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第39話 恋人を救え!イケメン達が心から信頼〜恋愛感情の親愛なる絆が再び
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「ヴィオラが誘拐されただって!?」
婚約者のレオナルド令息が歪むような苦しげな表情で、怒っているほどの大声を部屋中に響き渡らせる。
「レオナルド落ち着け」
爆発しそうな焦りを覚えるレオナルド令息を冷静にさせようとなだめているのは騎士団で直属の上司であるアレックスだった。
「僕は彼女を探しに行きます!」
「だから落ち着けと言ってるだろう!まずは座れ!」
「僕の誰よりも大事な恋人が何者かに攫われたのにゆっくりしていられるわけがないでしょう?」
手のひらの汗までわかるほどの気持ちが胸いっぱいに広がる不安。レオナルド令息はいても立ってもいられない。今すぐにでも部屋を飛び出して行きたい心境だった。
結婚しているアレックスも自分の妻や子供が誘拐されれば、さざ波一つ立たない心になり気持ちを落ち着かせることは不可能だと胸の中で思う。
アレックスは自分の言っていることが矛盾していることに気がついているが、上司の立場から今はそのように言うしかなかった。
「レオナルド待て!」
部屋を去ろうとするレオナルド令息を腹に響くような大声で引き止める。
「何を言われても待ちません!」
「騎士団を辞めることになってもか?」
「そんなものは彼女の命に比べればどうでもいいことです」
「公爵家側も各所から情報を集めているところだ。それまで今は大人しくしてろ」
「それでは僕は好きにやらせてもらいます」
「勝手な行動は許さんぞ!」
頭が固い部下の反論に手ごたえのなさを感じて苛立ちが募るアレックスは怒鳴り続ける。
噛みつきそうな激しい表情のレオナルド令息は上司のアレックスの呼びかけに歯牙にもかけないで部屋からいなくなった。
「あの馬鹿が…」
潮が引くように静かになった部屋の中でアレックスが不満そうな顔でぼやく。
「どこ行くんだレオナルド」
騎士団の敷地から出ようとした時に呼びかけられた。
レオナルド令息はその声が誰なのか頭で理解したが振り返ることもなくそのまま歩き出す。
「レオナルド待てよ!」
一人は肩を掴んで慌てて引っ張り止めようとした。もう一人は前を塞ぐような形で手を広げて制して立ちはだかる。
同僚で無二の友人のローレンとマティオだった。
この前暗殺者に襲われたジュエリー店で二人には風前の灯火だった自分の命を救ってもらい心から非常に感謝していた。血のつながりよりも信頼があり大切な絆があるかけがえのない親友。
だが今はその二人に怒りをこめてキッと警戒するような険しい瞳で睨みつけている。
「おいおいレオナルド俺達をそんな冷たい目で見るなよ」
いつものようにローレンが優しい口元でひょうきんな顔をして冗談ぽく言った。
「アレックスに命令されて説得にきたんだろ?そのつもりならいくら二人でも容赦しない」
ローレンとマティオはお互いに顔を見合わせて不思議そうに微笑む。レオナルド令息が自分達を気の立った目つきで睨んでいることに何もかもハッキリと納得する。
「レオナルド誤解するな」
「どういうことだ?」
「俺達はレオナルドを思いとどまらせるためにきたんじゃない」
「じゃあ何か用か?悪いけど急いでるんだ」
「おいちょっと話を聞いてくれ」
「邪魔するな!」
引き止めに来たという勘違いは解けたがレオナルド令息は二人を冷たく突き放すような態度をとる。
「馬鹿野郎!」
その瞬間マティオが雷のような激しい怒号を放つと思い切り右腕を振ってレオナルド令息を殴った。
殴られたレオナルド令息は吹っ飛び倒れそうになるのを足元がふらつきながらどうにか耐える。口元からは血を流していて頬がヒリヒリ痛む。
「何するんだマティオ……!?」
突然仲間に拳を食らわされたレオナルド令息は怒りが嵐のように襲ってくる。顔を上げてマティオを睨んだが、その瞬間に思考は閉ざされ頭が真っ白になり対処できなくなる。
マティオは瞳から大きい雨粒のような涙を流して顔が悲しげに曇ってる。最初の涙がこぼれてしまうと後は止まらなくマティオの視界は涙の泉が溢れていた。
「マティオどうして泣く?」
「レオナルドまだ分からないのか!」
レオナルド令息は泣いているマティオに不審な顔で問いただすが答えが返ってこない。頭の中が霧の中を彷徨うような混乱が起きている。
その時ローレンが少し非難を含んで語気を強めた。
「これからヴィオラ様を探しに行くんだろう?それならなぜ親友の俺達を頼らない?」
顔中に涙を流しながらマティオが叫ぶ。
「マティオ…」
「俺達の絆はそんなに弱かったのか?」
「違う!二人に迷惑をかけたくなかったから…」
「俺達はレオナルドの中ではそんなに頼りにならない男だったのか?」
「僕の問題で二人を巻き込むことはできなかった」
「何が迷惑だ!レオナルドに冷たくされるほうがずっと胸が痛くて苦しい」
「騎士団から処分を下されるかもしれないんだぞ?」
「そんなことはどうでもいい!俺達はレオナルドのほうが大事なんだ」
レオナルド令息は自分のわがままに二人を巻き込んで、しわ寄せが及び面倒を掛けることを心配しての行動。
わざと無愛想に接して距離を置くことを決断し取り付く島もないほどの対応をする。不機嫌さを凝縮した冷ややかに思えるほどの声の調子であえて嫌な感じに話した。
しかし二人はレオナルド令息のことが何よりも大事だと打ち明ける。その気持ちはレオナルド令息がヴィオラ令嬢を思う激しい純粋な愛情と同等と呼べるほどのもの。
「こんなに思ってくれる仲間がいて僕は幸せ者だな」
「俺達はいつでもレオナルドの味方だ。それを忘れたら許さないからな」
「すまない…ありがとう…」
瞳に潤んだ光りがあるレオナルド令息は体が震えるほど喜びがこみ上げてくる。
親友を傷つけてしまった事に気がついたけど二人から許されて救われたような喜びに、胸は嬉しさではち切れそうで自然と泣いていた。
幸せそうな顔の3人は抱き合いうれし泣きに心の底から湧き出る喜びに熱い涙がとめどなく流れる。
また何の前触れもなく歓喜に溢れた顔になるとしばらくの間は息が止まるほど抱きしめ合う。
「さっきは殴ってごめん。痛かっただろ?」
「大したことないよ。それより二人の心を傷つけてしまった僕を許してくれ」
「じゃあ許すからキスしてみろ」
「キス?そのくらいで許してくれるならいくらでもやってやる」
「おいレオナルド俺にもキスを頼む」
「もちろんだローレン」
ごめん痛かっただろ?マティオはレオナルド令息の瞳を優しく見つめながらささやくと、そんなことは気にしてないと涼しい顔で言う。
レオナルド令息は自分が殴られた事よりも親しい間柄である二人にぶっきらぼうな態度を取って心に傷を負わせたことに罪悪感を感じ胸が締めつけられる。
そして美青年は爽やかな顔でふざけた事を口にした。それなら傷ついた俺達の心をお前のキスで水に流そう。
そんなことで二人は僕を許してくれるのかい?レオナルド令息は澄んだ瞳で見つめる。その瞳には何の邪心もなく親友の心を覗き込むようにキラキラしていた。
レオナルド令息の神秘的な表情にローレンとマティオの胸がキュンと高揚して心が突き上げられると、喜びは絶頂に達して天国に上ったみたいな満足そうに顔をほころばせる。
キスくらいお安い御用だと言わんばかりにレオナルド令息は降り注ぐ流星のようにキスを乱れ打つ。
レオナルド令息に特別な感情がある二人の親友はキスの嵐が最高のプレゼントだった。
婚約者のレオナルド令息が歪むような苦しげな表情で、怒っているほどの大声を部屋中に響き渡らせる。
「レオナルド落ち着け」
爆発しそうな焦りを覚えるレオナルド令息を冷静にさせようとなだめているのは騎士団で直属の上司であるアレックスだった。
「僕は彼女を探しに行きます!」
「だから落ち着けと言ってるだろう!まずは座れ!」
「僕の誰よりも大事な恋人が何者かに攫われたのにゆっくりしていられるわけがないでしょう?」
手のひらの汗までわかるほどの気持ちが胸いっぱいに広がる不安。レオナルド令息はいても立ってもいられない。今すぐにでも部屋を飛び出して行きたい心境だった。
結婚しているアレックスも自分の妻や子供が誘拐されれば、さざ波一つ立たない心になり気持ちを落ち着かせることは不可能だと胸の中で思う。
アレックスは自分の言っていることが矛盾していることに気がついているが、上司の立場から今はそのように言うしかなかった。
「レオナルド待て!」
部屋を去ろうとするレオナルド令息を腹に響くような大声で引き止める。
「何を言われても待ちません!」
「騎士団を辞めることになってもか?」
「そんなものは彼女の命に比べればどうでもいいことです」
「公爵家側も各所から情報を集めているところだ。それまで今は大人しくしてろ」
「それでは僕は好きにやらせてもらいます」
「勝手な行動は許さんぞ!」
頭が固い部下の反論に手ごたえのなさを感じて苛立ちが募るアレックスは怒鳴り続ける。
噛みつきそうな激しい表情のレオナルド令息は上司のアレックスの呼びかけに歯牙にもかけないで部屋からいなくなった。
「あの馬鹿が…」
潮が引くように静かになった部屋の中でアレックスが不満そうな顔でぼやく。
「どこ行くんだレオナルド」
騎士団の敷地から出ようとした時に呼びかけられた。
レオナルド令息はその声が誰なのか頭で理解したが振り返ることもなくそのまま歩き出す。
「レオナルド待てよ!」
一人は肩を掴んで慌てて引っ張り止めようとした。もう一人は前を塞ぐような形で手を広げて制して立ちはだかる。
同僚で無二の友人のローレンとマティオだった。
この前暗殺者に襲われたジュエリー店で二人には風前の灯火だった自分の命を救ってもらい心から非常に感謝していた。血のつながりよりも信頼があり大切な絆があるかけがえのない親友。
だが今はその二人に怒りをこめてキッと警戒するような険しい瞳で睨みつけている。
「おいおいレオナルド俺達をそんな冷たい目で見るなよ」
いつものようにローレンが優しい口元でひょうきんな顔をして冗談ぽく言った。
「アレックスに命令されて説得にきたんだろ?そのつもりならいくら二人でも容赦しない」
ローレンとマティオはお互いに顔を見合わせて不思議そうに微笑む。レオナルド令息が自分達を気の立った目つきで睨んでいることに何もかもハッキリと納得する。
「レオナルド誤解するな」
「どういうことだ?」
「俺達はレオナルドを思いとどまらせるためにきたんじゃない」
「じゃあ何か用か?悪いけど急いでるんだ」
「おいちょっと話を聞いてくれ」
「邪魔するな!」
引き止めに来たという勘違いは解けたがレオナルド令息は二人を冷たく突き放すような態度をとる。
「馬鹿野郎!」
その瞬間マティオが雷のような激しい怒号を放つと思い切り右腕を振ってレオナルド令息を殴った。
殴られたレオナルド令息は吹っ飛び倒れそうになるのを足元がふらつきながらどうにか耐える。口元からは血を流していて頬がヒリヒリ痛む。
「何するんだマティオ……!?」
突然仲間に拳を食らわされたレオナルド令息は怒りが嵐のように襲ってくる。顔を上げてマティオを睨んだが、その瞬間に思考は閉ざされ頭が真っ白になり対処できなくなる。
マティオは瞳から大きい雨粒のような涙を流して顔が悲しげに曇ってる。最初の涙がこぼれてしまうと後は止まらなくマティオの視界は涙の泉が溢れていた。
「マティオどうして泣く?」
「レオナルドまだ分からないのか!」
レオナルド令息は泣いているマティオに不審な顔で問いただすが答えが返ってこない。頭の中が霧の中を彷徨うような混乱が起きている。
その時ローレンが少し非難を含んで語気を強めた。
「これからヴィオラ様を探しに行くんだろう?それならなぜ親友の俺達を頼らない?」
顔中に涙を流しながらマティオが叫ぶ。
「マティオ…」
「俺達の絆はそんなに弱かったのか?」
「違う!二人に迷惑をかけたくなかったから…」
「俺達はレオナルドの中ではそんなに頼りにならない男だったのか?」
「僕の問題で二人を巻き込むことはできなかった」
「何が迷惑だ!レオナルドに冷たくされるほうがずっと胸が痛くて苦しい」
「騎士団から処分を下されるかもしれないんだぞ?」
「そんなことはどうでもいい!俺達はレオナルドのほうが大事なんだ」
レオナルド令息は自分のわがままに二人を巻き込んで、しわ寄せが及び面倒を掛けることを心配しての行動。
わざと無愛想に接して距離を置くことを決断し取り付く島もないほどの対応をする。不機嫌さを凝縮した冷ややかに思えるほどの声の調子であえて嫌な感じに話した。
しかし二人はレオナルド令息のことが何よりも大事だと打ち明ける。その気持ちはレオナルド令息がヴィオラ令嬢を思う激しい純粋な愛情と同等と呼べるほどのもの。
「こんなに思ってくれる仲間がいて僕は幸せ者だな」
「俺達はいつでもレオナルドの味方だ。それを忘れたら許さないからな」
「すまない…ありがとう…」
瞳に潤んだ光りがあるレオナルド令息は体が震えるほど喜びがこみ上げてくる。
親友を傷つけてしまった事に気がついたけど二人から許されて救われたような喜びに、胸は嬉しさではち切れそうで自然と泣いていた。
幸せそうな顔の3人は抱き合いうれし泣きに心の底から湧き出る喜びに熱い涙がとめどなく流れる。
また何の前触れもなく歓喜に溢れた顔になるとしばらくの間は息が止まるほど抱きしめ合う。
「さっきは殴ってごめん。痛かっただろ?」
「大したことないよ。それより二人の心を傷つけてしまった僕を許してくれ」
「じゃあ許すからキスしてみろ」
「キス?そのくらいで許してくれるならいくらでもやってやる」
「おいレオナルド俺にもキスを頼む」
「もちろんだローレン」
ごめん痛かっただろ?マティオはレオナルド令息の瞳を優しく見つめながらささやくと、そんなことは気にしてないと涼しい顔で言う。
レオナルド令息は自分が殴られた事よりも親しい間柄である二人にぶっきらぼうな態度を取って心に傷を負わせたことに罪悪感を感じ胸が締めつけられる。
そして美青年は爽やかな顔でふざけた事を口にした。それなら傷ついた俺達の心をお前のキスで水に流そう。
そんなことで二人は僕を許してくれるのかい?レオナルド令息は澄んだ瞳で見つめる。その瞳には何の邪心もなく親友の心を覗き込むようにキラキラしていた。
レオナルド令息の神秘的な表情にローレンとマティオの胸がキュンと高揚して心が突き上げられると、喜びは絶頂に達して天国に上ったみたいな満足そうに顔をほころばせる。
キスくらいお安い御用だと言わんばかりにレオナルド令息は降り注ぐ流星のようにキスを乱れ打つ。
レオナルド令息に特別な感情がある二人の親友はキスの嵐が最高のプレゼントだった。
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