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第1話
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不倫した夫のフレディ殿下が離婚だけは見逃してくれと言ってうっとうしい気持ちのジェシカ夫人だった。
ジェシカ夫人の胸中ではもはや夫に対して愛情は欠片もない。生涯のパートナーとしてこの先も一緒に生活する気持ちはなく夫とは離婚したかった。だが自分の両親と相手の両親に反対された。
それでもジェシカ夫人の意志は固く手に負えないもつれになりテーブルは修羅場と化したが結局のところはジェシカ夫人から出す条件を飲めればもう一度フレディ殿下にチャンスを与えることになった。
「ジェシカと別れたくない。どんな条件でも受け入れるよ」
「分かりました。では私に話しかけないでください」
「えっ?それじゃあ夫婦の意味が無いんじゃないのか?」
「それなら離婚しましょう」
「わ、わかった。その条件を飲もう」
「他には…」
「まだ条件があるのか?」
「当たり前です。まだいくつもありますよ」
「そんな…僕をこれ以上苦しめないでくれ。ジェシカは僕を苦しめてそんなに楽しいのか?」
「それじゃ離婚しますか?」
「くっ…仕方ない。次の条件を言ってくれ」
「あなたのお小遣いは基本的になしにします」
「それは待ってくれ。友人と飲みに行ったりするのを何を置いても楽しみにしてるのに…僕が酒が好きなの知ってて君はいじわるするのか?」
「それなら離婚です」
「ま、まあいいだろう。そのくらいのペナルティ覚悟してた。さあ次の条件を言ってくれ」
「それでは最後の条件は私が他の男性と付き合っても何も不満は言わないでください」
「はっ!?」
「何か?」
「ジェシカそれはふざけすぎだ。君が他の男とデートをしたり抱かれたりするのか許せと言うのか?」
「はい」
「その条件は調子に乗り過ぎだぞ!」
「じゃあ離婚です」
「待ってくれ!そうだな…僕も不倫したし君も少し遊びたい気持ちがあるかもしれないよな。しょうがないけどその条件を認めるよ」
王族と貴族の結婚は本人達の意思を簡単に通せない。一般人とは違いお互いの両親が離婚は反対だと言えばそれに従うしかないのだ。だがジェシカ夫人はどうしてもフレディ殿下のことを許せそうにないので無理やり条件を付けさせるしかありませんでした。
かなり厳しい条件ですがフレディ殿下も最終的には納得した。この先ずっと仮面夫婦でも再構築することが決まり今回どちらに原因があり不貞行為を行ったのかお互いの両親の間できちんと書面を交わした。
ジェシカ夫人の胸中ではもはや夫に対して愛情は欠片もない。生涯のパートナーとしてこの先も一緒に生活する気持ちはなく夫とは離婚したかった。だが自分の両親と相手の両親に反対された。
それでもジェシカ夫人の意志は固く手に負えないもつれになりテーブルは修羅場と化したが結局のところはジェシカ夫人から出す条件を飲めればもう一度フレディ殿下にチャンスを与えることになった。
「ジェシカと別れたくない。どんな条件でも受け入れるよ」
「分かりました。では私に話しかけないでください」
「えっ?それじゃあ夫婦の意味が無いんじゃないのか?」
「それなら離婚しましょう」
「わ、わかった。その条件を飲もう」
「他には…」
「まだ条件があるのか?」
「当たり前です。まだいくつもありますよ」
「そんな…僕をこれ以上苦しめないでくれ。ジェシカは僕を苦しめてそんなに楽しいのか?」
「それじゃ離婚しますか?」
「くっ…仕方ない。次の条件を言ってくれ」
「あなたのお小遣いは基本的になしにします」
「それは待ってくれ。友人と飲みに行ったりするのを何を置いても楽しみにしてるのに…僕が酒が好きなの知ってて君はいじわるするのか?」
「それなら離婚です」
「ま、まあいいだろう。そのくらいのペナルティ覚悟してた。さあ次の条件を言ってくれ」
「それでは最後の条件は私が他の男性と付き合っても何も不満は言わないでください」
「はっ!?」
「何か?」
「ジェシカそれはふざけすぎだ。君が他の男とデートをしたり抱かれたりするのか許せと言うのか?」
「はい」
「その条件は調子に乗り過ぎだぞ!」
「じゃあ離婚です」
「待ってくれ!そうだな…僕も不倫したし君も少し遊びたい気持ちがあるかもしれないよな。しょうがないけどその条件を認めるよ」
王族と貴族の結婚は本人達の意思を簡単に通せない。一般人とは違いお互いの両親が離婚は反対だと言えばそれに従うしかないのだ。だがジェシカ夫人はどうしてもフレディ殿下のことを許せそうにないので無理やり条件を付けさせるしかありませんでした。
かなり厳しい条件ですがフレディ殿下も最終的には納得した。この先ずっと仮面夫婦でも再構築することが決まり今回どちらに原因があり不貞行為を行ったのかお互いの両親の間できちんと書面を交わした。
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