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第2話
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「子供を使って寂しがっている祖母の元に行かせないなんて母親として最低だな!やり方が陰湿じゃないか!」
「私は子供に何も言ってませんよ?」
「嘘をつくな!それなら何でレオは行きたがらないんだ!」
エマ夫人はレオを誘導するようなことは何一つしていないので完全にアイザックの勝手な思い込みでただの八つ当たりにひとしく因縁をつけてきただけ。
「お父様、僕はお母様に仕向けられてお祖母様の所へ行きたくないと言っているのではなく本心で言っています」
するとレオが父親に理屈がおかしいことで責められている母親を見るに見かねて助け船を出す。マリアンヌと会いたくないのは自分の素直な気持ちであると答える。
ここで初めてアイザックはエマ夫人がレオにけしかけて思い通りに操りマリアンヌの家に行きたくないと言わせていることが間違いで、自分が見当違いな浅はかな推測をしていたことに気がつく。
「えっ!?」
「あなた、まずは私に謝罪をしてください!」
一瞬気の抜けた声を出しやらかしたことを自覚したアイザックは居心地が悪そう顔をして振り返り、後ろにいたレオに差し迫った雰囲気で問いただそうとしたところ、先ほどまで疑われて頭ごなしに夫に叱責されていたエマが断ち切るように怒りのこもった不機嫌な声を上げる。
「悪かったよ…」
「取ってつけたような謝り方では許しません!」
「反省してる。エマ申し訳ない…」
まったく悪びれた様子がないアイザックにエマ夫人が誠意を込めて詫びろと本気で迷惑そうな顔つきでしつこくせがむと、妻に声を荒らげたことを恥じて後悔したように頭を垂れるアイザック。エマは納得がいかないながらも少しだけ胸がすっとした。
「じゃあレオはどうしてお祖母様に会いたくないんだ?」
エマ夫人への謝罪を済ませると次に長男のレオが対象となる。なぜ可愛がられている祖母の元に行きたくないのか鋭い瞳で追いつめた口調で直接的に聞く。
「私は子供に何も言ってませんよ?」
「嘘をつくな!それなら何でレオは行きたがらないんだ!」
エマ夫人はレオを誘導するようなことは何一つしていないので完全にアイザックの勝手な思い込みでただの八つ当たりにひとしく因縁をつけてきただけ。
「お父様、僕はお母様に仕向けられてお祖母様の所へ行きたくないと言っているのではなく本心で言っています」
するとレオが父親に理屈がおかしいことで責められている母親を見るに見かねて助け船を出す。マリアンヌと会いたくないのは自分の素直な気持ちであると答える。
ここで初めてアイザックはエマ夫人がレオにけしかけて思い通りに操りマリアンヌの家に行きたくないと言わせていることが間違いで、自分が見当違いな浅はかな推測をしていたことに気がつく。
「えっ!?」
「あなた、まずは私に謝罪をしてください!」
一瞬気の抜けた声を出しやらかしたことを自覚したアイザックは居心地が悪そう顔をして振り返り、後ろにいたレオに差し迫った雰囲気で問いただそうとしたところ、先ほどまで疑われて頭ごなしに夫に叱責されていたエマが断ち切るように怒りのこもった不機嫌な声を上げる。
「悪かったよ…」
「取ってつけたような謝り方では許しません!」
「反省してる。エマ申し訳ない…」
まったく悪びれた様子がないアイザックにエマ夫人が誠意を込めて詫びろと本気で迷惑そうな顔つきでしつこくせがむと、妻に声を荒らげたことを恥じて後悔したように頭を垂れるアイザック。エマは納得がいかないながらも少しだけ胸がすっとした。
「じゃあレオはどうしてお祖母様に会いたくないんだ?」
エマ夫人への謝罪を済ませると次に長男のレオが対象となる。なぜ可愛がられている祖母の元に行きたくないのか鋭い瞳で追いつめた口調で直接的に聞く。
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