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神様Help!
戦女神とエルトーラ(後)
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「識神どのの神殿らしいですね」
両脇、天井付近まで壁のようにそびえ立った書架に、大量の本が所蔵された識神の神殿は、神殿と云うよりも図書館を想像させる。
「はい! 識神さまはこの世の知を司る神。我らもそれに相応しくなければと古今の書物の収蔵に励んでいるのです! こちらは大崩壊前の大賢者エクルビスさまが記した魔法研究書、こちらはやはり大崩壊前の勇者一行の魔王討伐譚を記した記録です。この大陸では一番ですし世界でもこれだけの本や記録の収蔵を誇るのは北のアングラーテ王国の神殿くらいなんですよ!」
神殿に入るまでは外部の視線にビクビクと脅えていたリルだが、それが嘘のように口調が軽い。
実際のところヴリンダは褒めている訳ではないのだが、リルは誇らしげに収蔵された古書の知識を語ている。
大和などが見れば、自分の得意分野に饒舌になるオタクの性を言及したくなったろう。
神殿に入り、全身を包んでいたベールを外したリルは、小柄で少しポッチャリとしたそばかすの似合うかわいらしい少女だった。
(本当に可愛い子ですね。識神どのの巫女らしく知識欲旺盛なようすですが、還りに持っていきたくなってしまいますね)
『何を不埒なことを考えておるのじゃ。妙な収集癖を発揮するでないわ』
識神の神殿に入ったからには、いつ識神から連絡が有ってもおかしくはないと思っていた。だがこのタイミングで話しかけてくるのかと、ヴリンダは識神の油断のならなさに眉をしかめた。
人化降臨している以上、識神の力に満ちた神殿内では心の内を読まれるのは当たり前だったからだ。
『識神どの、この子私に頂けませんか?』
だが、ヴリンダとて識神とたいして変らぬ時を経た古き神々の一柱、気圧されることもなく言い放った。
『おぬし、当初の目的を忘れておらぬか。おぬしの考えておるとおり、火急でも無かったようなので、おぬしの無軌道にも黙っておったが、エルトーラに入ったのじゃ、そろそろ真面目に動かぬか。それに猫の子でも有るまいし、その娘が儂の巫女として仕えておるのはその娘の意思じゃ。その意思を尊重できぬようではおぬしが思うところのある主神と変わらぬではないか』
『………………』
識神の言葉にヴリンダの表情が固まる。
『ほれ、こう言われればおぬしとて応えるであろう』
『そうですね。私も地上に降りて少し羽目を外し過ぎていたようです。――ですが、この娘の意思を尊重するのであれば、この子を口説くのを邪魔なさいませんよね。識神どの?』
してやったりという雰囲気を漂わせる識神に対して、ヴリンダは言葉に返しの刃を乗せて放った。
『まったく、おぬしはあれほどの眷属を従えておきながら、まだ臣を望むのか』
『いえ、この娘は癒やしです! 軍官気質の眷属達に囲まれる私の癒やしなのです!! シュアルも最近は主神代理どのに付ききりで滅多に顔を出さないのですよ! 私の膝枕で休むシュアルにどれだけ癒やされたことか……』
『……おぬしもなかなかに難儀よのう』
筆頭の戦女神たる彼女。
元はある星と共に生まれた星神であったことを識神は思い出した。
この地上に満ちたモノたちが、彼女の司る星を、戦を象徴する星と定めたことから現在の地位に就くことになったのだった。
はじめから戦女神として産まれた多くの眷属達とはその成り立ちが違っているのだ。
純粋でない負荷というものはやはりあるのだろう。
「ヴリンダさま、どうなされたのですか?」
自分の仕える神殿の知識を、蕩々と語っていたリルだったが、説明が一段落したところで、ヴリンダの意識がどこか別の所に行っていることに気付いたのだった。
「リル、ごめんなさいね。識神どのから連絡が来ましたので、しばし待っていてください」
ヴリンダは愛おしそうにリルの頭を軽く撫でると、意識を識神に戻した。
『では本題に入りましょう識神どの、この結界は主神の力を使ったモノです。たぶん主神が居ないのを良いことに主神の宝物庫から都市結界の神器を持ち出したものと思います。ただ、あの者に宝物庫を解錠するだけの力があるはずはないので誰か他の神が力を貸しているのではないでしょうか』
『やはりそうであったか、儂の見通す力を凌駕する存在はそうは居らぬゆえ推測はしておったがのう。宝物庫の解錠か……、ふむ、そうであった! 彼奴がおるではないか、互いを貶しておるくせによくつるんでおる者が』
『……もしや、築神ですか? ――確かにそう考えれば納得いきます。あの者はエルトーラの都市建築を、バルバロイから請われて力を貸していましたね』
『彼奴ならば主神の宝物庫も解錠できよう』
識神の言葉には、正鵠を射たという確信がのっている。
『それについては間違いなさそうですね。問題はこの結界の厄介さです』
『おおぅ、それじゃそれじゃ、それについて詳しく聞きたかったのじゃ。こちらからではなかなか分からぬのでな。取りあえずおぬしの感じたことを聞こうかのう』
知識欲については天界に前後を争う者のない識神だ、この報告は喉から手が出るほど待ち遠しかったのだろう。嬉々とした雰囲気が言葉から発散されている。
『まず私がサーニウムに降臨しエルトーラに向かったのは御存知の通りですが、外からは全く結界の存在が知覚できませんでした。エルトーラに入った途端に閉じ込められたことは感じましたが、それは私が結界に捕らわれるだけの力を持っていたからです。単純に力に反応するのならば術で力を押さえたりすれば誤魔化すことが可能ですが、この結界が厄介なのは存在の持つ力に作用するようなのです。つまり、何らかの術でその者の力を弱めるなり偽装するなりしたとしてもその術や偽装自体も捉えるのです』
『存在の持つ力を誤魔化す術自体をも含めて捉えるわけか』
『それだけではありません。これは私には効いていないと思うのですが、この結界に囚らわれたモノは己の意思でこの地に留まっていると心理誘導されるようなのです。さらに念の入ったことに結界に捕らわれたモノと縁の続くモノたちにもこの結界の心理誘導が反映されるようです。たとえば、この国の外に居る家族なども帰ってこないことを不思議に思わないようになっているようです』
『ほんに主神らしい念の入りようじゃのう。しかし、良くそこまで判ったものじゃ、大したものじゃのう』
ヴリンダは一瞬、識神の言葉に揶揄されたのかと思ったが、彼の言葉は真面目に感心した様子だった。
『外のことは推測ですが、この都市に少なくないモノたちが囚われている様子なのに近隣の村や町があまりにも平穏すぎたのでそう思ったのです。状況判断は指揮官にとって最も大事なモノですので』
ヴリンダは、自尊心をくすぐられた恥ずかしさからか、言い訳のようなことを口にしてしまった。
『なるほど厄介じゃのう。で、これからおぬしどうするつもりじゃ?』
『じつは先ほどリルと出会った折に不審な視線を感じました。強い力を持った男と女だということは分かりましたが、私も今は人の身、それもこの結界に反応しないようにと力を抑えて人化降臨した状態です。直接相まみえることでもあればいま少し分かるのですが』
『おぬし目立っておったからのう……』
『私……が、目立っていたのですか?』
識神の言葉に、ヴリンダは心外そうだ。
『今の世におぬしが引いてきた荷車をあのように動かせるモノはそうは居らぬでな』
『地上のモノ、特に人族の弱体が激しいとは聞いていましたがそこまでなのですか!? ……ですが、なるほど、そう考えると野盗に襲われたときのあまりの手応えのなさが分かりました』
ヴリンダはこれまでの地上の旅を振り返り、少々の納得を得た。
『おぬしは近年、眷属からの報告を受けるのみで地上にあまり気を向けて居らなかったからのう、どうじゃ、たまに地上に降りてみるのも中々に面白かろう』
『そうですね。多くの神々が地上のモノ達との交わりを好む理由が少し分かった気がします。どちらにしましても暫くはここから出られそうにありませんので、それまでのあいだ地上を堪能させてもらいます』
『あまり羽目を外して、本来の目的を忘れぬようにな。定期的に儂の神殿に顔を出すのじゃぞ』
『分かりました、識神どの失礼します。――ああそうでした。識神どの、この地での世話をリルにお願いしても良いですよね』
『………………勝手にせい』
確信犯的なヴリンダの申し出に識神は呆れを大量に含んだ了承を返した。
その言葉は額を押さえる識神の姿が見えるような質量を持っていた。
両脇、天井付近まで壁のようにそびえ立った書架に、大量の本が所蔵された識神の神殿は、神殿と云うよりも図書館を想像させる。
「はい! 識神さまはこの世の知を司る神。我らもそれに相応しくなければと古今の書物の収蔵に励んでいるのです! こちらは大崩壊前の大賢者エクルビスさまが記した魔法研究書、こちらはやはり大崩壊前の勇者一行の魔王討伐譚を記した記録です。この大陸では一番ですし世界でもこれだけの本や記録の収蔵を誇るのは北のアングラーテ王国の神殿くらいなんですよ!」
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実際のところヴリンダは褒めている訳ではないのだが、リルは誇らしげに収蔵された古書の知識を語ている。
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神殿に入り、全身を包んでいたベールを外したリルは、小柄で少しポッチャリとしたそばかすの似合うかわいらしい少女だった。
(本当に可愛い子ですね。識神どのの巫女らしく知識欲旺盛なようすですが、還りに持っていきたくなってしまいますね)
『何を不埒なことを考えておるのじゃ。妙な収集癖を発揮するでないわ』
識神の神殿に入ったからには、いつ識神から連絡が有ってもおかしくはないと思っていた。だがこのタイミングで話しかけてくるのかと、ヴリンダは識神の油断のならなさに眉をしかめた。
人化降臨している以上、識神の力に満ちた神殿内では心の内を読まれるのは当たり前だったからだ。
『識神どの、この子私に頂けませんか?』
だが、ヴリンダとて識神とたいして変らぬ時を経た古き神々の一柱、気圧されることもなく言い放った。
『おぬし、当初の目的を忘れておらぬか。おぬしの考えておるとおり、火急でも無かったようなので、おぬしの無軌道にも黙っておったが、エルトーラに入ったのじゃ、そろそろ真面目に動かぬか。それに猫の子でも有るまいし、その娘が儂の巫女として仕えておるのはその娘の意思じゃ。その意思を尊重できぬようではおぬしが思うところのある主神と変わらぬではないか』
『………………』
識神の言葉にヴリンダの表情が固まる。
『ほれ、こう言われればおぬしとて応えるであろう』
『そうですね。私も地上に降りて少し羽目を外し過ぎていたようです。――ですが、この娘の意思を尊重するのであれば、この子を口説くのを邪魔なさいませんよね。識神どの?』
してやったりという雰囲気を漂わせる識神に対して、ヴリンダは言葉に返しの刃を乗せて放った。
『まったく、おぬしはあれほどの眷属を従えておきながら、まだ臣を望むのか』
『いえ、この娘は癒やしです! 軍官気質の眷属達に囲まれる私の癒やしなのです!! シュアルも最近は主神代理どのに付ききりで滅多に顔を出さないのですよ! 私の膝枕で休むシュアルにどれだけ癒やされたことか……』
『……おぬしもなかなかに難儀よのう』
筆頭の戦女神たる彼女。
元はある星と共に生まれた星神であったことを識神は思い出した。
この地上に満ちたモノたちが、彼女の司る星を、戦を象徴する星と定めたことから現在の地位に就くことになったのだった。
はじめから戦女神として産まれた多くの眷属達とはその成り立ちが違っているのだ。
純粋でない負荷というものはやはりあるのだろう。
「ヴリンダさま、どうなされたのですか?」
自分の仕える神殿の知識を、蕩々と語っていたリルだったが、説明が一段落したところで、ヴリンダの意識がどこか別の所に行っていることに気付いたのだった。
「リル、ごめんなさいね。識神どのから連絡が来ましたので、しばし待っていてください」
ヴリンダは愛おしそうにリルの頭を軽く撫でると、意識を識神に戻した。
『では本題に入りましょう識神どの、この結界は主神の力を使ったモノです。たぶん主神が居ないのを良いことに主神の宝物庫から都市結界の神器を持ち出したものと思います。ただ、あの者に宝物庫を解錠するだけの力があるはずはないので誰か他の神が力を貸しているのではないでしょうか』
『やはりそうであったか、儂の見通す力を凌駕する存在はそうは居らぬゆえ推測はしておったがのう。宝物庫の解錠か……、ふむ、そうであった! 彼奴がおるではないか、互いを貶しておるくせによくつるんでおる者が』
『……もしや、築神ですか? ――確かにそう考えれば納得いきます。あの者はエルトーラの都市建築を、バルバロイから請われて力を貸していましたね』
『彼奴ならば主神の宝物庫も解錠できよう』
識神の言葉には、正鵠を射たという確信がのっている。
『それについては間違いなさそうですね。問題はこの結界の厄介さです』
『おおぅ、それじゃそれじゃ、それについて詳しく聞きたかったのじゃ。こちらからではなかなか分からぬのでな。取りあえずおぬしの感じたことを聞こうかのう』
知識欲については天界に前後を争う者のない識神だ、この報告は喉から手が出るほど待ち遠しかったのだろう。嬉々とした雰囲気が言葉から発散されている。
『まず私がサーニウムに降臨しエルトーラに向かったのは御存知の通りですが、外からは全く結界の存在が知覚できませんでした。エルトーラに入った途端に閉じ込められたことは感じましたが、それは私が結界に捕らわれるだけの力を持っていたからです。単純に力に反応するのならば術で力を押さえたりすれば誤魔化すことが可能ですが、この結界が厄介なのは存在の持つ力に作用するようなのです。つまり、何らかの術でその者の力を弱めるなり偽装するなりしたとしてもその術や偽装自体も捉えるのです』
『存在の持つ力を誤魔化す術自体をも含めて捉えるわけか』
『それだけではありません。これは私には効いていないと思うのですが、この結界に囚らわれたモノは己の意思でこの地に留まっていると心理誘導されるようなのです。さらに念の入ったことに結界に捕らわれたモノと縁の続くモノたちにもこの結界の心理誘導が反映されるようです。たとえば、この国の外に居る家族なども帰ってこないことを不思議に思わないようになっているようです』
『ほんに主神らしい念の入りようじゃのう。しかし、良くそこまで判ったものじゃ、大したものじゃのう』
ヴリンダは一瞬、識神の言葉に揶揄されたのかと思ったが、彼の言葉は真面目に感心した様子だった。
『外のことは推測ですが、この都市に少なくないモノたちが囚われている様子なのに近隣の村や町があまりにも平穏すぎたのでそう思ったのです。状況判断は指揮官にとって最も大事なモノですので』
ヴリンダは、自尊心をくすぐられた恥ずかしさからか、言い訳のようなことを口にしてしまった。
『なるほど厄介じゃのう。で、これからおぬしどうするつもりじゃ?』
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『おぬし目立っておったからのう……』
『私……が、目立っていたのですか?』
識神の言葉に、ヴリンダは心外そうだ。
『今の世におぬしが引いてきた荷車をあのように動かせるモノはそうは居らぬでな』
『地上のモノ、特に人族の弱体が激しいとは聞いていましたがそこまでなのですか!? ……ですが、なるほど、そう考えると野盗に襲われたときのあまりの手応えのなさが分かりました』
ヴリンダはこれまでの地上の旅を振り返り、少々の納得を得た。
『おぬしは近年、眷属からの報告を受けるのみで地上にあまり気を向けて居らなかったからのう、どうじゃ、たまに地上に降りてみるのも中々に面白かろう』
『そうですね。多くの神々が地上のモノ達との交わりを好む理由が少し分かった気がします。どちらにしましても暫くはここから出られそうにありませんので、それまでのあいだ地上を堪能させてもらいます』
『あまり羽目を外して、本来の目的を忘れぬようにな。定期的に儂の神殿に顔を出すのじゃぞ』
『分かりました、識神どの失礼します。――ああそうでした。識神どの、この地での世話をリルにお願いしても良いですよね』
『………………勝手にせい』
確信犯的なヴリンダの申し出に識神は呆れを大量に含んだ了承を返した。
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