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涼さんに消防署からの連絡のことを聞いた私は、仕事の合間にさっそく電話をすることにした。
火事のあと、家がどんな状態になってるのか気になって仕方ない。
(たぶん、家具はびしょびしょだろうなぁ・・。中途半端に乾いてるかもしれないし・・。)
スプリンクラーが稼働したということは、家の中はまんべんなく水浸しにはなってる。
そのあと消防士さんたちが家の中まで放水したかどうかが、私にはわからなかったのだ。
「行けばわかるよね。えっと・・消防署の電話番号は・・・」
スマホで消防署の連絡先を調べてかけてみる。
何回かコールした後、がちゃっと電話がつながった音が聞こえた。
『はい、こちら二季条消防署。』
「すみません、二季条マンションの1503号室に住んでる者なんですけど、一時帰宅の同伴をお願いします。」
『はい、ご希望のお日にちはございますか?できるだけご希望に沿いたいところなのですが、こちらも仕事がありまして・・・』
消防士さんは24時間稼働してる大変なお仕事だ。
こちらの都合に合わせてもらうなんて申し訳なさすぎる。
「そうですよね・・。私、平日なら17時以降、休日なら終日大丈夫なのですが・・・どうでしょうか。」
『そうですね・・・急で申し訳ないのですが本日18時はどうでしょうか。ちょうど空いてる消防士がおりますので・・・』
「!!・・・大丈夫です!お願いします!」
『では本日18時にマンション前でお待ちください。現場では消防士の指示に従ってください。よろしくお願いします。』
「わかりました。失礼します。」
私は電話を切った。
画面を見つめながら内心ほっとしてる。
(よかった、お花たちを見に行けるし、家の状態も把握できる。)
私は一安心し、仕事に戻った。
ーーーーー
18時前・・・
仕事を終わらせた私は走ってマンションに向かっていた。
少し仕事が長引き、消防士の方との待ち合わせに遅れそうなのだ。
「はぁっ・・はぁっ・・・!」
スマホの時計を確認しながら走ってると、前方に私の住んでるマンションの入り口が見えて来た。
その正面入り口のあたりに、オレンジ色の服を着た消防士さんが立ってるのが見える。
「すっ・・すみませんっ・・!遅れました・・!」
息を切らせながら言うと、消防士さんはご丁寧に頭を下げてくれた。
「二季条消防署の三村です。1503号室の秋篠さんで間違いないでしょうか?」
涼さんより少し身長が高く、逞しい腕や身体が目に入る。
「はい、1503号室の秋篠です。よろしくお願いします。」
「早速ですがこちらをつけてください。」
そう言われ、私は白いヘルメットを渡された。
頭にかぶせ、ベルト紐をきゅっと締める。
「俺より前は歩かないでください。壁や柵、手すり、物はできるだけ触らないようにお願いします。」
「わかりました。」
「じゃあ行きましょうか。」
規制されてるテープをくぐり、歩き出した三村さんの後ろをあまり離れないようにしてついて行く。
マンションの正面入り口から入るものの、前とは全然違う景色に目を奪われた。
「真っ黒・・・ガラスもいっぱい・・・」
エントランスの壁は、炎でこげてしまったのか大部分が黒くなってしまっていた。
火災の影響か放水のためか、ガラスも割れて飛散してる。
「足元気をつけてください。」
「は・・はい・・・。」
できるだけガラスを踏まないように足元を見た。
三村さんは慣れてるのか、ひょいひょいと避けて歩いて行く。
私はその足跡を辿るようにしてついて行くことにした。
「エレベーターは使えないので階段で行きます。ゆっくりで大丈夫ですのでついてきてください。」
「はい・・・。」
「こっちの階段は安全確認できてるので。」
案内去るがままに私は階段を上って行った。
2階、3階と順調に上がって行き、息が切れかけた頃に15階に到着。
毎日見ていた通路が目に入って来た。
「ここは変わってない・・?」
通路に水はあるものの、焦げたりしてる壁はなさそうだった。
かなり酷い雨が降った後・・みたいな感じだ。
「ここは火がありませんでした。でも下の階が燃えてるので、もろくなってる可能性もありますので住むのはしばらく無理だと思います。」
「そう・・ですか。」
いつになったら戻れるんだろうと思いながら歩いて行くと、三村さんが足を止めた。
「1503・・・こちらですね。」
「あ・・はい、そうです。」
私は鞄から鍵を取り出した。
鍵穴に差し込んで左に回す。
「申し訳ありませんが、靴は履いたままでお願いします。何が落ちてるかわかりませんので。」
「わかりました。」
私はドアを開け、靴を履いたまま家に足を踏み入れた。
「あー・・・スプリンクラーの液体がすごいですね・・。」
壁やドアの淵に水がついてるのが目に見えてわかった。
廊下も水に濡れていて、リビングがどんな惨状か想像がついてしまう。
「家の中の物は持って出てもいいですか?」
服とかは無理だろうけど、どうしても持って出たいものがあったのだ。
「構いませんよ。ご自身で持てる範囲でお願いします。」
そう言われ、私はリビングまで行った。
まだ濡れてるところもあれば、乾いてるところもあるリビング。
私はカウンターの下に置いてある段ボールに手をかけた。
湿って柔らかくなった段ボールを開けて中を確認する。
「・・・よかった、無事だ。」
段ボールの中に入っていたのは私が作っていたハーバリウムだ。
小さい手のひらサイズの丸いボトルに、ドライフラワーを入れてレジンで蓋をしたものだ。
専用の液体に浸かったドライフラワーはみずみずしく見え、一緒にいれてあるパールたちもとてもかわいい。
「50個くらいあるけど・・・持って出れるかな・・。」
私は段ボールを閉め、ゆっくりと持ち上げた。
いけるかも・・と思ったとき、底が抜ける感覚が手に伝わってきた。
外に持ってでることはできそうにない。
「困った・・。」
辺りを見回して、なにか入れ物になるものがないか探してみる。
段ボール系は全て湿っていて使い物にはならない。
他に使えそうな入れ物があったかどうか記憶も乏しく、私は入れ物を探すために花をたくさん置いてる部屋に向かった。
三村さんももちろん、私の後ろをついて来る。
「えーっと・・何かないかな・・・。」
そう言いながらドアを開けると、三村さんが驚いた声を上げたのだ。
「うわ・・すご・・・」
ふり返って三村さんを見ると、『しまった!』と言わんばかりに右手で口を押えたのが見えた。
「ちょっと・・特殊ですね、ふふ。」
笑いながら答え、部屋の中に足を踏み入れる。
エアコンの電源は切れていて、花たちはぐったりとして枯れてしまっていた。
このまま腐ると異臭を放つことになってしまう。
(・・処分だけしておきたい。)
そう思って私は一番大きい模造紙を取り出して部屋の真ん中に敷いた。
何枚か重ねて敷き、そこに片っ端から枯れた花たちを置いて行った。
結構な量にはなったけど、それを丸めるようにして包み、大きな袋に押し込んで口を結んだ。
「よし。あとは入れ物・・・」
ぐるっと見回すと、作業用のカウンターにプラスチックのケースが重なって置いてあるのが見えた。
そんなに大きくないけど、いくつか使えばハーバリウムを全部入れることができそうだ。
「これ使おう!」
私はケースを手に持ち、リビングに戻った。
ハーバリウムを一つずつケースに入れていく。
ケースがちょうどいい大きさだったようで、10個入れたらぴったり収まってくれた。
「やった!・・全部入った!」
ケースを5個使って、私はハーバリウムを全部入れることができた。
家に置いてある貴重品たちを全て鞄に押し込み、ケースの蓋を閉めて重ね、私は立ち上がった。
「お時間取らせてすみません、これで大丈夫です。」
「・・・わかりました。念のため、鍵はかけてください。」
「はい。」
私は三村さんの後ろをついて行き、家から出た。
鍵穴に鍵を差し込み、鍵をかける。
「・・・ここってオートロックなんですか?」
三村さんにそう聞かれ、私は鍵の説明をした。
基本オートで鍵は閉まるけど、手動でも閉めれることを。
「へぇー・・珍しいんですね。」
「番号入力か鍵とかとか選べますし、結構色々・・・選べるマンションですねー。」
そんなことを話しながらまた階段を下りていく。
一段ずつ慎重に足を下ろしていくと、三村さんが私に手を伸ばしてきた。
「・・・持ちますよ。」
「え?いや、そういうわけには・・・」
「こけたりすると大変ですし。・・持ちます。」
そう言って私が持っていた5つのケースを持ってくれた。
身軽になった私は足元もしっかり確認することができて、階段を下りやすくなった。
「すみません、ありがとうございます。」
「いえ。」
私たちは階段を下り続け、1階までたどり着いた。
そのままマンションの外に出て、規制されてるテープをくぐる。
「持っていただいてありがとうございました。」
「いえ、何かありましたら署までご連絡ください。」
「ありがとうございます。」
三村さんに持っていただいてたケースを受け取ろうと手を伸ばしたとき、誰かの声が聞こえて来た。
「・・・なおちゃん!?」
火事のあと、家がどんな状態になってるのか気になって仕方ない。
(たぶん、家具はびしょびしょだろうなぁ・・。中途半端に乾いてるかもしれないし・・。)
スプリンクラーが稼働したということは、家の中はまんべんなく水浸しにはなってる。
そのあと消防士さんたちが家の中まで放水したかどうかが、私にはわからなかったのだ。
「行けばわかるよね。えっと・・消防署の電話番号は・・・」
スマホで消防署の連絡先を調べてかけてみる。
何回かコールした後、がちゃっと電話がつながった音が聞こえた。
『はい、こちら二季条消防署。』
「すみません、二季条マンションの1503号室に住んでる者なんですけど、一時帰宅の同伴をお願いします。」
『はい、ご希望のお日にちはございますか?できるだけご希望に沿いたいところなのですが、こちらも仕事がありまして・・・』
消防士さんは24時間稼働してる大変なお仕事だ。
こちらの都合に合わせてもらうなんて申し訳なさすぎる。
「そうですよね・・。私、平日なら17時以降、休日なら終日大丈夫なのですが・・・どうでしょうか。」
『そうですね・・・急で申し訳ないのですが本日18時はどうでしょうか。ちょうど空いてる消防士がおりますので・・・』
「!!・・・大丈夫です!お願いします!」
『では本日18時にマンション前でお待ちください。現場では消防士の指示に従ってください。よろしくお願いします。』
「わかりました。失礼します。」
私は電話を切った。
画面を見つめながら内心ほっとしてる。
(よかった、お花たちを見に行けるし、家の状態も把握できる。)
私は一安心し、仕事に戻った。
ーーーーー
18時前・・・
仕事を終わらせた私は走ってマンションに向かっていた。
少し仕事が長引き、消防士の方との待ち合わせに遅れそうなのだ。
「はぁっ・・はぁっ・・・!」
スマホの時計を確認しながら走ってると、前方に私の住んでるマンションの入り口が見えて来た。
その正面入り口のあたりに、オレンジ色の服を着た消防士さんが立ってるのが見える。
「すっ・・すみませんっ・・!遅れました・・!」
息を切らせながら言うと、消防士さんはご丁寧に頭を下げてくれた。
「二季条消防署の三村です。1503号室の秋篠さんで間違いないでしょうか?」
涼さんより少し身長が高く、逞しい腕や身体が目に入る。
「はい、1503号室の秋篠です。よろしくお願いします。」
「早速ですがこちらをつけてください。」
そう言われ、私は白いヘルメットを渡された。
頭にかぶせ、ベルト紐をきゅっと締める。
「俺より前は歩かないでください。壁や柵、手すり、物はできるだけ触らないようにお願いします。」
「わかりました。」
「じゃあ行きましょうか。」
規制されてるテープをくぐり、歩き出した三村さんの後ろをあまり離れないようにしてついて行く。
マンションの正面入り口から入るものの、前とは全然違う景色に目を奪われた。
「真っ黒・・・ガラスもいっぱい・・・」
エントランスの壁は、炎でこげてしまったのか大部分が黒くなってしまっていた。
火災の影響か放水のためか、ガラスも割れて飛散してる。
「足元気をつけてください。」
「は・・はい・・・。」
できるだけガラスを踏まないように足元を見た。
三村さんは慣れてるのか、ひょいひょいと避けて歩いて行く。
私はその足跡を辿るようにしてついて行くことにした。
「エレベーターは使えないので階段で行きます。ゆっくりで大丈夫ですのでついてきてください。」
「はい・・・。」
「こっちの階段は安全確認できてるので。」
案内去るがままに私は階段を上って行った。
2階、3階と順調に上がって行き、息が切れかけた頃に15階に到着。
毎日見ていた通路が目に入って来た。
「ここは変わってない・・?」
通路に水はあるものの、焦げたりしてる壁はなさそうだった。
かなり酷い雨が降った後・・みたいな感じだ。
「ここは火がありませんでした。でも下の階が燃えてるので、もろくなってる可能性もありますので住むのはしばらく無理だと思います。」
「そう・・ですか。」
いつになったら戻れるんだろうと思いながら歩いて行くと、三村さんが足を止めた。
「1503・・・こちらですね。」
「あ・・はい、そうです。」
私は鞄から鍵を取り出した。
鍵穴に差し込んで左に回す。
「申し訳ありませんが、靴は履いたままでお願いします。何が落ちてるかわかりませんので。」
「わかりました。」
私はドアを開け、靴を履いたまま家に足を踏み入れた。
「あー・・・スプリンクラーの液体がすごいですね・・。」
壁やドアの淵に水がついてるのが目に見えてわかった。
廊下も水に濡れていて、リビングがどんな惨状か想像がついてしまう。
「家の中の物は持って出てもいいですか?」
服とかは無理だろうけど、どうしても持って出たいものがあったのだ。
「構いませんよ。ご自身で持てる範囲でお願いします。」
そう言われ、私はリビングまで行った。
まだ濡れてるところもあれば、乾いてるところもあるリビング。
私はカウンターの下に置いてある段ボールに手をかけた。
湿って柔らかくなった段ボールを開けて中を確認する。
「・・・よかった、無事だ。」
段ボールの中に入っていたのは私が作っていたハーバリウムだ。
小さい手のひらサイズの丸いボトルに、ドライフラワーを入れてレジンで蓋をしたものだ。
専用の液体に浸かったドライフラワーはみずみずしく見え、一緒にいれてあるパールたちもとてもかわいい。
「50個くらいあるけど・・・持って出れるかな・・。」
私は段ボールを閉め、ゆっくりと持ち上げた。
いけるかも・・と思ったとき、底が抜ける感覚が手に伝わってきた。
外に持ってでることはできそうにない。
「困った・・。」
辺りを見回して、なにか入れ物になるものがないか探してみる。
段ボール系は全て湿っていて使い物にはならない。
他に使えそうな入れ物があったかどうか記憶も乏しく、私は入れ物を探すために花をたくさん置いてる部屋に向かった。
三村さんももちろん、私の後ろをついて来る。
「えーっと・・何かないかな・・・。」
そう言いながらドアを開けると、三村さんが驚いた声を上げたのだ。
「うわ・・すご・・・」
ふり返って三村さんを見ると、『しまった!』と言わんばかりに右手で口を押えたのが見えた。
「ちょっと・・特殊ですね、ふふ。」
笑いながら答え、部屋の中に足を踏み入れる。
エアコンの電源は切れていて、花たちはぐったりとして枯れてしまっていた。
このまま腐ると異臭を放つことになってしまう。
(・・処分だけしておきたい。)
そう思って私は一番大きい模造紙を取り出して部屋の真ん中に敷いた。
何枚か重ねて敷き、そこに片っ端から枯れた花たちを置いて行った。
結構な量にはなったけど、それを丸めるようにして包み、大きな袋に押し込んで口を結んだ。
「よし。あとは入れ物・・・」
ぐるっと見回すと、作業用のカウンターにプラスチックのケースが重なって置いてあるのが見えた。
そんなに大きくないけど、いくつか使えばハーバリウムを全部入れることができそうだ。
「これ使おう!」
私はケースを手に持ち、リビングに戻った。
ハーバリウムを一つずつケースに入れていく。
ケースがちょうどいい大きさだったようで、10個入れたらぴったり収まってくれた。
「やった!・・全部入った!」
ケースを5個使って、私はハーバリウムを全部入れることができた。
家に置いてある貴重品たちを全て鞄に押し込み、ケースの蓋を閉めて重ね、私は立ち上がった。
「お時間取らせてすみません、これで大丈夫です。」
「・・・わかりました。念のため、鍵はかけてください。」
「はい。」
私は三村さんの後ろをついて行き、家から出た。
鍵穴に鍵を差し込み、鍵をかける。
「・・・ここってオートロックなんですか?」
三村さんにそう聞かれ、私は鍵の説明をした。
基本オートで鍵は閉まるけど、手動でも閉めれることを。
「へぇー・・珍しいんですね。」
「番号入力か鍵とかとか選べますし、結構色々・・・選べるマンションですねー。」
そんなことを話しながらまた階段を下りていく。
一段ずつ慎重に足を下ろしていくと、三村さんが私に手を伸ばしてきた。
「・・・持ちますよ。」
「え?いや、そういうわけには・・・」
「こけたりすると大変ですし。・・持ちます。」
そう言って私が持っていた5つのケースを持ってくれた。
身軽になった私は足元もしっかり確認することができて、階段を下りやすくなった。
「すみません、ありがとうございます。」
「いえ。」
私たちは階段を下り続け、1階までたどり着いた。
そのままマンションの外に出て、規制されてるテープをくぐる。
「持っていただいてありがとうございました。」
「いえ、何かありましたら署までご連絡ください。」
「ありがとうございます。」
三村さんに持っていただいてたケースを受け取ろうと手を伸ばしたとき、誰かの声が聞こえて来た。
「・・・なおちゃん!?」
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