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第8話 美男子たちは心構えを改める

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「失敗したというのか!?お前たちは何をやっておるのだ!」

カルロスは床で這いつくばっている男たちに怒声を浴びせた。当たり前のように実行するべきことを何故できないのか?女性がいなくなり人類が滅亡する世界で足踏みしている状況ではない。カルロスからしたら少し強引なやり方でも愛に迫る必要があるだろうと言う気持ちでした。

「――お前たちでは役に立たん。別の者に任せるしかないか……」

しばらく沈黙していたカルロスは下を向いて悩ましい顔で口を開く。愛の相手を他のものに任せるしかない。この世界は女性がいなくなって数年経つので、性的な欲望を満たされない男は大勢いる。

女性がいた時にはそういう趣味はなかった者たちも今は男同士で付き合うことを余儀なくされた。同姓で付き合うことにまだがあるという人もいるが、女性がいないので仕方ないという感じでおおむね好評であった。

もしこの世界に女性がいるとわかれば飛びついてくる男は後を絶たないだろう。それならもっとやる気のある者に愛を妊娠させる役目を任せたほうがいいなと言った時だった。

「もう一度だけチャンスをいただけませんか」
「今度はうまくやってみせます」
「アイ様を私たちのとりこにいたします」

数々の女性と浮名を流した男達だったか、久しぶりの女性と会って浮かれていたのもあるし、緊張していた部分もあるだろう。もう一度だけチャンスをいただけないでしょうか?その言葉はチヤホヤされていた時のちっぽけなプライドだったかもしれない。

自分達はまだ覚悟が足りなかった。彼らはカルロスに頭を下げて頼み込んだ。そして今度は本気で愛を落とすことを心に誓いました。愛に叩かれても何を言われようとも押しの強い行動を取らなければいけない。人類を救うために子作りをしなければいけないのだ。

「それならば何も言うまい。アイを妊娠させてみよ。お前たちが未来を切り開く戦士ということを証明してみるのだ!」

目つきが変わったな……。眼前の下で這いつくばった姿勢で顔だけ上げた男たちを見ながらカルロスは思う。甘ったれた考え方を反省し心を入れ替えたような男たちの顔を見て激励し慈悲深い瞳を向けて言った。愛を妊娠させてお前たちの覚悟を証明してみせよ。

「お任せください。必ずやアイ様を妊娠させて見せましょう」

迷いを捨てた表情で真剣そのものでした。やる気というのでしょうか?熱意が伝わってきます。ゆっくりと立ち上がった彼らは愛を妊娠させることをカルロスに誓い、意を決した雰囲気で部屋から退出しました。
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