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私の。

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慶side・・・




慶(しつこいな・・・。)



かえでがごみを捨てに行ったあと、すぐに女が二人声をかけてきた。



女「(英語で)私たちとお酒でも飲みに行かない?」

女「(英語で)朝まで・・・どう?」

慶「(英語で)・・・生憎、連れがいますので。」

女「(英語で)そんなの放っておけばいいじゃない。」

女「(英語で)連れが男なら待つわよ?」



なかなか去っていってくれない女たち。

こんなとこをかえでが見たらきっと・・・怒る。



慶(それだけは避けたいけど・・・どうしよう。)



悩みながら女たちと話をしてると、俺の後ろから誰かが抱きついてきた。



慶「?」



顔を後ろに向けると、そこにはかえでがいた。



慶(うわっ・・・!)

かえで「・・・。」



すこしむくれてるような感じのかえで。

この状態じゃ・・・言い訳も難しそうだ。



女「(英語で)ちょっと何こいつ。」

女「(英語で)邪魔なんですけどー。」



ぶつぶつと文句を言う女たち。

どっちかと言うとお前らのほうが邪魔だといいたい・・。



かえで「(英語で)彼は・・・」

慶「・・・英語?」

かえで「(英語で)彼は私のものよっ・・・!」

慶「!?」



かえでが英語で話したことにも驚いたけど『私のもの』って言葉にも驚いた。



女「(英語で)・・・なんだ、独身じゃないの?。」

女「(英語で)声かけて損しちゃったー。」



何事もなかったように去っていった女たち。

俺は振り返ってかえでを抱き締めた。



かえで「?」

慶「かえで・・・喋れたのか?英語・・・。」



流暢とはいえないけど、ハッキリと聞き取れた。



かえで「ううん?アプリに書いてあったのを読んだ。」

慶「アプリって・・・。」



かえでは手に持っていたケータイを俺に見せてきた。

そこには・・・




『ナンパから彼を救うセリフ10』



と、書かれていた。




慶「これ・・・。」

かえで「?・・・合ってた?発音とか聞いたんだけどイマイチわかんなくて・・・。」

慶「ちゃんと聞き取れたけど・・・なんて言ったのかわかってる?」

かえで「?・・・ううん?『やめて』?みたいな感じ?」

慶「・・・。」




きっと日本語だったらかえでは言わないセリフ。

ここで答えを教えると英語でも言わないかもしれない。



慶(頭の中に記録しとこ・・・。)

かえで「?」

慶「帰ろっか。」





俺はかえでの手を引いて歩き始めた。

少し休憩して回復したかえで。

今日はこれ以上は止めとこうと思い、ホテルに向かう。




慶「晩御飯は部屋に頼もう。もう動かなくていいし。」

かえで「うんっ。」



明日のことを話しながらホテルに戻る。

食べてみたいもの、買いたいもの、みんなの・・・お土産。




かえで「リョウさんと春斗さんは何がいいかなー・・・。」

慶「かえでが無事に帰ってくるだけでいいと思うけど?」

かえで「慶さんと一緒なんだから大丈夫でしょ?(笑)」

慶「まぁ。」

かえで「何がいいかなー。」

慶「・・・チョコ。」

かえで「え?」




リョウや春斗は口には出さないけどチョコが好きなのを知ってる。

時々チョコの甘い匂いが漂ってるし、甘い物を頼まないといけないときは二人ともチョコ系を頼んでる。




かえで「チョコが好きなの?」

慶「多分・・・だけどな。」

かえで「じゃあチョコにするっ。私も好きだよ?」

慶「甘い物大好きだもんな、かえでも。」



そう言うとかえでが不思議そうに俺の顔を覗き込んできた。



かえで「・・・『も』?」

慶「俺も好きだよ?甘い物。」

かえで「そうなの!?」



繋いでた手を離して、かえでの腰に回す。



かえで「?」

慶「かえでが『甘い』からな。一番の好物。」

かえで「!?」

慶「今日は早くに寝ないと明日も買い物だしな。・・・さっさとご飯済ませて・・・俺と一番深いところで繋がろうか。」

かえで「!?!?」




顔を真っ赤にして口をぱくぱくさせてるかえで。




慶(かわいいから・・・つい・・いじめたくなるんだよな。)




頭を撫でながらホテルに入る。

予約していた最上階のスイートに足を踏み入れ、二人で甘い時間を過ごす。

晩御飯は部屋に運んでもらい、いろんな話をしながら頂いた。

この後はデザートとしてかえでをいただく。




そう思ってたのに・・・






慶「・・・嘘だろ・・寝てる・・・。」

かえで「・・・zzz。」





ちょっと仕事の電話をしに外に出て戻ってきたらかえでが眠ってしまっていた。

デカいベッドのど真ん中で・・・うつ伏せで・・・。




慶「かえでが小さいからベッドがデカく見えるのか?・・・いや、そんなことはどうでもいい。」





かえでの肩を揺さぶって起こしてみる。

これで起きてくれた襲えるけど・・・起きなかったら明日までお預けになる。




慶「かえで?かえで?」

かえで「・・・zzz。」

慶「・・・ダメか。」





すぅすぅと気持ちよさそうに眠ってしまってる。

今日はヘリにも興奮してたし、ショッピングをしながら結構な距離を歩いた。

疲れてるといえば疲れてるだろうけど・・・




慶「まー・・明日は今日の分まで抱かせてもらうからな?覚悟しとけよ?」




かえでの身体に布団をかけて、俺も一緒に眠りについた。





















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