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第二幕 江戸の生活をシよう!
第三十話 性に蝕まれていく果実
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押せばいけそうと手応えは感じていたものの、まさかこんなにあっさりと引き受けてくれるなんて、びっくりだ。ミツは言い終わった後もしつこいくらい「勘違いするな」って突っ込んでくる。けれどもどことなく機嫌がよさげ。美人と言われたことにルンルンとなっているのが丸わかりで、ちょっとだけ可愛い。とはいっても、本当は好奇心と欲望を埋めたいがための頼み事。いやはや、ありがてぇありがてぇ!
「ウジ虫、私はどうすればいい」
「ああ、まずは縄持ってるか?」
「縄? これがどうしたというのだ」
ミツは当たり前のように股付近から黒い縄を引っ張り出す。どうやって入れているのか、それとも収納上手なのか五メートルぐらいの長さ。俺が拘束されていたときと同じ縄のようだが、よくよく見れば素材は稲っぽさがあり、横から荒い棘がぴょこぴょこ飛び出ている。素肌に当たると地味に痛いと思っていたが、正体はこれか。
「これでお前を縛る」
熱心に縄を見つめ終えてから淡白にとんでもないことを伝える。すると当然、ミツはまあ騒ぐ騒ぐ。
「なぜ私が縛られなければならないのだ!? 罪人でもあるまい!」
「それだよ。罪人じゃないから縛るんだ。いつも罪人を縛る側のお前が今日、今から俺に縛られる。あっ、変な気は起こすなよ! あくまで人物画のお手本だからな」
「うっ!」
ミツは今の発言をどう受け取って、どう感じ取ったのかは不明。しかしそれを機にすっかりと大人しくなり、不要な布切れに適当にラフ画を描いて「これからこんな縛り方をする」といった説明を受けた。
たくさんの縛り方がある中、俺が選んだのは、座った状態での亀甲縛りだ。まあ……偉そうに話しておきながら、これしか出来ないのが事実。
なぜできると聞かれたら、一度だけ夜にでる謎のテンションでネット記事の身ながら自分の体をビニール紐で亀甲縛りをしたことがある。そのときのモデルは女性であそこの部分はショートカットと思いつつ、棒辺りで軽く紐を一周させておいた。素人でもそこそこ上手くいき、完成度に満足しては亀甲縛りをしたまま椅子で寝落ちした結果、海綿体が膨張したアレが膨らんで朝っぱらから地獄を見た思い出がある。マジで輪切りにされるかと思った。その過去の経験から踏まえて、縛るなら絶対に手は抜かない、相手の心に思いやりを持つの精神で挑むつもりだ!
「じゃあ縛っていくぞ」
立った状態でミツの首の後ろから縄をかけて、結び目を縦一列に五つ作り上げていく。亀甲縛りは緊縛の中で超スタンダード。有名で名前だけなら耳にしたことがあるという人も多いのではなかろうか。亀という字が入るだけあって、身体に這っている縄が六角形となっており、それが亀の甲に似ていることからそう名付けられたとか。亀甲縛り自体は見映え重視な部分があり、責めるには少しばかり弱い。しかしこの亀甲縛り、女性のボディをいっそう綺麗に際立たせる縛り方だと知った日には一日中自分は賢くなったのだと鼻高気分になってしまった。
「じゃあこれから縄を股の下に通すぞ」
「分かった」
ついこの間だったら女子の素肌だぁ~! とか喜んだり、いかにも童貞感丸出しで興奮していたかもしれん。今日は違う。点数がデュースとなったバレーボール選手がサーブをする前にこれで決めてやると意気込みを入れるときのように、俺も縄に一本集中を注ぐ。
「んぐっ!」
縄の小さな結い目が股の下を通せば、ミツは喉を鳴らした。痛いかのジェスチャーをしたところ、違うと顔を横に振る。では続行しようと縄を胸元にかければ、これまた何か苦しそうに悶えている。苦しそうといっても、本気の苦しさではなさげ。股にかかるコブ上の縄と胸付近を散策する俺の手つきのせいで、もやもやの発散ができない。つまり性的な意味で苦しんでいる。性に蝕まれていく果実だ。
ここで一言、すごいエロい。それでも俺はポーカーフェイスで手を進めていけば、女性の象徴とも呼べるバストが立体的に、もっといえば前にこぼれんばかりに強調されて出来上がった。
「ウジ虫、私はどうすればいい」
「ああ、まずは縄持ってるか?」
「縄? これがどうしたというのだ」
ミツは当たり前のように股付近から黒い縄を引っ張り出す。どうやって入れているのか、それとも収納上手なのか五メートルぐらいの長さ。俺が拘束されていたときと同じ縄のようだが、よくよく見れば素材は稲っぽさがあり、横から荒い棘がぴょこぴょこ飛び出ている。素肌に当たると地味に痛いと思っていたが、正体はこれか。
「これでお前を縛る」
熱心に縄を見つめ終えてから淡白にとんでもないことを伝える。すると当然、ミツはまあ騒ぐ騒ぐ。
「なぜ私が縛られなければならないのだ!? 罪人でもあるまい!」
「それだよ。罪人じゃないから縛るんだ。いつも罪人を縛る側のお前が今日、今から俺に縛られる。あっ、変な気は起こすなよ! あくまで人物画のお手本だからな」
「うっ!」
ミツは今の発言をどう受け取って、どう感じ取ったのかは不明。しかしそれを機にすっかりと大人しくなり、不要な布切れに適当にラフ画を描いて「これからこんな縛り方をする」といった説明を受けた。
たくさんの縛り方がある中、俺が選んだのは、座った状態での亀甲縛りだ。まあ……偉そうに話しておきながら、これしか出来ないのが事実。
なぜできると聞かれたら、一度だけ夜にでる謎のテンションでネット記事の身ながら自分の体をビニール紐で亀甲縛りをしたことがある。そのときのモデルは女性であそこの部分はショートカットと思いつつ、棒辺りで軽く紐を一周させておいた。素人でもそこそこ上手くいき、完成度に満足しては亀甲縛りをしたまま椅子で寝落ちした結果、海綿体が膨張したアレが膨らんで朝っぱらから地獄を見た思い出がある。マジで輪切りにされるかと思った。その過去の経験から踏まえて、縛るなら絶対に手は抜かない、相手の心に思いやりを持つの精神で挑むつもりだ!
「じゃあ縛っていくぞ」
立った状態でミツの首の後ろから縄をかけて、結び目を縦一列に五つ作り上げていく。亀甲縛りは緊縛の中で超スタンダード。有名で名前だけなら耳にしたことがあるという人も多いのではなかろうか。亀という字が入るだけあって、身体に這っている縄が六角形となっており、それが亀の甲に似ていることからそう名付けられたとか。亀甲縛り自体は見映え重視な部分があり、責めるには少しばかり弱い。しかしこの亀甲縛り、女性のボディをいっそう綺麗に際立たせる縛り方だと知った日には一日中自分は賢くなったのだと鼻高気分になってしまった。
「じゃあこれから縄を股の下に通すぞ」
「分かった」
ついこの間だったら女子の素肌だぁ~! とか喜んだり、いかにも童貞感丸出しで興奮していたかもしれん。今日は違う。点数がデュースとなったバレーボール選手がサーブをする前にこれで決めてやると意気込みを入れるときのように、俺も縄に一本集中を注ぐ。
「んぐっ!」
縄の小さな結い目が股の下を通せば、ミツは喉を鳴らした。痛いかのジェスチャーをしたところ、違うと顔を横に振る。では続行しようと縄を胸元にかければ、これまた何か苦しそうに悶えている。苦しそうといっても、本気の苦しさではなさげ。股にかかるコブ上の縄と胸付近を散策する俺の手つきのせいで、もやもやの発散ができない。つまり性的な意味で苦しんでいる。性に蝕まれていく果実だ。
ここで一言、すごいエロい。それでも俺はポーカーフェイスで手を進めていけば、女性の象徴とも呼べるバストが立体的に、もっといえば前にこぼれんばかりに強調されて出来上がった。
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