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涼さんと初めてのキスをしてから1カ月の時間が流れた。
季節はもう夏に入る。
涼さんとは仕事帰りにご飯を食べに行ったり、休みの日にデートをしたりして楽しく幸せな時間を過ごしていた。
それは付き合い始めて1カ月のころとあまり変わってない。
変わってないけど・・・変わったこともある。
それはデートのあとだ。
いつもマンションまで涼さんは送ってくれるけど、車から下りるときにキスをするようになったのだ。
最初はそれこそ軽く唇を合わせる程度だったけど、日を重ねるごとにだんだん変わっていって・・・
いつからか舌を絡めるようなキスになっていった。
「んぅ・・・んっ・・!」
「ハル、口開けて・・?」
「ふぁ・・・」
「ん、いい子。」
くちゅくちゅと水音が車の中に響き渡る。
その音を聞くたびに恥ずかしくなるけど、気持ち良さに抗えないでいた。
「んっ・・んんっ・・」
だんだん激しくなるキスに、私は息の仕方を忘れ始めた。
それを察知したのか、涼さんは唇を解放してくれた。
「はぁっ・・はぁっ・・」
肩で荒く息をする私に、涼さんは頬におでこに目にと、軽くキスをしていく。
これは私の息が整うまで毎回されることだった。
「んっ・・・」
「ねぇ、ハル?」
先日から呼び捨てで呼んでくれるようになった涼さん。
私も丁寧語をやめる練習中だ。
「なに・・?」
「今度さ、俺の家に遊びに来ない?・・・泊まりで。」
「!!」
ぎゅっと私を抱きしめながら言う涼さん。
その意味は私でもわかるものだった。
そして・・きっと私の経験がないことを分かってて言ってくれたんだとすぐにわかった。
「・・・うん。」
俯き気味に言うと、涼さんはまた私の唇に自分の唇を重ねて来た。
「んっ・・!」
ちゅっと音を立てて唇が離れたあと、涼さんは私をぎゅっと抱きしめた。
「あー・・帰したくない。」
「・・・ふふ、好きですよ?涼さん。」
涼さんの言葉に私は抱きしめ返した。
大きくて逞しい身体に抱きしめられると、安心感に包まれる。
「俺も好きだけど・・・ハルちょっと熱くない?」
「え?」
そう言われ、私は自分の顔をペタペタと触った。
自分の手よりは熱い気がするけど、それは涼さんのせいだと思ったのだ。
「気のせいだと思うけど・・?」
「ならいいけど・・・、今日は冷やさないように寝るんだよ。」
「うんっ。」
私は車のドアに手をかけた。
そのまま下りて、涼さんの車がでるのを待つ。
涼さんは助手席側の窓を開けてくれ、手を振ってくれていた。
「またね、ゆっくり寝てね。」
「うん、涼さんも気をつけて。」
走って行く涼さんの車を手を振って見送る。
そろそろ車の姿が見えなくなるころ、私は一つくしゃみをした。
「・・・くしゅっ。・・・え、ほんとに風邪?」
私は自分のおでこに手をあてながら自分の家に帰った。
ーーーーー
翌日・・・
「わー・・ほんとに風邪引いたかも・・・。」
朝、目が覚めると調子がおかしかった。
身体はだるく、少し頭痛もする。
体温計を取ろうとして立ち上がると、ふらつく感じもあったのだ。
「とりあえず体温計と夏美さんに連絡・・・」
寝室の家具に手をつき、身体を預けながら私は体温計を取った。
またベッドに戻り、倒れるようにして横になり、体温計を脇に差し込む。
「はぁっ・・はぁっ・・世界が回る・・・」
くらくらする視界の中、スマホを手に取って、一番上にあるボタンを押した。
ピッ・・・
「・・・夏美さんに電話かけて。」
スマホの音声認識をつかって電話をかける。
スピーカーにしなくても音が大きく聞こえるのが不思議だ。
『もしもし?ハルちゃん?どうしたの?』
「夏美さん・・すみません、風邪引きました・・・。」
『えぇ!?大丈夫!?熱は!?』
「まだ計ってるんでわかんないんですけど・・・」
そう言った時、体温計の音が鳴った。
取り出して表示窓を見ると、そこには39度の数字がある。
「・・39度です・・・。」
『ダメじゃん!!ゆっくり寝とくんだよ!?仕事は大丈夫だから!!』
「すみません・・・。」
『いいからいいから!じゃあ寝とくんだよーっ!!』
そう言って夏美さんは電話を切った。
ツーツーと言う音を聞きながら、私は目を閉じる。
(あ・・涼さんに連絡・・・)
涼さんに私が風邪を引いたことを伝えればきっと心配するだろう。
出来れば伝えずにスッと治したいところだ。
(大丈夫、夜にはきっと良くなってる・・・。)
そう思って私は深い眠りについていった。
まさか今日、涼さんが花を買いにお店にいくなんて思いもせずに・・・。
季節はもう夏に入る。
涼さんとは仕事帰りにご飯を食べに行ったり、休みの日にデートをしたりして楽しく幸せな時間を過ごしていた。
それは付き合い始めて1カ月のころとあまり変わってない。
変わってないけど・・・変わったこともある。
それはデートのあとだ。
いつもマンションまで涼さんは送ってくれるけど、車から下りるときにキスをするようになったのだ。
最初はそれこそ軽く唇を合わせる程度だったけど、日を重ねるごとにだんだん変わっていって・・・
いつからか舌を絡めるようなキスになっていった。
「んぅ・・・んっ・・!」
「ハル、口開けて・・?」
「ふぁ・・・」
「ん、いい子。」
くちゅくちゅと水音が車の中に響き渡る。
その音を聞くたびに恥ずかしくなるけど、気持ち良さに抗えないでいた。
「んっ・・んんっ・・」
だんだん激しくなるキスに、私は息の仕方を忘れ始めた。
それを察知したのか、涼さんは唇を解放してくれた。
「はぁっ・・はぁっ・・」
肩で荒く息をする私に、涼さんは頬におでこに目にと、軽くキスをしていく。
これは私の息が整うまで毎回されることだった。
「んっ・・・」
「ねぇ、ハル?」
先日から呼び捨てで呼んでくれるようになった涼さん。
私も丁寧語をやめる練習中だ。
「なに・・?」
「今度さ、俺の家に遊びに来ない?・・・泊まりで。」
「!!」
ぎゅっと私を抱きしめながら言う涼さん。
その意味は私でもわかるものだった。
そして・・きっと私の経験がないことを分かってて言ってくれたんだとすぐにわかった。
「・・・うん。」
俯き気味に言うと、涼さんはまた私の唇に自分の唇を重ねて来た。
「んっ・・!」
ちゅっと音を立てて唇が離れたあと、涼さんは私をぎゅっと抱きしめた。
「あー・・帰したくない。」
「・・・ふふ、好きですよ?涼さん。」
涼さんの言葉に私は抱きしめ返した。
大きくて逞しい身体に抱きしめられると、安心感に包まれる。
「俺も好きだけど・・・ハルちょっと熱くない?」
「え?」
そう言われ、私は自分の顔をペタペタと触った。
自分の手よりは熱い気がするけど、それは涼さんのせいだと思ったのだ。
「気のせいだと思うけど・・?」
「ならいいけど・・・、今日は冷やさないように寝るんだよ。」
「うんっ。」
私は車のドアに手をかけた。
そのまま下りて、涼さんの車がでるのを待つ。
涼さんは助手席側の窓を開けてくれ、手を振ってくれていた。
「またね、ゆっくり寝てね。」
「うん、涼さんも気をつけて。」
走って行く涼さんの車を手を振って見送る。
そろそろ車の姿が見えなくなるころ、私は一つくしゃみをした。
「・・・くしゅっ。・・・え、ほんとに風邪?」
私は自分のおでこに手をあてながら自分の家に帰った。
ーーーーー
翌日・・・
「わー・・ほんとに風邪引いたかも・・・。」
朝、目が覚めると調子がおかしかった。
身体はだるく、少し頭痛もする。
体温計を取ろうとして立ち上がると、ふらつく感じもあったのだ。
「とりあえず体温計と夏美さんに連絡・・・」
寝室の家具に手をつき、身体を預けながら私は体温計を取った。
またベッドに戻り、倒れるようにして横になり、体温計を脇に差し込む。
「はぁっ・・はぁっ・・世界が回る・・・」
くらくらする視界の中、スマホを手に取って、一番上にあるボタンを押した。
ピッ・・・
「・・・夏美さんに電話かけて。」
スマホの音声認識をつかって電話をかける。
スピーカーにしなくても音が大きく聞こえるのが不思議だ。
『もしもし?ハルちゃん?どうしたの?』
「夏美さん・・すみません、風邪引きました・・・。」
『えぇ!?大丈夫!?熱は!?』
「まだ計ってるんでわかんないんですけど・・・」
そう言った時、体温計の音が鳴った。
取り出して表示窓を見ると、そこには39度の数字がある。
「・・39度です・・・。」
『ダメじゃん!!ゆっくり寝とくんだよ!?仕事は大丈夫だから!!』
「すみません・・・。」
『いいからいいから!じゃあ寝とくんだよーっ!!』
そう言って夏美さんは電話を切った。
ツーツーと言う音を聞きながら、私は目を閉じる。
(あ・・涼さんに連絡・・・)
涼さんに私が風邪を引いたことを伝えればきっと心配するだろう。
出来れば伝えずにスッと治したいところだ。
(大丈夫、夜にはきっと良くなってる・・・。)
そう思って私は深い眠りについていった。
まさか今日、涼さんが花を買いにお店にいくなんて思いもせずに・・・。
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