結婚した彼女の悩み～彼の子供を妊娠したから別れて！彼を溺愛する幼馴染が絶対に気持ち悪い。

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「私にあんな心配そうな顔を向けてくれてもノアはイザベラと関係を持って……」

夫から気遣うようなそぶりをされても深くやるせない気持ちのアメリア。イザベラの言葉が事実だと理解してしまうと、深い絶望と悲しさで呼吸が重くなる。

これまで夫の外出に不安に思うことはありませんでしたが、アメリアの胸の中ではイザベラと逢い引きを楽しんでいるのでは？と頭の中で色んなことが渦巻く。

私は妊娠しています……。イザベラから告げられた不幸の前兆となる言葉。思い出すだけで吐き気を催し辛い。


（ノアは今何してるの？今頃、ベッドの上でイザベラに愛の誓いを叫ばされているの？）

彼と離れている間、その思いが途切れることがなく頭の中を支配する。それでも人間の防御反応には驚かされる。

アメリアは、イザベラの発言は全て嘘だと思い始める。旅行で何度も求め合ったという事も、ノアと別れさせるために言ってるイザベラの戯言。アメリアは現実逃避を繰り返して、自分に都合のいいように解釈していました。


「奥様お久しぶりです」

あれから2週間後、再びイザベラが家に来訪しました。何の用事でしょうか？アメリアは心が大波のように揺れて気が気じゃありません。

「な、なに？まだ何かあるの？あなたは私とノアをどうしたいの？」
「奥様そう焦らないで、落ち着いてください。今日はプレゼントを持ってきましたよ」
「プレゼント？一体何を渡すつもり？」

すると、イザベラはニヤニヤと口元に嫌らしい笑みを浮かべて、鞄から何か取り出しテーブルの上に置きました。

「……！！！」

アメリアは驚きでめまいがして意識を失いそうでした。

「奥様お気に召していただけましたか？」
「どこまで人を馬鹿にする気なの！」
「あら、奥様の好みじゃありませんでした？」
「当たり前よ！私はノアにこんな酷いことをしたことはないわ！」

言うまでもないことですが、その写真にはノアが写っていて、体に文字が書かれていたのです。イザベラが書いたのでしょう。彼女に服従しているような文字を胸のあたりの美しい筋肉の上に書かれていました。

写真の中の彼は意外なほど満面の笑顔で凄く嬉しそうです。これもイザベラに無理やり笑えと命令されているのでしょうか？アメリアは血の涙を流すような苦しみです。

「あなたは最低よ！どこまでノアに恥をかかせて誇りを踏みにじるつもりなの？」
「奥様は何か勘違いをされているようですね」
「どういうこと？」
「ノアは自ら望んでやってるんですよ」
「嘘よ！いい加減な事言わないで！」

あざ笑うイザベラの表情に、一生懸命に声を張り上げて悪魔の幼馴染にぶつける。今、自分を突き動かしているのが、ノアを守ろうとする純粋な愛情なのかアメリアは定かではありませんでした。