結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。

第3話 夫は頭が混乱する

涙を流して泣き喚わめく親友のエリーの姿を見て、アメリアは少しばかり悪い事をした気持ちになりましたが自業自得という結論に至り、精神的ダメージを受けた代償として慰謝料を請求しますと言いその場を離れた。

「エリーとの親友の関係は終わった」

家に帰ってからも落ち込み、長年続いてきた親友エリーの裏切りに信じていたのにと悲しい目をしていた。アメリアは今からジェームズを厳しく問い詰めようと決心する。

相手の夫や子供には悪いことしたなという気持ちにもなりますが、いずれ近いうちに問題になる。エリーとジェームズが蒔まいた種じゃないかとアメリアは仕方ないんだと自分に言い聞かせました。

その日の夕方ジェームズは帰ってきた。食事を共にしている時どうやって話を切り出したらいいのかと考えすぎてアメリアは頭痛がしてくる。夕食を食べながら話していたときのジェームズの顔を正面から見るとイライラしていたんだと思います。

「あなたは家庭を裏切ってエリーとできていますね？」

二人はデザートを食べ終わると無言でお茶を飲んでいた。アメリアは心を落ち着かせてジェームズにエリーと不倫していますねと突然切り出した。驚きのあまり言葉が出てこないジェームズでしたが数秒間で持ちなおした。

「アメリアいきなり何を言い出すんだ。馬鹿なことを言うな」

ジェームズは知らぬ存ぜぬで通すことに決めたらしい。アメリアがエリーの家に行って相手の夫にもばれているのに認めようとしないことに呆れる。

「ジェームズとぼけるのはやめてください。私はエリーの家に行きました。むこうの家では今はこの件について話し合いが行われています」
「な、なんだと!?」

しらばっくれるジェームズにアメリアが状況を話すと、どういう事なんだ？と明らかに動揺しているように見えた。

「あなたが誘惑したそうですね？エリーが旦那に土下座して言っていましたよ」
「いつの間にこんなことになったんだ？」

さらにアメリアが深く追求していくと、ジェームズは頭の中が整理できなくて何があったか詳しく説明してほしと言いました。

「あなたに身に覚えがないなら関係ないことですよね？」
「いや、だがな……」
「そのうち向こうの旦那さんから連絡があると思いますから、ジェームズが勘違いと言うなら堂々として潔白を証明したらよろしいのでは？」

ジェームズが事実無根なら誤解を解けるように説明すればいいとアメリアは冷たく言い放った。夫が困っている姿を見てアメリアは心の余裕を取り戻した。