元美容師が、異世界に転生した結果〜天才美容師が美少女改造〜

ぱっりん

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1章「開店！」

3話「学校」

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学校は、ふつうだった。
いや、ファンタジーでは、あるのだが。
それでも想像していた、

キュートで美しい！

みたいではなかった。

「おはよ！ローズ！」

白い髪のした、ミディアムの少女が駆け寄ってくる。

「…おはよ？」

名前がわからない。
どうしよう。この子の交友関係も把握できないぞ。

「うわあ、ローズ、
髪に草がついてるよ？」

じっと、こちらを見つめる少女。

「これは、ファッションなの」

「ふぁっしょん？」

少女は首を傾げる。

よく見れば彼女の髪もぼさぼさだ。
どうやら、ホントにオシャレという
概念はないらしい。

「ローズ、ネクタイがあほみたいに
折れてるよー」

少女が呑気に呟く。

「あ、ほんとだ」

私が結ぶと、少女は、
こちらを、じっと見てきた。

「なんか、ローズ変じゃない？」

こちらの中身を覗くような視線から、
思わず、目をそらす。

「変？どこが？」

「いつもなら、真っ先に私に、
エリアちゃんのばか！って
言うじゃん」

どんだけ生意気な、子供なのだ。
だが、この子がエリアという名前なのを
知ることができた。

「まーいいけど。
ローズは、私しか友達いないもんね」

くすりと笑う彼女に、
私は嫌悪感を覚えた。

どうやら、私が王女なことは、
誰も知らないようだ。

だから、隠しきるってことか。

今すぐ、言ってみたい衝動に駆られるが、
７歳そこらの少女が守ってきたものを、
24歳が、損ねていいわけがない。

ということで、自分の小学生の時の
記憶をフル回転させて準備をした。

「んーみんなきてるな」

しばらくすると、教師らしき人物が入ってくる。

「じゃ、早速授業しようか」

どうやら、出席は取らないらしい

「魔法のね」

…魔法？！

ずっこけそうな私を置いて
クラスは大盛り上がり。

魔法なんて、使えるわけない。

校庭につれてかれるが、
恐怖しか感じなかった。

「今回は初の、魔法の授業です。
魔法は、そのひとに相応しき物を上手く使うためのものです。
まずは、目を閉じて、ぬんって力みます。

そしたら、手が暖かくなります。
そしたら、考えをなくしてください。

はいっ！」

先生の手から花束がでる。

きゃあああああと、女子が歓声を上げる。

「やってみましょうか。」

あたしも、お花がいいなあ、なんて
話してる人がいる。

私が相応しき物はなんだろう。
ローズとして相応しき物なの？
それとも…

ぽんっ！

皆の手のひらからほぼ同時に音がした。

自分のを見るのが怖くて、他の人のを見渡した。

ある男子は炎を。
ある女子は、氷を使えると喜ぶ。

私は…

「…は？」

シャンプー原液とかかれた液体とハサミ。

私だけ、おかしい。

みんなも私のを見つけて、不可思議な目で見つめてくる。

ああ、どういうことなんだ。
それと、普通のシャンプーがよかった。

つづく

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