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救助2。

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俺はエレベーターの中に入った。

倒れてるひなたの体を起こす。




優弥「ひなた!・・・ひなた!?」

ひなた「う・・・。」

優弥「気がついたか!?どうした!?」

ひなた「ぁ・・・」




意識が混濁してるひなた。

ひなたの代わりに母親が状況を教えてくれた。



母「お昼ご飯食べ過ぎたって言ってたわ!気分が悪そうで・・・救護室に行く途中だったの!」

優弥「!!・・・汗をかいてる。どこか痛いのかもしれない!」





俺はひなたを抱えあげた。

エレベーターから出て、救急車に向かう。




優弥「翔馬!母親を頼む!」

翔馬「任せろ!」

優弥「ひなた・・・大丈夫だからな?すぐ病院に連れてってやるからな。」

ひなた「ぅ・・・いいっ・・・!?」

優弥「!!・・・どうした!?どこか痛い!?」




ひなたはお腹を抱えるようにして、俺の胸に顔を押し当ててきた。




優弥「腹か!?盲腸とかか!?」

ひなた「うぁ・・・。」

優弥「ひなた!?」



ひなたの体からかくんっと力が抜けた。





優弥「・・・妊娠とか・・・!?」




外で待機してる救急車に飛び乗り、病院に搬送してもらった。






ーーーーーーーーーーーーーーーー






医師「・・・・胃炎ですね。」





処置室に運ばれていったひなた。

ほどなくして医師が出てきて俺に病状の説明をしてくれた。




優弥「胃炎・・・?」

医師「緊張とストレスによるものだと思います。心当たりは?」

優弥「・・・・結婚式が1週間後に・・。」

医師「あぁ、おそらくそれですね。楽しみからか・・・不安からか・・・。荒れてる胃に食べ物が入ったことで痛みが起こったようです。」




俺は母親が言ってたことを思い出した。




『お昼ご飯を食べすぎた』




優弥「あー・・・昼ご飯・・・。」

医師「点滴が終わったら帰ってもらって大丈夫ですよ。薬も出しときますので良くならなかったらまた来てください。」

優弥「ありがとうございました・・・。」




処置室に戻っていった医師。

入れ替わりにひなたが出てきた。

ベッドで眠ってる。



看護師「病室にご案内しますねー。」

優弥「お願いします。」




ガラガラとベッド押され、運ばれていくひなた。

その後ろをついて行く。




優弥(・・・妊娠したかと思った。)





心当たりは山ほどある。

ひなたが結婚式を楽しみにしてるのも知ってるけど・・・

俺の子供を産んで欲しい気持ちもあった。




優弥(ちょっと・・・控えよ。)




病室に入っていったひなた。

俺はポケットからメモを取り出して書いた。




『あとで来るから待ってて。優弥』




優弥「いい子で寝てろよ?」

ひなた「・・・zzz。」







ひなたの頭を一撫でして、俺は病院をあとにした。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーー







翔馬「・・・優弥!?お前、戻ってきて大丈夫なのか!?」





消防署に戻ってきた俺に、翔馬が聞いてきた。




優弥「あぁ。・・・母親は?」

翔馬「『帰る』って伝言を預かってる。あと『ごめんね』と。」

優弥「・・・母親のせいじゃないけどな。」

翔馬「そう言っといた。お前ももう帰れよ。」

優弥「仕事終わってから帰る。・・・ひなたは胃炎だったから。」

翔馬「そうか。」





俺の机のところに行き、椅子に座った。

引き出しを開けて、箱を取り出した。。





優弥(これ・・・あとで持ってくか。)





式の準備で忙しかったひなた。

『全部自分で考えたい』と言い出し、神父の言葉の台本まで作ってた。






優弥(労う意味も兼ねて買ったけど・・・喜ぶかな。)



手のひらには収まらない箱をポケットにしまい、俺は仕事を続けた。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







翔馬「お疲れ様でしたー。」

優弥「お疲れっしたー。」

宏斗「お疲れー。」

航平「早くひなたちゃんとこ行ってやれー。」





仕事が終わり、俺は署を出た。

ひなたがいる病院に向かう。





優弥(もう起きてっかな。)




俺が置いてきたメモを見たのならメールが来てるかもしれない。

そう思いながらケータイを開いた。




優弥(来てない。・・・まだ眠ってる?)



ひなたのことが心配で仕方ない俺は、急ぎ足で病院に向かった。














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