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生を受けた理由
「113話」
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いきなりすぎて一体どうすれば良いのか分からんぞっ。
「えぇ……なにこのおじさん」
「知らんニャー」
なんかもう逃げ出したい。
……でもなんかまわりの視線が……ものすっごい訴えかけるような視線がすごい。てか街中の雰囲気が違うんですけど??
俺とタマさんがお酒買っている間に一体何があったし。
最初街に入ったときは割と普通だったんだよ?
兜外しているし……まあ多少好奇の目で見られることはあったけどさ。
「お願いします!お願いしますうぅぅう!!」
「必死すぎて怖い……とりあえず落ち着いて話して貰えますか? でないと判断も出来ませんので……」
離してくれそうにないし、かと言って引き剥がして逃げるのも……ってことで話だけは聞くことにしました。
まだ昼だし、最悪夕方に出ても帰れるし。
まあ、変な話だったら即逃げますが。
とりあえずおじさんを宥めて場所を移動する。
案内されたのは二階建ての割と大きめの建物だ。
中に入るとすっごい慌ただしい感じで……ここでもやっぱすごい見られまくった。
一体何があったというのやら……。
空いている個室があったのそこに入り椅子に座るとおじさんはすぐ話を切り出した。
「モンスターの群れが街のそばに?」
「つい一昨日のことです……街の外で伐採していた者がモンスターに襲われましてな。幸い相手は1体、馬を囮に逃げ出せたのですが問題はその後でして」
「ふむふむ」
内容は結構まじなお話で、モンスターの群れが街のそばに出たとってことだった。
それなら退治しに行けば良いんじゃ?と思ったんだけどもー……。
「この街に滞在していたダンジョンシーカー殿に討伐を依頼したのですが……返り討ちにあってしまったのです」
「え゛……し、死んじゃったので??」
……もう退治しに行ってて、失敗しちゃったらしい。
失敗の報告が上がったのがついさっきなのだろう、それで街の雰囲気があんなんになってしまったと。
「いえ……重傷を負っていますが無事です。 ……1体と思っていた相手が実は10体以上の群れだったのです。 1体なら倒せる相手でも10体以上となると手に負えない、急ぎ応援を呼ぼうとしていたところに高レベルのダンジョンシーカー殿がこの街に来ていると聞きまして……」
1体ならいけるぜーって向かったら10体以上がお出迎えとか、それ無理ゲーですわ。
んでやばいぞーってなったその時に俺とタマさんに情報が入ったと……。
そりゃ必死になって止めますね。
俺とタマさんなら問題ないと思うけど……情報聞いて無理そうなら応援を呼ぶしかないだろうね。
俺としてはこの話を聞いた以上はそうですか、大変ですね頑張って下さいー……と逃げる選択肢はとれない。
タマさんもたぶんそんな気は無いだろう。
まあ、なんにせよとにかく情報を貰わないとだ。
「ちなみにどんなモンスターなので?」
「相手はオーガの群れです……」
なんだオーガか、と一瞬思ったけど。
あれってソロで倒すなら中堅の人じゃないと無理だったよね。
街の住民や駆け出しがいくら集まっても勝てないと思う。
それを考えると今この街はかなりピンチのようだ。
しかしオーガねえ……確か街の周囲とか街道って世界樹の枝を使った……なんだっけ?モンスター除けっぽい使ってるんだよね?
なのにモンスターが群れで来てるってそれ、もしかして……。
「オーガですか……もしかしてこの間の生き残り……?」
「それはないニャ。 でも関係はあるかもだニャ」
「ふむふむ?」
生き残りはいないか。
タマさん含めて強い人ばっかだったしねえ。
でも、関係はあるってことはー……んー?
指導者が出たせいで、過去の生き残りも奥地から出てきちゃった?たぶんそれがあっている気がする。
本当生き残りが散らばるの厄介だよね。
「今日中には帰りたいし、ぱぱっとやっちゃうニャ」
「おお!受けてくださるのですな!? なんとお礼を申せば良いのか……」
オーガなら問題なしとタマさんも判断したらしい、俺とタマさんだけで片付けることにしたようだ。
てかおじさんよ。
勢いでタマさんの手を握ろうとするんじゃないっ、髪の毛アフロにしちゃるぞっ。
まったくもう。
「さて……ぱぱっとやっちゃいますか」
「ニャ」
さくっと終わらせて、家に帰って明日の準備終わらせないとだ。
「んじゃ根っこをはわせてーっと」
オーガの群れが居たのは森の中である。森を虱潰しに探していたんじゃいつ終わるか分からないけど、俺がいればさくっと見つけられる訳で。
本当便利だよねこれ、もうむしろ反則じゃねーかってぐらい。
「20ちょいだね、んじゃ早速……いや、待ってこれモンスターかどうか判別つかないじゃん。 危ないとこだった……」
何時もみたいに地面から根っこずさーって突き上げて串刺しー! ってやろうかと思ったんだけどさ。
よく考えたら森の中でよく見えないし、人かどうか区別できんのよね。
人だったらうっかりじゃーすまされないぞっ、よく気が付いた、俺。
んで、ぶっさすのは無しとしてどうするのー?と言うとですね。
「……根っこで包んで引っ張ってこよう」
ちょっと考えてた根っこで包んでここまで引っ張ることにしました。
脚掴んで引っ張るとさ、途中頭とか打って危ないじゃない?
今日の俺なんか冴えてるぞ、すごい。
「オーガじゃないのも混ざってるね。 でも人は居ないみたいでよかったー」
「ニャ」
「んじゃ、ギュッとな」
引っ張った結果、全部モンスターでした。
隙間作って顔だけ出して確認してみたら、オーガ以外も混ざってるけどほとんどオーガだったよ。
それじゃ、さくっとやりましょう。
根っこをぎゅっと引き絞って絞殺だー!
「えぇ……なにこのおじさん」
「知らんニャー」
なんかもう逃げ出したい。
……でもなんかまわりの視線が……ものすっごい訴えかけるような視線がすごい。てか街中の雰囲気が違うんですけど??
俺とタマさんがお酒買っている間に一体何があったし。
最初街に入ったときは割と普通だったんだよ?
兜外しているし……まあ多少好奇の目で見られることはあったけどさ。
「お願いします!お願いしますうぅぅう!!」
「必死すぎて怖い……とりあえず落ち着いて話して貰えますか? でないと判断も出来ませんので……」
離してくれそうにないし、かと言って引き剥がして逃げるのも……ってことで話だけは聞くことにしました。
まだ昼だし、最悪夕方に出ても帰れるし。
まあ、変な話だったら即逃げますが。
とりあえずおじさんを宥めて場所を移動する。
案内されたのは二階建ての割と大きめの建物だ。
中に入るとすっごい慌ただしい感じで……ここでもやっぱすごい見られまくった。
一体何があったというのやら……。
空いている個室があったのそこに入り椅子に座るとおじさんはすぐ話を切り出した。
「モンスターの群れが街のそばに?」
「つい一昨日のことです……街の外で伐採していた者がモンスターに襲われましてな。幸い相手は1体、馬を囮に逃げ出せたのですが問題はその後でして」
「ふむふむ」
内容は結構まじなお話で、モンスターの群れが街のそばに出たとってことだった。
それなら退治しに行けば良いんじゃ?と思ったんだけどもー……。
「この街に滞在していたダンジョンシーカー殿に討伐を依頼したのですが……返り討ちにあってしまったのです」
「え゛……し、死んじゃったので??」
……もう退治しに行ってて、失敗しちゃったらしい。
失敗の報告が上がったのがついさっきなのだろう、それで街の雰囲気があんなんになってしまったと。
「いえ……重傷を負っていますが無事です。 ……1体と思っていた相手が実は10体以上の群れだったのです。 1体なら倒せる相手でも10体以上となると手に負えない、急ぎ応援を呼ぼうとしていたところに高レベルのダンジョンシーカー殿がこの街に来ていると聞きまして……」
1体ならいけるぜーって向かったら10体以上がお出迎えとか、それ無理ゲーですわ。
んでやばいぞーってなったその時に俺とタマさんに情報が入ったと……。
そりゃ必死になって止めますね。
俺とタマさんなら問題ないと思うけど……情報聞いて無理そうなら応援を呼ぶしかないだろうね。
俺としてはこの話を聞いた以上はそうですか、大変ですね頑張って下さいー……と逃げる選択肢はとれない。
タマさんもたぶんそんな気は無いだろう。
まあ、なんにせよとにかく情報を貰わないとだ。
「ちなみにどんなモンスターなので?」
「相手はオーガの群れです……」
なんだオーガか、と一瞬思ったけど。
あれってソロで倒すなら中堅の人じゃないと無理だったよね。
街の住民や駆け出しがいくら集まっても勝てないと思う。
それを考えると今この街はかなりピンチのようだ。
しかしオーガねえ……確か街の周囲とか街道って世界樹の枝を使った……なんだっけ?モンスター除けっぽい使ってるんだよね?
なのにモンスターが群れで来てるってそれ、もしかして……。
「オーガですか……もしかしてこの間の生き残り……?」
「それはないニャ。 でも関係はあるかもだニャ」
「ふむふむ?」
生き残りはいないか。
タマさん含めて強い人ばっかだったしねえ。
でも、関係はあるってことはー……んー?
指導者が出たせいで、過去の生き残りも奥地から出てきちゃった?たぶんそれがあっている気がする。
本当生き残りが散らばるの厄介だよね。
「今日中には帰りたいし、ぱぱっとやっちゃうニャ」
「おお!受けてくださるのですな!? なんとお礼を申せば良いのか……」
オーガなら問題なしとタマさんも判断したらしい、俺とタマさんだけで片付けることにしたようだ。
てかおじさんよ。
勢いでタマさんの手を握ろうとするんじゃないっ、髪の毛アフロにしちゃるぞっ。
まったくもう。
「さて……ぱぱっとやっちゃいますか」
「ニャ」
さくっと終わらせて、家に帰って明日の準備終わらせないとだ。
「んじゃ根っこをはわせてーっと」
オーガの群れが居たのは森の中である。森を虱潰しに探していたんじゃいつ終わるか分からないけど、俺がいればさくっと見つけられる訳で。
本当便利だよねこれ、もうむしろ反則じゃねーかってぐらい。
「20ちょいだね、んじゃ早速……いや、待ってこれモンスターかどうか判別つかないじゃん。 危ないとこだった……」
何時もみたいに地面から根っこずさーって突き上げて串刺しー! ってやろうかと思ったんだけどさ。
よく考えたら森の中でよく見えないし、人かどうか区別できんのよね。
人だったらうっかりじゃーすまされないぞっ、よく気が付いた、俺。
んで、ぶっさすのは無しとしてどうするのー?と言うとですね。
「……根っこで包んで引っ張ってこよう」
ちょっと考えてた根っこで包んでここまで引っ張ることにしました。
脚掴んで引っ張るとさ、途中頭とか打って危ないじゃない?
今日の俺なんか冴えてるぞ、すごい。
「オーガじゃないのも混ざってるね。 でも人は居ないみたいでよかったー」
「ニャ」
「んじゃ、ギュッとな」
引っ張った結果、全部モンスターでした。
隙間作って顔だけ出して確認してみたら、オーガ以外も混ざってるけどほとんどオーガだったよ。
それじゃ、さくっとやりましょう。
根っこをぎゅっと引き絞って絞殺だー!
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