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第18話 親子のキスにドン引き
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「ジェームズちゃん大丈夫!」
アメリアに殴られて体勢を崩し床に倒れこんで、頭を手で押さえて大げさに痛がるジェームズに、スカーレットは介抱しなければならないと思ったので小走りに近づいてひざまずいた。
スカーレットは溺愛する息子の身体を抱き寄せると突然キスをしようとした。ジェームズは目をつぶって自然に母のキスを受け入れる。親子で唇を合わせ数分間の長い口づけを交わす。
二人を見てアメリアとエリーはこわばった顔していましたが、いつまでも続く熱いキスをくり返す親子に無表情な冷たい眼で眺めていた。
「いい加減気持ち悪いね」
「どんな関係なのよ」
アメリアとエリーは今まで何とか平常心を保っていましたが、さすがに変態親子に遠慮することは不要と思い口を揃えて批判的な意見を言う。
ジェームズとスカーレットはやっと唇を離した。二人は心を焼くほど愛し合う恋人のようなむさぼるキスを終えたばかりなのに、まだ物足りなさを感じる顔でうっとりと見つめている。
「ママ、頭が痛いよ~」
その時、不意打ちのようにジェームズが泣き出した。まるで幼児みたいな言葉遣いの夫にアメリアは恥ずかしくないの?と思いながら、エリーといっそうドン引き気味の視線を向けた。
「ジェームズちゃんママがキスしてあげたのにまだ痛いの?」
「うん。頭がずきずきするよ~」
キスをしている時はハイテンションな心理状態で夢中になっていたので、痛みは忘れていたが気持ちが穏やかになると急に鋭い痛みが頭の中を走った。痛みがぶり返しジェームズの体調は急速に悪化していく。
「キスで痛みが治るわけないのに何言ってるのかしら?バカなの?」
「私はジェームズと結婚したことが最大の不名誉ですわ」
アメリアとエリーは困っているような顔になり呆れ気味に語る。ぎこちない笑みを浮かべながら失望のあまり、同時にその場にしゃがみ込んで頭を抱えた。二人はジェームズを好きだった過去の自分が恥ずかしくなり記憶を消してしまいたくなった。
「ママこのままじゃ僕は死んじゃうよ~」
「ジェームズちゃんママを置いて死なないで!」
またシェームズはスカーレットに抱きついて弱気な言葉を吐いた。夫は精神的には子供のようです。人生の舞台から退場して墓の中に入ってしまうと年甲斐もなく叫び、全身が小刻みに震えて怖がっている。そんな姿の息子を可愛く思いスカーレットは一生懸命に勇気付けていました。
「――私の大事なジェームズちゃんを殴るなんて何を考えてるの!アメリア絶対に許しませんからね!!」
突然スカーレットは立ち上がると、牙を剥いて怒りの表情でアメリアとエリーのほうを向いて睨んだ。瞳は怒りでメラメラと燃え上がり、スカーレットはゆっくりとした足取りでアメリアとの距離を詰めてくる。
アメリアに殴られて体勢を崩し床に倒れこんで、頭を手で押さえて大げさに痛がるジェームズに、スカーレットは介抱しなければならないと思ったので小走りに近づいてひざまずいた。
スカーレットは溺愛する息子の身体を抱き寄せると突然キスをしようとした。ジェームズは目をつぶって自然に母のキスを受け入れる。親子で唇を合わせ数分間の長い口づけを交わす。
二人を見てアメリアとエリーはこわばった顔していましたが、いつまでも続く熱いキスをくり返す親子に無表情な冷たい眼で眺めていた。
「いい加減気持ち悪いね」
「どんな関係なのよ」
アメリアとエリーは今まで何とか平常心を保っていましたが、さすがに変態親子に遠慮することは不要と思い口を揃えて批判的な意見を言う。
ジェームズとスカーレットはやっと唇を離した。二人は心を焼くほど愛し合う恋人のようなむさぼるキスを終えたばかりなのに、まだ物足りなさを感じる顔でうっとりと見つめている。
「ママ、頭が痛いよ~」
その時、不意打ちのようにジェームズが泣き出した。まるで幼児みたいな言葉遣いの夫にアメリアは恥ずかしくないの?と思いながら、エリーといっそうドン引き気味の視線を向けた。
「ジェームズちゃんママがキスしてあげたのにまだ痛いの?」
「うん。頭がずきずきするよ~」
キスをしている時はハイテンションな心理状態で夢中になっていたので、痛みは忘れていたが気持ちが穏やかになると急に鋭い痛みが頭の中を走った。痛みがぶり返しジェームズの体調は急速に悪化していく。
「キスで痛みが治るわけないのに何言ってるのかしら?バカなの?」
「私はジェームズと結婚したことが最大の不名誉ですわ」
アメリアとエリーは困っているような顔になり呆れ気味に語る。ぎこちない笑みを浮かべながら失望のあまり、同時にその場にしゃがみ込んで頭を抱えた。二人はジェームズを好きだった過去の自分が恥ずかしくなり記憶を消してしまいたくなった。
「ママこのままじゃ僕は死んじゃうよ~」
「ジェームズちゃんママを置いて死なないで!」
またシェームズはスカーレットに抱きついて弱気な言葉を吐いた。夫は精神的には子供のようです。人生の舞台から退場して墓の中に入ってしまうと年甲斐もなく叫び、全身が小刻みに震えて怖がっている。そんな姿の息子を可愛く思いスカーレットは一生懸命に勇気付けていました。
「――私の大事なジェームズちゃんを殴るなんて何を考えてるの!アメリア絶対に許しませんからね!!」
突然スカーレットは立ち上がると、牙を剥いて怒りの表情でアメリアとエリーのほうを向いて睨んだ。瞳は怒りでメラメラと燃え上がり、スカーレットはゆっくりとした足取りでアメリアとの距離を詰めてくる。
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