がくらんだ俺は早速クロと一緒にダンジョンへと潜っていた。

5階へと向かい、扉を潜り階段を降りる。
するとそこには今までとは少し違った光景が広がっていた。

「あれ? ちょっと広くなってるぞ」

壁の模様が変わり、少しだけ道幅が広くなっていたのである。

「部屋はかなり広くなってるね」

さらに少し進んで小部屋を覗いてみれば、そこも通路と同様に広くなった小部屋があった。
広さは1階の休憩所ほどもある、もはや小部屋と呼ぶには広すぎるほどである。

「まあ戦いやすいからいいけど」

クロの装備も変わったし、あまり狭いとお互いを傷つけかねないので、ある程度距離を確保できるのはありがたい。
もちろん敵にも言えることだけどね。


さて、いつもの感じであればそろそろ通路の敵と会敵してもおかしくは無いのだけど……。

「あ、きた」

考えたそばから来たようだ。
数は1体かな?

俺はクロに合図し、武器を構え迎え撃った。




あっさり終わった。
クロが噛み付いて体勢を崩したところに、鉈がクリーンヒットしたよ。

2対1だからね、そりゃあっさり終わるよねって話ですわ。

「まずはこいつらの売って見ようか?」


とりあえずいくらになるのか知っておきたい。
取れそうなのは兜と鎧、それに手甲と脚絆にナイフと盾かな。

ちょっと兜は大きく切り裂かれているし、脚絆はぐちゃぐちゃだからその二つはポイントつかないかもだけど……一応持ってこうとは思う。

「どうやって外すんだこれ? ……あ、ここか」

鎧を外すのに手間取ったけど、なんとか外すことが出来た。

「……かなり嵩張るなあ」

鎧以外はバックパックに詰め込めたけれど鎧はさすがに無理だった。
しょうが無いので手で持っていくしかないね。



「売却、売却ぅ~っと」

休憩所に戻り、端末を操作し剥ぎ取った装備をどれがどれぐらいのポイントになるか確認するのに一つずつ入れていく。


「さてさていくらになるのかなー?」

俺としては出来るだけ高く売れてほしい。
装備もそうだけど、施設とかも色々いじりたいからねえ。 ポイントがまじで足りないのだ。



「装備一つにつき100ポイント……傷が酷いのはポイントにならないと、まあしょうが無いか」

合計400ポイントになった!
傷がひどいのはポイント0だったよ。一応0でも引き取ってはくれるっぽかったので、そのまま処分ってことで売却しておいた。

いやー、しかし装備一つにつき100ポイントか
この装備の良いゴブリンを倒しても10ポイントしか貰えないことを考えると、めちゃくちゃ美味しいよなこれ。

「思ったよりずっと良い稼ぎになりそう。 問題は大量に持って帰れない事だね」

問題はかさ張るので量を持って帰れないことかな。
俺のバックパックならー……鎧は剥ぎ取らないとして、3体分は持って帰れそうな気がする。
それだけでもう1000ポイント超えるからね、めっちゃ美味しい。


ただ何度も休憩所と往復するのは面倒なんだよね。
できれば一度に大量に持ち帰って、手間を省きたいところだ。

「でかいバッグ買ってくるかなあ」

一番手っ取り早いのはでかいバッグを買うことかな。
刃物を入れることを考えると、結構丈夫なやつを買わないとだね。

スポーツ用品店に登山用のやつ売ってたかな?

それとも……ん? あれ? そういや端末にもバッグ売ってたな。



とりあえず端末を操作してっと……あったあった。
さて、容量はどんなもんかなー。



「……いや、まてよ。 バッグってまさかこれ、マジックバッグ的なやつ?? たっか!?」

なんかバッグの説明欄に容量拡張(20L)みたいなの書いてあるんですけど。
て言うかくっそ高いぞ!? これ絶対マジックバッグだ!

ほしい、ほしい……けど!

「50000って、おまっ……えぇぇぇ」

50000とかはさすがに無理っす。
なんでこれこんなに高いの……?

これならでかいバッグ持つか、2個持ったほうが良いような気がするぞ。


いや、待てよ。

「やっぱり改造でバックパックの容量増やせるぞ! よかったぁぁ……一式買って置いて本当に良かった」

俺のバックパックのレベルは他の装備と同じで10を超えていた。
ポーションを入れるのにしか使ってなかったけれど、使い続けてて良かった、本当に。

改造に使うポイントは……1回500だ。
良かった法外なポイントじゃなくて、てか改造に必要なポイントこれだけって、明らかに自前のバッグ用意したほうが良いよなこれ。



とりあえず、改造でもしようかなーと考えていたら、不意に袖をぐいぐいと引っ張られる。


「ん、どしたー?」

振り返るとクロが袖を咥えてぐいぐいと引っ張っているではないですか。
てかクロじゃなきゃアマツしかいないので、その場合はちょっと引く。

どうかしたのかな? とりあえず撫でておこう。

「何々……クロも荷物持ってくれるって? ありがとうねクロ」

クロの表情を見ていると何となく言いたい事がわかってくる。
どうやら荷物をクロも持つと言いたいらしい。

何ていい子なんだろうか。

でもさすがにクロに荷物持ってもらうのは無理がありそうな気がする。
力が足りないとかじゃなくて、咥えるぐらいしか持てないよね?

猫用のバッグなんてそんな酔狂な物はないだろうし。


なんて考えたんだけど。

クロは自分の端末をぺしぺしと指示し、俺に何かを見せようとしていた。

「ん? ……猫用バックパックだと?? アマツさん、やってくれるぜぇ」

何かな? と思い覗き込んでみるとそこにはペット用! と書かれたバッグがいくつも並んでいた。

これはあれか、クロへのポイント稼ぎ的なやつか。 やるなっ。


とは言え、お値段が高いと手が出ないんですけどね。

まあ、そのへんはアマツさんも俺たちの懐事情は理解しているわけで、ペット用のバッグはそこまで高くはなかった。 それでいてきっちりマジックバッグとしての性能は持っているようで説明欄に容量拡張(20L)ときっちり書かれていた。

「これはお値段も手頃だね。 容量少なめだからかな?」

ちなみにお値段は10000ポイントなり。
50体から装備引っぺがせば揃うぜ、やったー。

あ、容量少な目ってのは元々のバッグとしての容量ね。
ペット用というだけあってかなり小さめなのだ。 たぶん容量5Lとかそんなんでないかなー。
しおりを挟む
感想 61

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~

名無し
ファンタジー
 突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。  自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。  もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。  だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。  グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。  人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

ダンジョン学園サブカル同好会の日常

くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。 まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。 しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。 一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

処理中です...