最近彼氏の様子がおかしい！私を溺愛し大切にしてくれる幼馴染の彼氏が急に冷たくなった衝撃の理由。

第21話 美少年たちが現れて犯人確保

「ソフィア誕生日おめでとう。これから一緒にプレゼント買いに行こう」
「今さら遅い！このラブレターくれた人のほうがロナウドより私のことを大切にしてくれそうだもん」

顔には苦しそうな表情が浮かんだロナウドは、背中の痛みに耐えながらよろよろと立ち上がった。祝いの言葉を贈り誕生日のプレゼントを買いに行こうと言ってきますが……。

ソフィアは許せませんでした。ロナウドの言葉をバッサリと切り捨てる。こっちが言う前に気付いてほしかった。誕生日を忘れるなんて結婚する自分に好意を持っていない証拠とみるべきだと感じて、今更優しくしても遅いという気持ちでした。

「え？嘘だよな？」
「私は本気だからね」
「ソフィア……悪い冗談はやめよう？」
「じゃあね！」

冗談なのだろうかとロナウドは思ったがソフィアは本気っぽい？ロナウドは不安と恐怖が胸を締め付けてきて怯えで瞳が揺れている。

「ソフィア待ってくれ！」
「離して」
「僕はソフィアがいないとダメなんだ。別れたら生きていけないよ。僕が悪かったら許してください」
「ロナウド……」

ロナウドは命がけで叫んで思わず後ろから強く抱きしめた。すぐに体を離すように言いますがロナウドの腕の力は強まるばかりだ。命乞いをするような必死さが感じられる。ソフィアは激しく胸を打たれて涙が出そうなくらい感動した。

その時、教室のドアが勢いよく開いた。次の瞬間、美少年たちが続々と教室の中になだれ込んでくる。全員が絶世の美少年としか言いようがないほどの美しい容姿で、きらきらと輝くようにソフィアの瞳に映っていた。

「え？」
「何だ？」

彼らは一体何者なのか？謎の美少年たちの出現にロナウドとソフィアは思いがけない出来事に戸惑った声を出して、その様子をオロオロした感じで見つめている。

約二十人ずらりと並んだいずれ劣らぬ美少年の姿が華やかで、雰囲気に圧倒されていると最後に小さな金色の王冠をかぶった若い青年が入ってきた。

これまた非のうちどころのないほどの女性に好かれる顔のハンサムな青年で、ソフィアの方を向いて優しく微笑んでいるように見えた。ソフィアは青年と目が合った瞬間あそこのキュンキュンが止まらなくて胸が切なくなる。

「――その不届き者を捕らえよ！」
「承知いたしました」

しばらく沈黙が続いた後、小さな王冠をかぶった美青年が命令するように美少年たちに言った。美少年の一同がかしこまって返事をすると、ソフィアとロナウドに向かって矢のように走って行く。

「きゃあああああああっ！」

美少年の集団が襲ってきた瞬間ソフィアは甲高い悲鳴を上げた。

「な、なんだ！？君たち暴力はやめなさい！お兄さんも本気で怒っちゃうぞ？」

ロナウドは何か言っていたが、抵抗する間もなく一方的にやられてしまう。その間わずか数秒。美少年たちは訓練された無駄のない動きで、慣れた様子でロナウドの手足を縛り上げ教室の床にころがした。

「王太子殿下犯人確保いたしました」

青年のそばに戻って膝をついた美少年たちは、ロナウドという犯罪者の身柄を確保したことを伝えた。