拝啓神様。転生場所間違えたでしょ。転生したら木にめり込んで…てか半身が木になってるんですけど!?あでも意外とスペック高くて何とかなりそうです

熊ごろう

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後日談?

「アフター9話」

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……フラグが怖かったので、追加で数発撃ち込んでみるが、反応はない。

「し、死んだ?」

近づいたら、がぱぁって背中割れて何か出てきたりしないよね。

「色変わったから死んだニャ」

お。
タマさんがそう言うのなら仕留めたのだろう。

「おおー……いけそうだ」

魔法で動きさえ止めてくれれば割と楽にいけると分かった。
これで数こなせばレベルも上がるだろうし、蟹だから美味しいだろうし、二重の意味で美味しくて良いね!あ、この殻とか奇麗だから高く売れるかも?そうなると三重の意味でうまうまだ。

とりあえず、水中に沈む前に回収回収っと。

「さっそく夕飯にするニャ。ゆでると美味しいニャ」

茹でると美味しいか。
まあ蟹だしな!

てか俺たちだと茹でるぐらいしか……ああ、焼くって手もあるか。

「タマさんと二人なら食い切れるかな……いや、さすがにきついか」

「ニャ。身はそこまでないからいけるニャ」

「あ、そうなのね」

殻が分厚いんかしらね。
まあ、食い切れる量なら茹でて全部食っちゃうかね。

焼きは明日の楽しみにとっておこう。


「食べるニャ」

「すげー良い匂いする!」

1時間ぐらいタマさんがぐつぐつにゃーにゃーと茹で、やっとこさ茹であがった。
もうね、茹でてる最中匂いがやばくて、ずっとお腹がぐーぐー鳴ってて辛かったわ!

よっしゃ、食うぞ!と手を伸ばして足をもごうとするが……殻がくっそ堅くてめっちゃ苦労した。
茹でても柔くならんのかいっ。……いや、ちょっとは柔くなってるか?一応もげるし。

そういえば茹でる時もちょっと特殊なことやってたしなあ。
なんか水球をタマさんが出して、その中に蟹を閉じ込めて茹でたんだけど、どうも外から圧を加えまくってかなりの高温で茹でたらしい。

通常沸騰する温度の三倍とか言ってたかな?


まあ、とりあえず食おう。
お腹すいたんじゃよー!


殻が厚いといっても、人ぐらいの大きさはある蟹だ。
身も十分たっぷり入っている。

殻を全力でべきべき言わせながら割り、身を取り出すと……ぷりっとしていて真っ白な身が飛び出してきた。
まずはそのまま……ぱくっとな。


「ふほほほほ!」

うまいの食べると思わず笑うよね。

「うっまい……まじでうまい」

この世界のご飯は大抵美味しかったけど、これは素材の時点でぶっちぎりで美味しい。
しかもいくら食ってもなくならない……とまではいかないが、お腹いっぱいになるだけの量はある。幸せ。

「来たかいあったニャ?」

「あったあった」

ちょっぴり死にかけたけど、来た甲斐あったよタマさん!
でも次はもうちょっと安全に行きたいなーと思わなくもないっ。


「暫らく食えなくなるからニャー。いっぱい食べるニャー」

「おー!……おー?」

そう言ってタマさんも蟹にがぶりと齧り付く。
俺も負け時と……まった。タマさん今何かおかしなこと言いませんでしたこと??


「暫らく食えなくなるってどゆこと?」

なんかそんな感じの不吉なセリフが聞こえたんです。
気のせいだよね?

「そろそろウッドはあれニャ。外のダンジョン潰す役が回ってくるニャ」

「へっ?でもあれって金に昇格する時にやるんじゃ……?あれ、ちがったっけ」

高ランクのダンジョンシーカーは外に発生したダンジョンを潰して回ってるって話だけど……でも今の俺には関係ないような?

「ウッドの金への昇格は決まってるニャ。でも経験が圧倒的に足らないからニャー。外で修業するのニャ」

嘘やん。

「ま、まじっすか」

「ニャ!」

俺の言葉に力強く返すタマさん。
ありがとう!!

でも俺そのこと聞いてないんですけどっ。
リタさんも何も言ってなかったしい……くそう、まじかよお。

「確かゴリさんが遠征やってた時も半年とか掛かってよな……その間街には戻ってこれないって事だよね?」

1年ぶりに戻ったと思ったら、そりゃないよー。
いっぱいできた……いっぱい?

と、とにかくせっかく出来た知り合いとまた離れるなんて……離れてる間に他人に降格しちゃう!

「別に戻ろうと思えば戻れるニャ」

「あ、そうなの?」

ありゃ。
ゴリさんは半年ぐらい戻ってこなかったけど……?

「ウッドとハナがいれば食料と水は持って行かなくて済むニャ。ほぼ手ぶらで行けるニャ」

「ふむ?」

ほほう?
確かに俺は果物作れるし、水分たっぷりの実なんかも作ろうと思えば作れる。
それにハナがいれば野菜はばっちり確保出来るよな。

お肉は……さすがに尻尾はないと思いたい。ないよね?

「馬車がいらないニャ。だから走って帰れるニャ」

「!なっるほど!だったらそこまで悲観しなくて良さそうだー」

そういうことか!

そういや初めてゴリさんと出会った時も、馬車で移動してたもんな。
あれって中に食料とか色々詰め込んでたってことか……なるほどなるほど。

手ぶらで良いとなれば、全力で走れば多少遠かろうが1日もあれば戻ってこれるだろう。
つまり帰ろうと思えば帰れると。
あれだ、週末だけ帰る出張リーマンみたいな?そんな感じでいけると言うことだ。

「ニャ。とりあえず蟹食べるニャ」

「おー」

そうと分かれば不安になることは何もない。
ただ蟹をしばらく食えなくなるのは確かなので、がっつり食っておこうと思います!

ギルドの再建終わったら、遠征の準備しないとだねー。
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感想 171

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みんなの感想(171件)

マナ
2021.01.11 マナ

アフター4
右腕が右上に

解除
佐々木 玲
2020.05.21 佐々木 玲

いやーん、お帰りっ!
またウッドさんとタマさんのほのぼのが読めるんですねっ!楽しみです!

解除
ねこまんま
2020.01.21 ねこまんま

完結おめでとうございます!
タマさんが可愛くて可愛くて
最後は健気さまで加わり、
ニャンコ様が幸せなら
なんでもいい!との結論にいたりました。

タマさんお幸せに!
また、美味しいもので
毛艶艶々にふくふくと
太ってください(*´∀`*)

ウッド、幸せなタマ様の召使い生活を
堪能してください!

解除

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