夫の告白に衝撃「家を出て行け！」幼馴染と再婚するから子供も置いて出ていけと言われた。

第2話 夫と愛人は妻に秘密で準備を進めていた

「驚いたようだね。イリスは知らなかったから無理もないか」
「いつの間にそんな事をしたの？」
「子供たちと街に出かけた時にエレナと会って一緒に食事して遊んだりしてた」

顔色が青ざめ驚いてる妻を見てレオナルドは得意そうに言った。イリスが聞き返すと色々説明してくる。子供たちと遊びに出かけた時に偶然を装よそおって会っていたという。

まだ小さい子供たちは父親から懇意こんいにしている相手だと言われると、心に気軽さを感じて安心したように笑顔を見せた。夫の幼馴染で愛人のエレナと一緒に遊んで帰るのが習慣のように行われていた。

「やり方が汚いわ」
「卑劣なやり方だったことは認める。でもイリスが気付かない間に子供たちはエレナに懐いていたんだよ」

イリスは思い出したらしく渋い顔になった。レオナルドがやたらに子供たちと外出していた。子供と出かけるレオナルドを見て子供思いの良き夫だと思い、愛情を込めた瞳で見守って微笑んでいました。

それがいざ蓋ふたを開けてみると、そんな裏が隠されていたのかとイリスは悔しそうに顔を歪めた。レオナルドも褒められた方法ではないと言い、悪く思うなよ？という感じで気の毒そうな顔をしてイリスの肩に手を置いた。

その瞬間、シンプルに気持ち悪いと思った。離婚をしたいと宣言しておいて、この段階で体にさわってくるのは軽く見られてる感じがして怒りの感情を抱いた。

「そういうことだからイリスは明日にも出て行ってくれ」

レオナルドはそう言うと横になって眠ってしまいました。この状況でよく寝れるなとイリスは呆れたように夫の厚かましい態度を眺めていた。

話を終えて、夫は人が変わって別人のような気がした。二時間前に家族で夕食を食べながら話していた時は、自然に明るく楽しい心穏やかなひと時でした。その平和でありふれた日常の風景が永遠に続くと思って疑わなかった。

でも嘘で塗り固められた家族だった。夫は幼馴染である愛人と計画して、妻を家から追い出すために用意周到に準備を整えていたのだ。

夫のことは最も信頼できる味方でしたが、今はイリスは戸惑っている心で失望したような表情を浮かべた。

「――許さない」

夫の寝顔を見つめていたら無性にイライラして不満が大きくなってくる。夫を手にかけてしまいそうなので自分が怖くなりイリスはそっと寝室のドアを開けて廊下に出る。

夫に心から憎しみを覚えて瞳の奥に燃えるような怒りを込めて夫を敵としてみなすことを決めた。