1 / 7
第1話
しおりを挟む
3ヶ月前に婚約したマリア公爵令嬢とピエール王太子殿下。だがピエール殿下はマリア令嬢の親友で結婚しているアイリ夫人とかなり前から不倫していた。結婚式を挙げる予定も決まっているが白紙になりそう。
マリア令嬢とピエール殿下は学園に通っていた時から誰にも気づかれないように水面下で交際していた。
「ロベルト」
「どうした?」
「僕はとうとうあの息をのむほど美しく人目を引くほど愛らしいマリアと結婚するんだ」
「何だって!?」
ピエール殿下が婚約者としてマリア令嬢の写真を腐れ縁とでも呼べる友人のロベルト令息に勝ち誇った顔で見せる。ロベルト令息は思わず怒鳴り声を上げて突っ込みを入れたくなる気持ちを忍耐強く辛抱した。
なにしろピエールが不倫していることはロベルトは秘密裏に情報を集めて以前から知っていた。ちなみにロベルトとマリアは親戚の関係で子供の頃から可愛がっている幼馴染。
それがこんな不倫するような奴と大事なマリアが結婚すると聞けば穏やかな気分でいられるわけもなく、内心は恐ろしいほどの怒りでひどく感情を害した。
不倫相手がマリアの親友のアイリだということも許すということは考えられなく、このままピエールを葬り去りたい荒れた気分を抑える。
ロベルト令息はマリア令嬢に直ぐに手紙を送り接触を図る。
「マリア!ピエールと婚約してるのか?」
「そうですけど何か?」
会った瞬間からロベルトは興奮しているようだった。ロベルトはマリア令嬢より2歳年上の血縁者で小さい頃から優しいお兄さんみたいな感じで遊んでもらったことがあり信頼できる人。
そのロベルトが余裕がない表情で追及してきたのだ。マリアの知っているロベルトの印象ではそのようなことはなく日頃からどんな自体に直面しても冷静に対処する性格なのにと不審に思う。
マリア令嬢とピエール殿下は学園に通っていた時から誰にも気づかれないように水面下で交際していた。
「ロベルト」
「どうした?」
「僕はとうとうあの息をのむほど美しく人目を引くほど愛らしいマリアと結婚するんだ」
「何だって!?」
ピエール殿下が婚約者としてマリア令嬢の写真を腐れ縁とでも呼べる友人のロベルト令息に勝ち誇った顔で見せる。ロベルト令息は思わず怒鳴り声を上げて突っ込みを入れたくなる気持ちを忍耐強く辛抱した。
なにしろピエールが不倫していることはロベルトは秘密裏に情報を集めて以前から知っていた。ちなみにロベルトとマリアは親戚の関係で子供の頃から可愛がっている幼馴染。
それがこんな不倫するような奴と大事なマリアが結婚すると聞けば穏やかな気分でいられるわけもなく、内心は恐ろしいほどの怒りでひどく感情を害した。
不倫相手がマリアの親友のアイリだということも許すということは考えられなく、このままピエールを葬り去りたい荒れた気分を抑える。
ロベルト令息はマリア令嬢に直ぐに手紙を送り接触を図る。
「マリア!ピエールと婚約してるのか?」
「そうですけど何か?」
会った瞬間からロベルトは興奮しているようだった。ロベルトはマリア令嬢より2歳年上の血縁者で小さい頃から優しいお兄さんみたいな感じで遊んでもらったことがあり信頼できる人。
そのロベルトが余裕がない表情で追及してきたのだ。マリアの知っているロベルトの印象ではそのようなことはなく日頃からどんな自体に直面しても冷静に対処する性格なのにと不審に思う。
13
お気に入りに追加
608
あなたにおすすめの小説

某国王家の結婚事情
小夏 礼
恋愛
ある国の王家三代の結婚にまつわるお話。
侯爵令嬢のエヴァリーナは幼い頃に王太子の婚約者に決まった。
王太子との仲は悪くなく、何も問題ないと思っていた。
しかし、ある日王太子から信じられない言葉を聞くことになる……。


ガネス公爵令嬢の変身
くびのほきょう
恋愛
1年前に現れたお父様と同じ赤い目をした美しいご令嬢。その令嬢に夢中な幼なじみの王子様に恋をしていたのだと気づいた公爵令嬢のお話。
※「小説家になろう」へも投稿しています

婚約破棄寸前だった令嬢が殺されかけて眠り姫となり意識を取り戻したら世界が変わっていた話
ひよこ麺
恋愛
シルビア・ベアトリス侯爵令嬢は何もかも完璧なご令嬢だった。婚約者であるリベリオンとの関係を除いては。
リベリオンは公爵家の嫡男で完璧だけれどとても冷たい人だった。それでも彼の幼馴染みで病弱な男爵令嬢のリリアにはとても優しくしていた。
婚約者のシルビアには笑顔ひとつ向けてくれないのに。
どんなに尽くしても努力しても完璧な立ち振る舞いをしても振り返らないリベリオンに疲れてしまったシルビア。その日も舞踏会でエスコートだけしてリリアと居なくなってしまったリベリオンを見ているのが悲しくなりテラスでひとり夜風に当たっていたところ、いきなり何者かに後ろから押されて転落してしまう。
死は免れたが、テラスから転落した際に頭を強く打ったシルビアはそのまま意識を失い、昏睡状態となってしまう。それから3年の月日が流れ、目覚めたシルビアを取り巻く世界は変っていて……
※正常な人があまりいない話です。
【完結】私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね
江崎美彩
恋愛
王太子殿下の婚約者候補を探すために開かれていると噂されるお茶会に招待された、伯爵令嬢のミンディ・ハーミング。
幼馴染のブライアンが好きなのに、当のブライアンは「ミンディみたいなじゃじゃ馬がお茶会に出ても恥をかくだけだ」なんて揶揄うばかり。
「私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね! 王太子殿下に見染められても知らないんだから!」
ミンディはブライアンに告げ、お茶会に向かう……
〜登場人物〜
ミンディ・ハーミング
元気が取り柄の伯爵令嬢。
幼馴染のブライアンに揶揄われてばかりだが、ブライアンが自分にだけ向けるクシャクシャな笑顔が大好き。
ブライアン・ケイリー
ミンディの幼馴染の伯爵家嫡男。
天邪鬼な性格で、ミンディの事を揶揄ってばかりいる。
ベリンダ・ケイリー
ブライアンの年子の妹。
ミンディとブライアンの良き理解者。
王太子殿下
婚約者が決まらない事に対して色々な噂を立てられている。
『小説家になろう』にも投稿しています

【完結】小さなマリーは僕の物
miniko
恋愛
マリーは小柄で胸元も寂しい自分の容姿にコンプレックスを抱いていた。
彼女の子供の頃からの婚約者は、容姿端麗、性格も良く、とても大事にしてくれる完璧な人。
しかし、周囲からの圧力もあり、自分は彼に不釣り合いだと感じて、婚約解消を目指す。
※マリー視点とアラン視点、同じ内容を交互に書く予定です。(最終話はマリー視点のみ)

悪意には悪意で
12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。
私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。
ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。

【完結】幼い頃から婚約を誓っていた伯爵に婚約破棄されましたが、数年後に驚くべき事実が発覚したので会いに行こうと思います
菊池 快晴
恋愛
令嬢メアリーは、幼い頃から将来を誓い合ったゼイン伯爵に婚約破棄される。
その隣には見知らぬ女性が立っていた。
二人は傍から見ても仲睦まじいカップルだった。
両家の挨拶を終えて、幸せな結婚前パーティで、その出来事は起こった。
メアリーは彼との出会いを思い返しながら打ちひしがれる。
数年後、心の傷がようやく癒えた頃、メアリーの前に、謎の女性が現れる。
彼女の口から発せられた言葉は、ゼインのとんでもない事実だった――。
※ハッピーエンド&純愛
他サイトでも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる