20 / 43
お勉強。
しおりを挟む
ーーーーー
家に荷物を置いた私が広場に行くと、もう宿のご主人と3人の子供たちの姿があった。
「おう!マオ!こいつらが計算を覚えたい3人だ!」
ご主人は3人の子供たちを、端から順番に紹介してくれた。
「向こうから『コパー』『マルーン』『メイズ』だ。3人とも年は10。将来は商人を目指してる。」
3人は男の子で、短髪。
まだ10歳だからか幼く見えるけど、どこか大人びた雰囲気もあった。
「じゃあ頼んだ!終わったら適当に帰してくれたらいいから!」
そう言って宿のご主人はまたすごいスピードで走って行ってしまった。
忙しそうだ。
「えーと・・・私は万桜って言います。よろしくね?」
とりあえず自己紹介をしてみると、男の子の一人が少し興奮気味に口を開いた。
「俺・・・っこの前の見てたんだ!マオ、すっげぇ計算が早かった!」
「え?・・・あ、九九のこと?」
「くく?」
私は九九を説明するために地面に数字を書いていった。
「みんな数字は読める?」
「読める!」
「ちょっと大きい数になるとわからなくなるときある・・・」
「たぶん読める。」
学力に差はあるのは当然のこと。
環境や興味によって差は生まれるものなのだ。
「本当は足し算からしたいところだけど・・・簡単な数字で見てみようか。」
私は一つ1リルと値段設定した丸を地面に書いた。
「これが一つでいくらになる?」
そう聞くと3人は瞬時に『1リル』と答えてくれたのだ。
「これは簡単だよね。じゃあ一つ2リルの丸が9個だったら?」
そう聞くと3人は黙ってしまった。
「答えは18リルになるんだけど、ここで『九九』が登場します。書いていくからよく見てて?」
私は九九の表を地面に書いていった。
結構骨が折れる作業だけど、3人は食い入るように見てくれてる。
「これね、全部覚えると計算が早くなるんだよ?」
「覚えるの!?」
「こんなにたくさん!?」
「無理無理・・・・」
がっつり拒否ってくれる3人だけど、私は覚えたほうが計算が楽なのと早いことを立証するために少し離れたところで丸を書いていった。
「まぁ、最初は無理だと思うよね。でもこれ見て?一つ9リルのお菓子を6個買うとします。なら9を6回足していかないといけないんだよ?計算、すごく大変なのわかる?」
私は9個の丸を行に書き、6列作っていった。
その丸の中に数字を順番に書いていき、54こあることを証明した。
「答えは54リル。・・・ほら、さっき書いた九九を見て?上が9で横が6のところを見たら・・・」
「!!・・・54だ!」
「ほんとだ・・・」
「すごい・・・」
合ってることに興味が出てきたのか、彼らは木の棒を取ってきて地面に丸を書き始めた。
各々式を作って九九の表と自分の丸の答えを照らし合わせてるみたいだ。
「うわ・・!ほんとに合ってる!」
「こっちも!!」
「簡単な数字も合ってる・・・!」
「そうでしょう?これを覚えたらすっごく計算が早くなるんだよ?」
『覚えたほうが早い』ということは、3人はすぐに理解してくれたようだった。
でも、九九の量は多くて、曇った顔をしてる。
「一気に覚えなくていいんだよ。少しずつ、少しずつ完璧に覚えることが大事だからね。・・・今日は簡単な『一の段』を覚えれるように言ってみようか。」
そう言って私は『一の段』を言い始めた。
「『いんいちがいち』『いんにがに』『いんさんがさん』・・・・」
九九の一の段を木の棒で指しながら順番に『9』まで言うと、3人は一生懸命声に出して言ってくれていた。
「いんいちがいち・・・・」
「いんにがに・・・・」
「いんさんがさん・・・・」
「そうそう。間違って覚えたら意味ないから、忘れちゃったらそこで止まっておいてね?私に聞きに来てくれたらいつでも続き教えてあげるから。」
そう言うと子供たちの目が輝いていた。
新しいことを覚えるのは楽しいし、理解できると嬉しいものだ。
(あー・・・この世界でもこんな顔見れるなんて思いもしなかったなぁ・・・。)
嬉しく思いながらも今日は初日ということもあり、私はここで終わることを告げた。
いろいろ詰め込むとわけがわからなくなってしまうかもしれないのだ。
「みんなはいつ時間あるの?お家のお仕事の手伝いとかしてるのかな?」
地面に書いたものを消しながら聞くと、3人は各々の事情を話し始めた。
「俺は畑・・・」
「俺は妹の世話・・・」
「俺は馬の手入れしてる。」
「・・・みんな自由になる時間がバラバラっぽいなぁ。」
『宿題』という形をとれたらいいのだろうけど、紙もなければ鉛筆もない。
テキストを作ろうにも、作れないのだ。
「・・・じゃあ、太陽が一番上に昇った時、私はここに来ることにするね?時間ができたら来てくれる?・・・あ、無理はしなくていいよ?私の家まで来てくれたらそこでも教えることはできるから。」
私は自分の家の場所を大まかに教えた。
この町の住人である子供たちはすぐに場所をわかってくれ、首を何度も縦に振ってくれたのだ。
「お友達を誘ってきてくれてもいいし、町のどこかで私を見つけたときに声をかけてくれたら教えるから。・・・しばらくそれで行こうか。」
「はいっ!」
「はい!」
「はいっ!」
時間というものが無いこの世界は待ち合わせというものが難しそうだ。
ましてやみんな家の仕事があるから決まった時間に家を出ることができない。
課題が多いことを痛感しながら、私は子供たちに手を振った。
「じゃあまたね。」
嬉しそうに手を振り返してくれながら走って帰って行く子供たち。
その後、姿を見てると生徒たちを思い出してしまう。
「・・・みんな元気かな。」
『元の世界に戻ることはできない』
その現実を受け入れるのは簡単なことではない。
『もしかしたら』とか『いつか』とかを心のどこかで考えてしまうのだ。
「・・・ちゃんと真実がわかるまではいろいろ調べたい。もしかしたら何か方法があるかもしれないし。」
『希望は捨てない』と思いながら、私は帰路についたのだった。
家に荷物を置いた私が広場に行くと、もう宿のご主人と3人の子供たちの姿があった。
「おう!マオ!こいつらが計算を覚えたい3人だ!」
ご主人は3人の子供たちを、端から順番に紹介してくれた。
「向こうから『コパー』『マルーン』『メイズ』だ。3人とも年は10。将来は商人を目指してる。」
3人は男の子で、短髪。
まだ10歳だからか幼く見えるけど、どこか大人びた雰囲気もあった。
「じゃあ頼んだ!終わったら適当に帰してくれたらいいから!」
そう言って宿のご主人はまたすごいスピードで走って行ってしまった。
忙しそうだ。
「えーと・・・私は万桜って言います。よろしくね?」
とりあえず自己紹介をしてみると、男の子の一人が少し興奮気味に口を開いた。
「俺・・・っこの前の見てたんだ!マオ、すっげぇ計算が早かった!」
「え?・・・あ、九九のこと?」
「くく?」
私は九九を説明するために地面に数字を書いていった。
「みんな数字は読める?」
「読める!」
「ちょっと大きい数になるとわからなくなるときある・・・」
「たぶん読める。」
学力に差はあるのは当然のこと。
環境や興味によって差は生まれるものなのだ。
「本当は足し算からしたいところだけど・・・簡単な数字で見てみようか。」
私は一つ1リルと値段設定した丸を地面に書いた。
「これが一つでいくらになる?」
そう聞くと3人は瞬時に『1リル』と答えてくれたのだ。
「これは簡単だよね。じゃあ一つ2リルの丸が9個だったら?」
そう聞くと3人は黙ってしまった。
「答えは18リルになるんだけど、ここで『九九』が登場します。書いていくからよく見てて?」
私は九九の表を地面に書いていった。
結構骨が折れる作業だけど、3人は食い入るように見てくれてる。
「これね、全部覚えると計算が早くなるんだよ?」
「覚えるの!?」
「こんなにたくさん!?」
「無理無理・・・・」
がっつり拒否ってくれる3人だけど、私は覚えたほうが計算が楽なのと早いことを立証するために少し離れたところで丸を書いていった。
「まぁ、最初は無理だと思うよね。でもこれ見て?一つ9リルのお菓子を6個買うとします。なら9を6回足していかないといけないんだよ?計算、すごく大変なのわかる?」
私は9個の丸を行に書き、6列作っていった。
その丸の中に数字を順番に書いていき、54こあることを証明した。
「答えは54リル。・・・ほら、さっき書いた九九を見て?上が9で横が6のところを見たら・・・」
「!!・・・54だ!」
「ほんとだ・・・」
「すごい・・・」
合ってることに興味が出てきたのか、彼らは木の棒を取ってきて地面に丸を書き始めた。
各々式を作って九九の表と自分の丸の答えを照らし合わせてるみたいだ。
「うわ・・!ほんとに合ってる!」
「こっちも!!」
「簡単な数字も合ってる・・・!」
「そうでしょう?これを覚えたらすっごく計算が早くなるんだよ?」
『覚えたほうが早い』ということは、3人はすぐに理解してくれたようだった。
でも、九九の量は多くて、曇った顔をしてる。
「一気に覚えなくていいんだよ。少しずつ、少しずつ完璧に覚えることが大事だからね。・・・今日は簡単な『一の段』を覚えれるように言ってみようか。」
そう言って私は『一の段』を言い始めた。
「『いんいちがいち』『いんにがに』『いんさんがさん』・・・・」
九九の一の段を木の棒で指しながら順番に『9』まで言うと、3人は一生懸命声に出して言ってくれていた。
「いんいちがいち・・・・」
「いんにがに・・・・」
「いんさんがさん・・・・」
「そうそう。間違って覚えたら意味ないから、忘れちゃったらそこで止まっておいてね?私に聞きに来てくれたらいつでも続き教えてあげるから。」
そう言うと子供たちの目が輝いていた。
新しいことを覚えるのは楽しいし、理解できると嬉しいものだ。
(あー・・・この世界でもこんな顔見れるなんて思いもしなかったなぁ・・・。)
嬉しく思いながらも今日は初日ということもあり、私はここで終わることを告げた。
いろいろ詰め込むとわけがわからなくなってしまうかもしれないのだ。
「みんなはいつ時間あるの?お家のお仕事の手伝いとかしてるのかな?」
地面に書いたものを消しながら聞くと、3人は各々の事情を話し始めた。
「俺は畑・・・」
「俺は妹の世話・・・」
「俺は馬の手入れしてる。」
「・・・みんな自由になる時間がバラバラっぽいなぁ。」
『宿題』という形をとれたらいいのだろうけど、紙もなければ鉛筆もない。
テキストを作ろうにも、作れないのだ。
「・・・じゃあ、太陽が一番上に昇った時、私はここに来ることにするね?時間ができたら来てくれる?・・・あ、無理はしなくていいよ?私の家まで来てくれたらそこでも教えることはできるから。」
私は自分の家の場所を大まかに教えた。
この町の住人である子供たちはすぐに場所をわかってくれ、首を何度も縦に振ってくれたのだ。
「お友達を誘ってきてくれてもいいし、町のどこかで私を見つけたときに声をかけてくれたら教えるから。・・・しばらくそれで行こうか。」
「はいっ!」
「はい!」
「はいっ!」
時間というものが無いこの世界は待ち合わせというものが難しそうだ。
ましてやみんな家の仕事があるから決まった時間に家を出ることができない。
課題が多いことを痛感しながら、私は子供たちに手を振った。
「じゃあまたね。」
嬉しそうに手を振り返してくれながら走って帰って行く子供たち。
その後、姿を見てると生徒たちを思い出してしまう。
「・・・みんな元気かな。」
『元の世界に戻ることはできない』
その現実を受け入れるのは簡単なことではない。
『もしかしたら』とか『いつか』とかを心のどこかで考えてしまうのだ。
「・・・ちゃんと真実がわかるまではいろいろ調べたい。もしかしたら何か方法があるかもしれないし。」
『希望は捨てない』と思いながら、私は帰路についたのだった。
23
お気に入りに追加
171
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
地味でブスな私が異世界で聖女になった件
腹ペコ
恋愛
どこからどう見ても、地味女子高校生の東雲悠理は、正真正銘の栗ぼっちである。
突然、三年六組の生徒全員でクラス召喚された挙句、職業がまさかの聖女。
地味でブスな自分が聖女とか……何かの間違いだと思います。
嫌なので、空気になろうと思っている矢先、キラキラ王子様に何故か目をつけられました……
※なろうでも重複掲載します。一応なろうで書いていた連載小説をモチーフとしておりますが、かなり設定が変更されています。ただキャラクターの名前はそのままです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
召喚から外れたら、もふもふになりました?
みん
恋愛
私の名前は望月杏子。家が隣だと言う事で幼馴染みの梶原陽真とは腐れ縁で、高校も同じ。しかも、モテる。そんな陽真と仲が良い?と言うだけで目をつけられた私。
今日も女子達に嫌味を言われながら一緒に帰る事に。
すると、帰り道の途中で、私達の足下が光り出し、慌てる陽真に名前を呼ばれたが、間に居た子に突き飛ばされて─。
気が付いたら、1人、どこかの森の中に居た。しかも──もふもふになっていた!?
他視点による話もあります。
❋今作品も、ゆるふわ設定となっております。独自の設定もあります。
メンタルも豆腐並みなので、軽い気持ちで読んで下さい❋
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】聖女召喚に巻き込まれたバリキャリですが、追い出されそうになったのでお金と魔獣をもらって出て行きます!
チャららA12・山もり
恋愛
二十七歳バリバリキャリアウーマンの鎌本博美(かまもとひろみ)が、交差点で後ろから背中を押された。死んだと思った博美だが、突如、異世界へ召喚される。召喚された博美が発した言葉を誤解したハロルド王子の前に、もうひとりの女性が現れた。博美の方が、聖女召喚に巻き込まれた一般人だと決めつけ、追い出されそうになる。しかし、バリキャリの博美は、そのまま追い出されることを拒否し、彼らに慰謝料を要求する。
お金を受け取るまで、博美は屋敷で暮らすことになり、数々の騒動に巻き込まれながら地下で暮らす魔獣と交流を深めていく。
若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!
古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。
そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は?
*カクヨム様で先行掲載しております
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
愛を知らない「頭巾被り」の令嬢は最強の騎士、「氷の辺境伯」に溺愛される
守次 奏
恋愛
「わたしは、このお方に出会えて、初めてこの世に産まれることができた」
貴族の間では忌み子の象徴である赤銅色の髪を持って生まれてきた少女、リリアーヌは常に家族から、妹であるマリアンヌからすらも蔑まれ、その髪を隠すように頭巾を被って生きてきた。
そんなリリアーヌは十五歳を迎えた折に、辺境領を収める「氷の辺境伯」「血まみれ辺境伯」の二つ名で呼ばれる、スターク・フォン・ピースレイヤーの元に嫁がされてしまう。
厄介払いのような結婚だったが、それは幸せという言葉を知らない、「頭巾被り」のリリアーヌの運命を変える、そして世界の運命をも揺るがしていく出会いの始まりに過ぎなかった。
これは、一人の少女が生まれた意味を探すために駆け抜けた日々の記録であり、とある幸せな夫婦の物語である。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」様にも短編という形で掲載しています。
護国の聖女、婚約破棄の上、国外追放される。〜もう護らなくていいんですね〜
ココちゃん
恋愛
平民出身と蔑まれつつも、聖女として10年間一人で護国の大結界を維持してきたジルヴァラは、学園の卒業式で、冤罪を理由に第一王子に婚約を破棄され、国外追放されてしまう。
護国の大結界は、聖女が結界の外に出た瞬間、消滅してしまうけれど、王子の新しい婚約者さんが次の聖女だっていうし大丈夫だよね。
がんばれ。
…テンプレ聖女モノです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる