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ーーーーー
翌日・・・
仕事が休みな私はお昼過ぎまで家の片づけをしていた。
洗濯をし、ゴミをまとめ、掃除機を隅から隅までかけていく。
「予定が無いときじゃないとできないから今日のうちに全部掃除しとこ。」
そう思って窓を拭き始めたとき、ケータイが鳴った。
「電話?誰だろ。」
手に持っていた雑巾を床に置き、私は電話に出た。
『もしもし?』
すると電話の相手は仕事場である花屋の業者さんだったのだ。
『もしもし?秋篠さんですか?こちら化工の者ですけどー・・・。』
『あ、いつもお世話になっておりますー。』
『こちらこそ。頼まれてた物、できましたけどどうします?』
業者さんの問いに、私は頼んでた物があったことを思い出した。
一カ月くらい前に依頼してた物だ。
『あ・・!!いります!!』
『どれくらいにします?だいたい1つ3000円なんですけど・・・』
そう聞かれ、私は一瞬数に悩んだもののすぐに答えを出した。
『10個ください!!』
『わかりましたー。送りましょうか?送料かかりますけど・・。』
『あー・・いえ、家にいないときも多くて受け取ることが難しいので・・取りに行きます!今からでもいいですか?』
『大丈夫ですよー、気をつけてお越しくださいねー。』
『はーい!では失礼致しまーす!』
私は電話を切った後、急いで掃除道具を片付けた。
肩までの髪の毛を一つにまとめ、鞄を持って家を出る。
「よし、鍵オッケー。早く買いに行こっ。」
私は住んでるマンションの鍵を確認し、電話があった化工の会社に向かった。
ーーーーー
「ついたー・・・。」
電話があった化工の会社に着いたのは、家を出て2時間後だった。
電車で最寄り駅まで来たのはいいけど道に迷って少し時間がかかってしまったのだ。
「こんにちはー!さっきお電話いただいた秋篠ですー!」
どこに声をかけたらいいのか分からずに叫んでみると、工場の奥から人が出てきてくれたのが見えた。
「あぁ、いらっしゃい。先に事務所で支払ってもらっていいですか?」
「はいっ!ありがとうございますー!」
私は工場の人と一緒に事務所に行き、そこで支払いを済ませた。
「商品はちょっと待ってくださいね、今、持って来ますんで。」
「はーい!」
工場の人が事務所の奥に行き、またすぐに戻って来た。
「ちょっと重たいですけど・・大丈夫ですか?」
そう言いながら見せてくれたのは1リットルのペットボトルが2本分くらい入る大きさの袋だった。
「大丈夫ですー!」
そう答えると、事務所の奥からまた人が出てきた。
その人は大きなビニール袋を両手に下げていて、その袋の中には今見せてもらった袋が5個ずつ計10個入っていたのだ。
「!?」
「お伝えするの忘れてたんですけど、この商品、1つ2キロあるんです・・・」
「・・・2キロ!?」
1つ2キロということは10個で20キロあることになる。
両手に下げてる袋は片方で10キロあることになるわけで・・・
「持てます・・か?」
心配そうに見てる工場の人に『やっぱり無理です。』なんて言えるはずもなく、私は笑顔で即答する外なかった。
「大丈夫ですー!仕事で重たいものたくさん持ってますから!」
「いや・・でも20キロですよ・・?」
「疲れたら休憩すればいいだけですし、電車なんで大丈夫です!ありがとうございました!」
そう言って気合で袋を受け取った。
(おもっ・・・!)
引きずりそうになるのを堪え、工場から見えなくなるまではスタスタと歩いて平気なフリを続ける。
そして曲がるべき角を曲がった瞬間、私は持っていた袋を地面に下ろした。
「うわー・・これ、持って帰れるかな・・・。」
何百メートルも歩いてないのに手はすでに痛い。
駅までの道のりは歩いて15分程。
何回か休憩しながら歩いて駅に無事に着いても、そのあと家までの距離もあるのだ。
「行けるとこまで行って、最悪タクシー拾って帰ろうかなぁ・・・。」
そんなことを考えながら袋に手をかけたとき、私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「・・・秋篠さん?」
翌日・・・
仕事が休みな私はお昼過ぎまで家の片づけをしていた。
洗濯をし、ゴミをまとめ、掃除機を隅から隅までかけていく。
「予定が無いときじゃないとできないから今日のうちに全部掃除しとこ。」
そう思って窓を拭き始めたとき、ケータイが鳴った。
「電話?誰だろ。」
手に持っていた雑巾を床に置き、私は電話に出た。
『もしもし?』
すると電話の相手は仕事場である花屋の業者さんだったのだ。
『もしもし?秋篠さんですか?こちら化工の者ですけどー・・・。』
『あ、いつもお世話になっておりますー。』
『こちらこそ。頼まれてた物、できましたけどどうします?』
業者さんの問いに、私は頼んでた物があったことを思い出した。
一カ月くらい前に依頼してた物だ。
『あ・・!!いります!!』
『どれくらいにします?だいたい1つ3000円なんですけど・・・』
そう聞かれ、私は一瞬数に悩んだもののすぐに答えを出した。
『10個ください!!』
『わかりましたー。送りましょうか?送料かかりますけど・・。』
『あー・・いえ、家にいないときも多くて受け取ることが難しいので・・取りに行きます!今からでもいいですか?』
『大丈夫ですよー、気をつけてお越しくださいねー。』
『はーい!では失礼致しまーす!』
私は電話を切った後、急いで掃除道具を片付けた。
肩までの髪の毛を一つにまとめ、鞄を持って家を出る。
「よし、鍵オッケー。早く買いに行こっ。」
私は住んでるマンションの鍵を確認し、電話があった化工の会社に向かった。
ーーーーー
「ついたー・・・。」
電話があった化工の会社に着いたのは、家を出て2時間後だった。
電車で最寄り駅まで来たのはいいけど道に迷って少し時間がかかってしまったのだ。
「こんにちはー!さっきお電話いただいた秋篠ですー!」
どこに声をかけたらいいのか分からずに叫んでみると、工場の奥から人が出てきてくれたのが見えた。
「あぁ、いらっしゃい。先に事務所で支払ってもらっていいですか?」
「はいっ!ありがとうございますー!」
私は工場の人と一緒に事務所に行き、そこで支払いを済ませた。
「商品はちょっと待ってくださいね、今、持って来ますんで。」
「はーい!」
工場の人が事務所の奥に行き、またすぐに戻って来た。
「ちょっと重たいですけど・・大丈夫ですか?」
そう言いながら見せてくれたのは1リットルのペットボトルが2本分くらい入る大きさの袋だった。
「大丈夫ですー!」
そう答えると、事務所の奥からまた人が出てきた。
その人は大きなビニール袋を両手に下げていて、その袋の中には今見せてもらった袋が5個ずつ計10個入っていたのだ。
「!?」
「お伝えするの忘れてたんですけど、この商品、1つ2キロあるんです・・・」
「・・・2キロ!?」
1つ2キロということは10個で20キロあることになる。
両手に下げてる袋は片方で10キロあることになるわけで・・・
「持てます・・か?」
心配そうに見てる工場の人に『やっぱり無理です。』なんて言えるはずもなく、私は笑顔で即答する外なかった。
「大丈夫ですー!仕事で重たいものたくさん持ってますから!」
「いや・・でも20キロですよ・・?」
「疲れたら休憩すればいいだけですし、電車なんで大丈夫です!ありがとうございました!」
そう言って気合で袋を受け取った。
(おもっ・・・!)
引きずりそうになるのを堪え、工場から見えなくなるまではスタスタと歩いて平気なフリを続ける。
そして曲がるべき角を曲がった瞬間、私は持っていた袋を地面に下ろした。
「うわー・・これ、持って帰れるかな・・・。」
何百メートルも歩いてないのに手はすでに痛い。
駅までの道のりは歩いて15分程。
何回か休憩しながら歩いて駅に無事に着いても、そのあと家までの距離もあるのだ。
「行けるとこまで行って、最悪タクシー拾って帰ろうかなぁ・・・。」
そんなことを考えながら袋に手をかけたとき、私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「・・・秋篠さん?」
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