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ルート2 ヒロインとテスト勉強会をしよう!
告げられた赤点危機!やなテストはゴミ箱に捨てちゃえ!
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というか、サリバンがどうしてそんなにイライラするのか分からない。だって、見せられた小テストは百点中七十点とかそこそこまあ普通にとれている点数だ。私自身も学生時代の記憶を辿りながらだが、勉強せずにとれている。本気を出すのは中間テストや期末テストで出せばいいと考えていた。
テストをとやかく言われてもどこか他人事であっけらかんな私の態度に火山噴火寸前の小刻みにわなわなとしてサリバンは落ち着きを装った口調で話を続ける。
「桃尻さん、赤点は八十五点以下というのは知っているざますよね? このままですと再来週の中間テストで間違いなく赤点ざます」
赤点、八十五点以下。なんというパワーワード。全世界の時空がぐにゃあ~と歪んでいく。耳垢が溜まっていただけ。実は十五点以下の聞き間違いだと思い、再度確認したところ返ってきたのは「八十五点以下」。そこからはもう大パニックよ。
「は、はあああー!!? は、はははち、八十五!? 知るわけないでしょお!! てか高すぎ! 普通赤点っていうのは三十五点とかじゃないの!? 進研ゼミの漫画主人公でも喜ぶわそんな点数!」
「んまっ! あーた、ご冗談ざましょう!? この学園は全国一の進学校を誇って、入学倍率が五十倍の難関受験という高いハードルをを潜り抜けたのなら知ってて当然ざます! 桃尻さん、あーた本当に我が校の受験テストを受けたざますか?」
「あったりまえでしょうが! 先生こそなんですか? まさか裏口入学で生徒を疑うんですか!? 正真正銘!私、桃尻エリカは、お受験をなさって合格を勝ち取りました!」
……って言い切っちゃったけど、桃尻家なら金積んで裏口入学とか平気でしそう。
ヒートアップする双方は徐々に体力を消耗してハァハァゼイゼイの息を切らした。ホームルームが始まりそうな時間にもなり、最後の殺し文句といった感じでサリバンは人様である前に生徒に向かって指差しをして叫んだ。
「桃尻エリカさん、あなた次のテストで全教科赤点ですと即留年もしくは退学ざます!」
「な……な……っ」
赤点ごときで、ペナルティがでかいんじゃ――!!
「あの、桃尻さん大丈夫ですか? 顔色悪いですけど保健室に行きますか?」
「おお、優しい優しい私の愛理……。このまま天国へ連れて行っておくれ……」
「へ……?」
どうしよう、また桃尻さん訳の分からないこと言ってる顔の愛理。本来ならもっと甘えたいところでもあるが、喉奥に指を突っ込まれたぐらいの衝撃が走って声も立てれない。そこへ空気を読んだのか読まないのか、、私を嘲笑うかのようなホームルーム開始のチャイムが鳴っては、やけに虚しさを感じてしまった。
テストをとやかく言われてもどこか他人事であっけらかんな私の態度に火山噴火寸前の小刻みにわなわなとしてサリバンは落ち着きを装った口調で話を続ける。
「桃尻さん、赤点は八十五点以下というのは知っているざますよね? このままですと再来週の中間テストで間違いなく赤点ざます」
赤点、八十五点以下。なんというパワーワード。全世界の時空がぐにゃあ~と歪んでいく。耳垢が溜まっていただけ。実は十五点以下の聞き間違いだと思い、再度確認したところ返ってきたのは「八十五点以下」。そこからはもう大パニックよ。
「は、はあああー!!? は、はははち、八十五!? 知るわけないでしょお!! てか高すぎ! 普通赤点っていうのは三十五点とかじゃないの!? 進研ゼミの漫画主人公でも喜ぶわそんな点数!」
「んまっ! あーた、ご冗談ざましょう!? この学園は全国一の進学校を誇って、入学倍率が五十倍の難関受験という高いハードルをを潜り抜けたのなら知ってて当然ざます! 桃尻さん、あーた本当に我が校の受験テストを受けたざますか?」
「あったりまえでしょうが! 先生こそなんですか? まさか裏口入学で生徒を疑うんですか!? 正真正銘!私、桃尻エリカは、お受験をなさって合格を勝ち取りました!」
……って言い切っちゃったけど、桃尻家なら金積んで裏口入学とか平気でしそう。
ヒートアップする双方は徐々に体力を消耗してハァハァゼイゼイの息を切らした。ホームルームが始まりそうな時間にもなり、最後の殺し文句といった感じでサリバンは人様である前に生徒に向かって指差しをして叫んだ。
「桃尻エリカさん、あなた次のテストで全教科赤点ですと即留年もしくは退学ざます!」
「な……な……っ」
赤点ごときで、ペナルティがでかいんじゃ――!!
「あの、桃尻さん大丈夫ですか? 顔色悪いですけど保健室に行きますか?」
「おお、優しい優しい私の愛理……。このまま天国へ連れて行っておくれ……」
「へ……?」
どうしよう、また桃尻さん訳の分からないこと言ってる顔の愛理。本来ならもっと甘えたいところでもあるが、喉奥に指を突っ込まれたぐらいの衝撃が走って声も立てれない。そこへ空気を読んだのか読まないのか、、私を嘲笑うかのようなホームルーム開始のチャイムが鳴っては、やけに虚しさを感じてしまった。
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