オメガを助けて番になったら脳で会話できるようになりました。

10年前のこと。(2人は10歳)

10年前のこと

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10年前。

里久たちはまだ10歳だった。


天才だが不思議なコンピュータ技師が
唐突に現れ、
cp(コンピュータ)が急激に発展した。


…それだけならいいのだが、
コンピュータは自我を持ち始めた。

発端は、なにかウイルスが
データに入り込み、
感染、蔓延したことらしいが
詳しいことは謎なままだ。


自我を持ったcpは、
作った人間の手を離れ、
あろうことか人に寄生を始めた。

詳しく言うと、
データがパソコンなどの媒体から抜け出し
人の脳に入り込むようになったのだ。


データの縮小化や軽量化が進み、
そのサイズはμやnどころではなく、
また、宙に浮かぶようにもなった。

そのため、浮遊して人の脳に
入ることができてしまうのだ。


寄生されたらについて話しておこう。

寄生された人物は、
自身の理性とその自我持ちデータを
脳の中で争わせることになる。

これは、
その場での願いの強さなどではなく、
元々の理性のコントロール力で決まる。

日頃から自分の意思を持っていて
惑わされることが少なければ
自身の理性が勝つ。


…負ければ、その肉体は
自制心のコントロールが不可能となる。