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第17話
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アンドレ殿下がいつになく真面目な面持ちで言う。
「静かにしろ。前もって注意しておいたはずだろう?」
「申し訳ありません。あまりにも動揺いたしまして……」
「まあよい。お前の気持ちも分かる。だからこのような場所で話し合っているのだからな」
「それで本当なのですか?」
「無論だ。殺してほしい奴がいる」
この男ドミニクはアンドレ殿下の手ごまになってそれなりに長く付き合いがあり、これまでよからぬことを頼まれることは何度かありました。
そんな訳でこの部屋で二人きりで他に誰も居ない状況で相談があると伝えられてから、また今回も不穏なことを計画しているのだろうと考えていたのです。
しかし誰かを殺害するお願いをされるなんて予想をはるかに上回る。改めてアンドレ殿下に問いかけるもやはり本気で言っているらしい。
「どうだ? 頼めるか?」
「……」
黙って慎重に検討する取り巻きの男ドミニク。過去に不正を犯したこともあるし、今でも後ろ暗いところがある。人脈もあるし実行可能ではあるが。
「もしこの依頼を引き受けてくれたらあの事を考えてやってもいいぞ?」
相手の表情が望ましくないと感じたアンドレ殿下はアメをぶら下げる。
「本当でございますか!」
「本当だ。僕は嘘はつかない」
「わかりました」
「おお、依頼を受けてくれるのだな」
男は目を大きく見開き腰を抜かしそうになる。それほど驚いた感情を抱き言葉を発しました。
実は以前、真剣に要求してアンドレ殿下に断られた案件があった。そのことを了承すると言われて気持ちが傾いたのです。
「静かにしろ。前もって注意しておいたはずだろう?」
「申し訳ありません。あまりにも動揺いたしまして……」
「まあよい。お前の気持ちも分かる。だからこのような場所で話し合っているのだからな」
「それで本当なのですか?」
「無論だ。殺してほしい奴がいる」
この男ドミニクはアンドレ殿下の手ごまになってそれなりに長く付き合いがあり、これまでよからぬことを頼まれることは何度かありました。
そんな訳でこの部屋で二人きりで他に誰も居ない状況で相談があると伝えられてから、また今回も不穏なことを計画しているのだろうと考えていたのです。
しかし誰かを殺害するお願いをされるなんて予想をはるかに上回る。改めてアンドレ殿下に問いかけるもやはり本気で言っているらしい。
「どうだ? 頼めるか?」
「……」
黙って慎重に検討する取り巻きの男ドミニク。過去に不正を犯したこともあるし、今でも後ろ暗いところがある。人脈もあるし実行可能ではあるが。
「もしこの依頼を引き受けてくれたらあの事を考えてやってもいいぞ?」
相手の表情が望ましくないと感じたアンドレ殿下はアメをぶら下げる。
「本当でございますか!」
「本当だ。僕は嘘はつかない」
「わかりました」
「おお、依頼を受けてくれるのだな」
男は目を大きく見開き腰を抜かしそうになる。それほど驚いた感情を抱き言葉を発しました。
実は以前、真剣に要求してアンドレ殿下に断られた案件があった。そのことを了承すると言われて気持ちが傾いたのです。
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