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「よし、この辺に家を作ろうか。」
「はーいっ。」
前の家を捨てて3日後、ようやく目的の場所に着いた私とハマルおばぁちゃんは一息つく間もなく家の制作に取り掛かった。
ハマルおばぁちゃんはめぼしい場所の木を魔法を使って伐採し、それを丸太にしていく。
それらをたくさん作り、風魔法を使って組み合わせ、前と同じくらいの小さな家が出来上がっていくのを私はじっと見ていた。
(ヒールしか使えないからお手伝いできないんだよねー・・・。)
自分の手のひらをじっと見つめながらおばぁちゃんの話を頭の中で整理していった。
(まず、この世界は二種類の人間しかいない。)
黒い瞳と青い瞳の人間しかいないこの世界は、魔法が使えるか否かで分かれてる。
ハマルおばぁちゃんの瞳は『青』だ。
それも『天色』と呼ばれる水色に近い色だった。
(この前見た人たちはもう少し暗い感じの青色だったけど・・・何か関係あるのかな。)
水色というより群青色に近い色の青が印象的だったのが記憶に新しい。
黒とは呼べない色だったから、あの人たちはピストニアの人たちで間違いないだろう。
(もしあの人たちの瞳が黒だったら、追いかけられたのかもしれない。)
救い人の加護が無くなったディアヘルの国の人たちは、今はどう思ってるのかわからないけど、一度知った甘い蜜の味は忘れないものだ。
ピストニアと同じく、記録が残ってるだろう。
(この世界、森でのんびり生きるんだと思ってたのに・・まさか私が救い人として生まれ変わるなんて・・。)
とんでもないことに巻き込まれないように、ここから出ないことを秘かに誓いながら私はおばぁちゃんの魔法をじっと見ていた。
ーーーーー
ーーーーー
それから・・・8年の時間が流れた。
18歳になった私は金色の髪の毛が腰元まで伸び、風に揺れるときらきらと輝いて見えた。
果物ばかり食べて成長したからか背はそれほど高くならず、細身のまま。
高い木々に囲まれた生活を送っていたため陽に灼けず、白すぎる肌が不健康に見えて仕方がない。
「おばぁちゃん、今日の食べ物探してくるね?」
外に出る準備をしながら、私はベッドで寝てるハマルおばぁちゃんに声をかけた。
「あぁ・・行ってらっしゃい・・・・。」
「・・・。」
ハマルおばぁちゃんはこの地に来てから7年が経った頃、体調を崩すようになった。
始めは朝起きるのがゆっくりになったくらいだったけど日を追うごとに寝てる時間が増えていき、1年経った今ではもうほとんど寝て過ごしてるのだ。
(ヒールをかけたけど効果はないし・・・。)
ハマルおばぁちゃんの今の歳は270歳らしく、寿命が近いことが原因かもしれないと薄々感じていた。
ケガや病気なら私のヒールで治るはずだけど、元気になってくれないのだ。
(何か・・いい方法ないのかな・・・。)
そんなことを考えながら私は森に足を踏み入れた。
太陽の光が射しこんでるところを通り、体によさげな山菜を収穫していく。
「せめてお米があればお粥とか作れるのに・・。」
体調を悪くし始めたころから、ハマルおばぁちゃんはすり潰した果物やくたくたになるまで煮込んだ山菜を口にしていた。
お米があれば消化のいいお粥を作ることができるのに、自生してるお米が見つからないでいた。
「街に行ったらお米、手に入るかな・・・。」
この森の東側の国『ピストニア』に行けば、きっと街はある。
食べ物を売ってるところもあるだろうし、もしかしたらハマルおばぁちゃんが元気になる薬もあるかもしれない。
「でもお金・・いるよね。」
そもそもこの世界のお金をまだ見たことがない私は、お金の価値どころか単位さえも知らない。
稼げるのかどうかもわからず、手詰まり状態なのだ。
「はぁ・・・。」
私はおばぁちゃんが好きな山菜をいくつか取り、家に戻ろうと踵を返した。
その時・・・
「こっちに移住してきてる可能性があるって本当か?」
低めの男の人の声が聞こえた私は咄嗟に木の陰に隠れた。
8年前と同じような状況に既視感を覚える。
(誰だろう・・・こんな森の中に・・・)
気配を消すようにして様子を伺うと、合計で4人の男の人の声が聞こえてきた。
「おそらく・・ですけどね。」
「いや、ほんとに存在するんですか?」
「8年前でしょ?王子の命を救ったっていう少女。」
(!!・・・私!?)
この人たちは8年前のことを細かく話しながら、遠くを見たり地面を見たりしてゆっくり足を進めていた。
「傷一つなく治ってたんだろ?そんな治し方できる人っているのか?」
「まぁ、いないでしょうねぇ・・。」
「国一番の魔法を使えた『ハマル様』でもザウラク様のケガを傷一つなく治すなんてできないだろうし。」
「ハマル様はもう百何十年って姿を見せてないじゃん。・・・なら『嘘』ってこと?」
「それはない。王子の護衛がみんな証言してた。当時の服についてた血の量から考えても命の危険があったことは間違いないだろう。」
そんな話をしながら歩いていた4人は、ぴたっと足を止めた。
しゃがみこんで地面をじっと見てる。
「・・・足跡がある。」
「ほんとだねぇ。」
「新しめ・・・というか、こんなところで『人』の足跡ある時点でビンゴ。」
「この辺りってことか。まったく、ナシュの計算は当たってたってことか。」
「まさか『計算』で移住先を当てるなんてねぇ。」
「見つからないようにするには家を捨てた時点でもっと危ないところに移住するのは基本だからな。」
「どんな基本だよ・・・。」
4人のうちの一人が小さな鞄から地図のようなものを取り出し、何かを記入し始めた。
そしてそれが終わると森を後にするかのようにスタスタと歩いて行ってしまったのだ。
(大変・・・!)
4人の気配を感じなくなったのを確認してから、私は猛ダッシュで家に向かった。
「ハマルおばぁちゃんって・・・国一番の魔法が使える人だったんだ・・・。」
ハマルおばぁちゃんの魔法しか見たことがない私は、『標準』というものを知らない。
でも、防界という結界のような魔法を使えることからおそらく規格外の人なことは頭の隅にはあった。
ただ、そのことを他人の口からきいて初めて認識し直したのだ。
「また家を捨てて移動する・・?でもおばぁちゃんの調子が・・・」
移動するとなるとまた数日歩かないといけない。
調子が悪く、一日を寝て過ごすことが多いハマルおばぁちゃんを連れて移動するのは最善策ではなさそうだ。
「とりあえずおばぁちゃんに相談しないと・・・。」
そう思いながら私は森の中を駆け戻っていった。
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「よし、この辺に家を作ろうか。」
「はーいっ。」
前の家を捨てて3日後、ようやく目的の場所に着いた私とハマルおばぁちゃんは一息つく間もなく家の制作に取り掛かった。
ハマルおばぁちゃんはめぼしい場所の木を魔法を使って伐採し、それを丸太にしていく。
それらをたくさん作り、風魔法を使って組み合わせ、前と同じくらいの小さな家が出来上がっていくのを私はじっと見ていた。
(ヒールしか使えないからお手伝いできないんだよねー・・・。)
自分の手のひらをじっと見つめながらおばぁちゃんの話を頭の中で整理していった。
(まず、この世界は二種類の人間しかいない。)
黒い瞳と青い瞳の人間しかいないこの世界は、魔法が使えるか否かで分かれてる。
ハマルおばぁちゃんの瞳は『青』だ。
それも『天色』と呼ばれる水色に近い色だった。
(この前見た人たちはもう少し暗い感じの青色だったけど・・・何か関係あるのかな。)
水色というより群青色に近い色の青が印象的だったのが記憶に新しい。
黒とは呼べない色だったから、あの人たちはピストニアの人たちで間違いないだろう。
(もしあの人たちの瞳が黒だったら、追いかけられたのかもしれない。)
救い人の加護が無くなったディアヘルの国の人たちは、今はどう思ってるのかわからないけど、一度知った甘い蜜の味は忘れないものだ。
ピストニアと同じく、記録が残ってるだろう。
(この世界、森でのんびり生きるんだと思ってたのに・・まさか私が救い人として生まれ変わるなんて・・。)
とんでもないことに巻き込まれないように、ここから出ないことを秘かに誓いながら私はおばぁちゃんの魔法をじっと見ていた。
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それから・・・8年の時間が流れた。
18歳になった私は金色の髪の毛が腰元まで伸び、風に揺れるときらきらと輝いて見えた。
果物ばかり食べて成長したからか背はそれほど高くならず、細身のまま。
高い木々に囲まれた生活を送っていたため陽に灼けず、白すぎる肌が不健康に見えて仕方がない。
「おばぁちゃん、今日の食べ物探してくるね?」
外に出る準備をしながら、私はベッドで寝てるハマルおばぁちゃんに声をかけた。
「あぁ・・行ってらっしゃい・・・・。」
「・・・。」
ハマルおばぁちゃんはこの地に来てから7年が経った頃、体調を崩すようになった。
始めは朝起きるのがゆっくりになったくらいだったけど日を追うごとに寝てる時間が増えていき、1年経った今ではもうほとんど寝て過ごしてるのだ。
(ヒールをかけたけど効果はないし・・・。)
ハマルおばぁちゃんの今の歳は270歳らしく、寿命が近いことが原因かもしれないと薄々感じていた。
ケガや病気なら私のヒールで治るはずだけど、元気になってくれないのだ。
(何か・・いい方法ないのかな・・・。)
そんなことを考えながら私は森に足を踏み入れた。
太陽の光が射しこんでるところを通り、体によさげな山菜を収穫していく。
「せめてお米があればお粥とか作れるのに・・。」
体調を悪くし始めたころから、ハマルおばぁちゃんはすり潰した果物やくたくたになるまで煮込んだ山菜を口にしていた。
お米があれば消化のいいお粥を作ることができるのに、自生してるお米が見つからないでいた。
「街に行ったらお米、手に入るかな・・・。」
この森の東側の国『ピストニア』に行けば、きっと街はある。
食べ物を売ってるところもあるだろうし、もしかしたらハマルおばぁちゃんが元気になる薬もあるかもしれない。
「でもお金・・いるよね。」
そもそもこの世界のお金をまだ見たことがない私は、お金の価値どころか単位さえも知らない。
稼げるのかどうかもわからず、手詰まり状態なのだ。
「はぁ・・・。」
私はおばぁちゃんが好きな山菜をいくつか取り、家に戻ろうと踵を返した。
その時・・・
「こっちに移住してきてる可能性があるって本当か?」
低めの男の人の声が聞こえた私は咄嗟に木の陰に隠れた。
8年前と同じような状況に既視感を覚える。
(誰だろう・・・こんな森の中に・・・)
気配を消すようにして様子を伺うと、合計で4人の男の人の声が聞こえてきた。
「おそらく・・ですけどね。」
「いや、ほんとに存在するんですか?」
「8年前でしょ?王子の命を救ったっていう少女。」
(!!・・・私!?)
この人たちは8年前のことを細かく話しながら、遠くを見たり地面を見たりしてゆっくり足を進めていた。
「傷一つなく治ってたんだろ?そんな治し方できる人っているのか?」
「まぁ、いないでしょうねぇ・・。」
「国一番の魔法を使えた『ハマル様』でもザウラク様のケガを傷一つなく治すなんてできないだろうし。」
「ハマル様はもう百何十年って姿を見せてないじゃん。・・・なら『嘘』ってこと?」
「それはない。王子の護衛がみんな証言してた。当時の服についてた血の量から考えても命の危険があったことは間違いないだろう。」
そんな話をしながら歩いていた4人は、ぴたっと足を止めた。
しゃがみこんで地面をじっと見てる。
「・・・足跡がある。」
「ほんとだねぇ。」
「新しめ・・・というか、こんなところで『人』の足跡ある時点でビンゴ。」
「この辺りってことか。まったく、ナシュの計算は当たってたってことか。」
「まさか『計算』で移住先を当てるなんてねぇ。」
「見つからないようにするには家を捨てた時点でもっと危ないところに移住するのは基本だからな。」
「どんな基本だよ・・・。」
4人のうちの一人が小さな鞄から地図のようなものを取り出し、何かを記入し始めた。
そしてそれが終わると森を後にするかのようにスタスタと歩いて行ってしまったのだ。
(大変・・・!)
4人の気配を感じなくなったのを確認してから、私は猛ダッシュで家に向かった。
「ハマルおばぁちゃんって・・・国一番の魔法が使える人だったんだ・・・。」
ハマルおばぁちゃんの魔法しか見たことがない私は、『標準』というものを知らない。
でも、防界という結界のような魔法を使えることからおそらく規格外の人なことは頭の隅にはあった。
ただ、そのことを他人の口からきいて初めて認識し直したのだ。
「また家を捨てて移動する・・?でもおばぁちゃんの調子が・・・」
移動するとなるとまた数日歩かないといけない。
調子が悪く、一日を寝て過ごすことが多いハマルおばぁちゃんを連れて移動するのは最善策ではなさそうだ。
「とりあえずおばぁちゃんに相談しないと・・・。」
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