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神様の家出。
ダンジョン攻略、アラクネーは厄介です。
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「落ちた……」
「落ちたね……」
「落ちたのです……」
ダンジョンに潜入してから見付けた最も広い空間。
そこに陣取っていたアラクネーに捕らえられたたしい、洞窟の上から吊されていた蜘蛛の糸に巻かれた子供らしき糸玉。
ブチリッ、と落ちた子供の糸玉は、そのまま真下にいたアラクネーの頭に激突すると、ヤツの目の前、足下に張り巡らされた巣に張り付いた。
それまで、ジーッと動かずにいたアラクネーが、人型の上半身を足下に捻るようにして瞳を開いた。
キシャャァァァァーッ、と足下に落ちた糸玉に向けて牙を剥く。
た~~す~~け~~て~~
モンスターに威嚇されているのに、聞こえる声はあいもかわらず単調でまったく危機感が無い。
「ボーッとしてる場合じゃないですよ! 助けないと!!」
「うわあッ。たしかにそうだった!! クリフ、牽制攻撃を! ヤツの意識をこっちに向けて!」
クリフの言葉に、俺はメイスを肩担ぎして飛び出す。
「しかたがないね。アタシらもいくよ、嬢ちゃん」
「ハイなのです!!」
後ろから、女将さんの疲れたような言葉と、ペルカの元気な返事が聞こえた。
俺は、クリフが放つだろう弓の射線を塞がないように、足下を注意してアラクネーへと駆ける。
背後から、ビュンという弓弦の音が響いて、シュッと俺の横を矢が走った。
危なっ!!
今の、俺の頭から一〇センチと離れてなかったよ。
クリフが放った矢は、真っ直ぐにアラクネーの顔に向かっていく。
そのまま奴に突き刺さるかと思った矢は、突如吹き荒れた風の流れによってあらぬ方向へと逸れていった。
ヴィント・ウォールって魔法か?
次の魔法を使われる前に間合いに入れるといいんだが。
「ダイ、避けな! 足下!」
女将さんが叫んだ途端。俺の足下がスーッと冷えていくのが感じられた。見ると地面に霜が広がっていく。
次の瞬間、足下からズザッ、ズザッ、ズザッ!! と、巨大な氷の棘が突き上がった。
「キャァ! ダイさん!!」
ペルカが悲壮な悲鳴をあげる。
突き上がってきた氷のトゲに、俺が刺されたと思ったのだろう。
「俺は無事です! 女将さん、ペルカ、気をつけて! こいつ魔法を連続で使える!」
俺と女将さんたちの間には複数の巨大な氷の棘が立ち上がっていて、氷の柵で隔てられてしまったような状況になってしまった。
俺は地面から氷の棘が出現する予兆が現れた瞬間に憑獣の術を使って加速したので、なんとか串刺しになることは避けられた。
しかし範囲魔法を使ってくるとは。やっかいなヤツだ。
いまのはアイス・パインという魔法だろう。
ほぼ一〇メートル四方にわたって高さ四メートルを超える氷の棘が立ち上がっている。
実のところ、俺はこのダンジョン攻略で、まだ全力を出していなかった。
しかし、いま目の前に迫ったアラクネーは、俺より高い能力値を持っている。
俺が勝っているのは、精神力と器用さくらいではないだろうか。
地味に知力で負けているのが悲しい……。
しかも憎らしいのは、この広い空間の中で壁面側に太い鍾乳石が地面まで何本も降りてきている場所。外側に回り込むことができない位置に、ヤツがアイス・パインを放ったということだ。
一連の魔法攻撃の流れを見ても、こいつほんとうに知力が高いな。
俺はなんとかアラクネーの前に出ることができたのだが、困ったことにこれ以上進むことが出来ないでいた。
というのもアラクネーの巣が行く手を遮っているからだ。
近付いてみるとアラクネーの巣を形作っている一本の糸の太さは二センチほどもあった。ヤツの足下に張り付いているあの糸玉を見るに、この糸の粘着力はバカにできなそうだ。それにあの巨体を支えているのだ、強度も相当なものだろう。メイスで殴って切れるかどうか微妙なところだ。
うかつにこの糸を切ろうとしてメイスがこの巣に張り付きでもしたら目も当てられない。
この巣に上って行こうなどというのも、それこそ無謀というものだ。テレビ番組で巨大粘着シートの上を歩かされるコメディアンのような状況になること請け合いだ。
女将さんとペルカは、俺との間に出来た、棘の氷柱を懸命に砕いている。
彼女たちが合流すれば、アラクネーと互角以上の戦いができるだろう。だが問題は、それまで時間を稼ぐことができるかどうかだ。
そんな事を考えていると、不意に頭の中に靄がかかったような違和感が……、クッ、これは魅了か。俺の妙に高い精神力を馬鹿にするなよ、これまで探査で見た相手の中で、まだ誰にも精神力で負けたことがないんだからな。
「クッ」
アラクネーは、俺にチャームが効かないと分かった途端。今度は鋭い氷の礫を空中に生み出して射出してきた。
盾とメイスを使いなんとか致命傷を避ける。だが避けきれなかった礫が身体に細かい傷を作っていく。
憑獣の術で身体能力が獣人並みになっているので何とかなっているが、これってどのくらいの時間持つんだろうか? MP30も消費するんだから簡単に切れて欲しくないんだが。
「おわッ! クリフ、弓まった、待った! こいつの魔法でどこに逸れるか分からないから!!」
アラクネーからの攻撃に集中していたら、横合いからクリフの放った矢が飛んできたのだ。
たぶん氷の棘の隙間から狙うことができただろう。
クリフは援護のつもりだろうが、放たれた矢はアラクネーの風の魔法でどう逸れるか分からない状況だ。
「女将さん、こいつ魔法を同時に使ってるみたいです!」
能力に種族魔法というのがあったが、アラクネーの種族魔法、無詠唱で連続&同時発動ってどんなチート能力だよ!
「みたいだね! こっちも砕くそばから再生してるよ!」
探査して見ても、まだアラクネーのMPは半分以上ある。
「嬢ちゃん行けるかい?」
「ハイ、だいじょうぶなのですよ!」
「ヨシッ、行きな!」
女将さんのかけ声とともに、棘の氷柱でできた柵の上空にペルカが飛び出した。彼女は先の尖った氷柱を器用に蹴り進んでこちらへと飛んでくる。
「ペルカ、ダメだ!!」
ペルカの進む方向に気づいた俺は声を上げた。
俺の声掛けも虚しく、彼女は真っ直ぐにアラクネーに向かって行くと、最後の氷柱を蹴り大きく飛び上がった。
「ヤーーッ! なのです!!」
ペルカは空中でクルリと一回転するとそのままアラクネーへと向かって蹴りを放った。
しかし、ペルカの蹴りはヤツにとどくことはなかった。
「はわぁッ! ふぎゅうッ――あうッ、あわわっ、とれないのです!」
蹴りを放とうとしたペルカは、アラクネーのヴィント・ウォールという風の壁によって打ち落とされてしまった。
「ペルカ、暴れないで! 暴れるともっと糸が絡まる!」
「はうぅぅぅ、ダイさん、見ないで下さいなのです」
彼女は仰向けのまま巣の糸に拘束されている。
拘束から逃れようと、藻掻く彼女の巫女装束がはだけて、どこかエロティックな状況だ。
ペルカの巫女装束は戦いやすいように前側の生地は膝上までの長さだ。
ペルカはちょうど俺の目の高さに囚われていて、つまり角度的にもペルカの裾の中身が見える位置にあった。
さらにいうなら裾もはだけている。
……あっ、いや、わざとじゃないよ! 見えちゃったものはしかたないよね! ね!
「落ちたね……」
「落ちたのです……」
ダンジョンに潜入してから見付けた最も広い空間。
そこに陣取っていたアラクネーに捕らえられたたしい、洞窟の上から吊されていた蜘蛛の糸に巻かれた子供らしき糸玉。
ブチリッ、と落ちた子供の糸玉は、そのまま真下にいたアラクネーの頭に激突すると、ヤツの目の前、足下に張り巡らされた巣に張り付いた。
それまで、ジーッと動かずにいたアラクネーが、人型の上半身を足下に捻るようにして瞳を開いた。
キシャャァァァァーッ、と足下に落ちた糸玉に向けて牙を剥く。
た~~す~~け~~て~~
モンスターに威嚇されているのに、聞こえる声はあいもかわらず単調でまったく危機感が無い。
「ボーッとしてる場合じゃないですよ! 助けないと!!」
「うわあッ。たしかにそうだった!! クリフ、牽制攻撃を! ヤツの意識をこっちに向けて!」
クリフの言葉に、俺はメイスを肩担ぎして飛び出す。
「しかたがないね。アタシらもいくよ、嬢ちゃん」
「ハイなのです!!」
後ろから、女将さんの疲れたような言葉と、ペルカの元気な返事が聞こえた。
俺は、クリフが放つだろう弓の射線を塞がないように、足下を注意してアラクネーへと駆ける。
背後から、ビュンという弓弦の音が響いて、シュッと俺の横を矢が走った。
危なっ!!
今の、俺の頭から一〇センチと離れてなかったよ。
クリフが放った矢は、真っ直ぐにアラクネーの顔に向かっていく。
そのまま奴に突き刺さるかと思った矢は、突如吹き荒れた風の流れによってあらぬ方向へと逸れていった。
ヴィント・ウォールって魔法か?
次の魔法を使われる前に間合いに入れるといいんだが。
「ダイ、避けな! 足下!」
女将さんが叫んだ途端。俺の足下がスーッと冷えていくのが感じられた。見ると地面に霜が広がっていく。
次の瞬間、足下からズザッ、ズザッ、ズザッ!! と、巨大な氷の棘が突き上がった。
「キャァ! ダイさん!!」
ペルカが悲壮な悲鳴をあげる。
突き上がってきた氷のトゲに、俺が刺されたと思ったのだろう。
「俺は無事です! 女将さん、ペルカ、気をつけて! こいつ魔法を連続で使える!」
俺と女将さんたちの間には複数の巨大な氷の棘が立ち上がっていて、氷の柵で隔てられてしまったような状況になってしまった。
俺は地面から氷の棘が出現する予兆が現れた瞬間に憑獣の術を使って加速したので、なんとか串刺しになることは避けられた。
しかし範囲魔法を使ってくるとは。やっかいなヤツだ。
いまのはアイス・パインという魔法だろう。
ほぼ一〇メートル四方にわたって高さ四メートルを超える氷の棘が立ち上がっている。
実のところ、俺はこのダンジョン攻略で、まだ全力を出していなかった。
しかし、いま目の前に迫ったアラクネーは、俺より高い能力値を持っている。
俺が勝っているのは、精神力と器用さくらいではないだろうか。
地味に知力で負けているのが悲しい……。
しかも憎らしいのは、この広い空間の中で壁面側に太い鍾乳石が地面まで何本も降りてきている場所。外側に回り込むことができない位置に、ヤツがアイス・パインを放ったということだ。
一連の魔法攻撃の流れを見ても、こいつほんとうに知力が高いな。
俺はなんとかアラクネーの前に出ることができたのだが、困ったことにこれ以上進むことが出来ないでいた。
というのもアラクネーの巣が行く手を遮っているからだ。
近付いてみるとアラクネーの巣を形作っている一本の糸の太さは二センチほどもあった。ヤツの足下に張り付いているあの糸玉を見るに、この糸の粘着力はバカにできなそうだ。それにあの巨体を支えているのだ、強度も相当なものだろう。メイスで殴って切れるかどうか微妙なところだ。
うかつにこの糸を切ろうとしてメイスがこの巣に張り付きでもしたら目も当てられない。
この巣に上って行こうなどというのも、それこそ無謀というものだ。テレビ番組で巨大粘着シートの上を歩かされるコメディアンのような状況になること請け合いだ。
女将さんとペルカは、俺との間に出来た、棘の氷柱を懸命に砕いている。
彼女たちが合流すれば、アラクネーと互角以上の戦いができるだろう。だが問題は、それまで時間を稼ぐことができるかどうかだ。
そんな事を考えていると、不意に頭の中に靄がかかったような違和感が……、クッ、これは魅了か。俺の妙に高い精神力を馬鹿にするなよ、これまで探査で見た相手の中で、まだ誰にも精神力で負けたことがないんだからな。
「クッ」
アラクネーは、俺にチャームが効かないと分かった途端。今度は鋭い氷の礫を空中に生み出して射出してきた。
盾とメイスを使いなんとか致命傷を避ける。だが避けきれなかった礫が身体に細かい傷を作っていく。
憑獣の術で身体能力が獣人並みになっているので何とかなっているが、これってどのくらいの時間持つんだろうか? MP30も消費するんだから簡単に切れて欲しくないんだが。
「おわッ! クリフ、弓まった、待った! こいつの魔法でどこに逸れるか分からないから!!」
アラクネーからの攻撃に集中していたら、横合いからクリフの放った矢が飛んできたのだ。
たぶん氷の棘の隙間から狙うことができただろう。
クリフは援護のつもりだろうが、放たれた矢はアラクネーの風の魔法でどう逸れるか分からない状況だ。
「女将さん、こいつ魔法を同時に使ってるみたいです!」
能力に種族魔法というのがあったが、アラクネーの種族魔法、無詠唱で連続&同時発動ってどんなチート能力だよ!
「みたいだね! こっちも砕くそばから再生してるよ!」
探査して見ても、まだアラクネーのMPは半分以上ある。
「嬢ちゃん行けるかい?」
「ハイ、だいじょうぶなのですよ!」
「ヨシッ、行きな!」
女将さんのかけ声とともに、棘の氷柱でできた柵の上空にペルカが飛び出した。彼女は先の尖った氷柱を器用に蹴り進んでこちらへと飛んでくる。
「ペルカ、ダメだ!!」
ペルカの進む方向に気づいた俺は声を上げた。
俺の声掛けも虚しく、彼女は真っ直ぐにアラクネーに向かって行くと、最後の氷柱を蹴り大きく飛び上がった。
「ヤーーッ! なのです!!」
ペルカは空中でクルリと一回転するとそのままアラクネーへと向かって蹴りを放った。
しかし、ペルカの蹴りはヤツにとどくことはなかった。
「はわぁッ! ふぎゅうッ――あうッ、あわわっ、とれないのです!」
蹴りを放とうとしたペルカは、アラクネーのヴィント・ウォールという風の壁によって打ち落とされてしまった。
「ペルカ、暴れないで! 暴れるともっと糸が絡まる!」
「はうぅぅぅ、ダイさん、見ないで下さいなのです」
彼女は仰向けのまま巣の糸に拘束されている。
拘束から逃れようと、藻掻く彼女の巫女装束がはだけて、どこかエロティックな状況だ。
ペルカの巫女装束は戦いやすいように前側の生地は膝上までの長さだ。
ペルカはちょうど俺の目の高さに囚われていて、つまり角度的にもペルカの裾の中身が見える位置にあった。
さらにいうなら裾もはだけている。
……あっ、いや、わざとじゃないよ! 見えちゃったものはしかたないよね! ね!
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