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同窓会。

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美都side・・・





同窓会のハガキが届いて何日か過ぎ、今日は同窓会当日だ。

カフェは昼過ぎに上がらせてもらい、今、メイクと着替えをしてる真っ最中。





美都「えーと・・・ファンデーション以外は久しぶりだなー。」




食品を扱ってる仕事をしてるから、メイクは殆どしない。

薄い茶色のアイシャドウをつけていき、

次にマスカラを手に取り、ふるふると震えながら塗っていった。




美都「やばい・・・パンダになっちゃう?」




がっつり塗るのが怖くて少しだけにする。

最後に色のついたグロスを唇に少し乗せた時、要さんが帰ってきた。




がちゃ・・・



要「ただいまー。美都?送ってくけどまだ時間あるー?」





廊下を歩いてくる要さんに、今日の服とメイクを見せた。



美都「どう?変じゃない?」



要さんは私を見てピタッと動きが止まった。



美都「?・・・変?」

要「・・・逆。どんだけかわいい格好していくんだよ。」

美都「そんなかわいい格好はしてないと思うけど・・・。」




普通のワンピースなハズ・・・。

ミニスカートでもないし、どこにでも売ってるワンピースだ。



要「美都って・・・もともとかわいいから化粧するともっと顔のパーツが際立って・・・そこらのアイドルよりかわいい・・。」

美都「何言ってるのよ、もう・・・。」




要さんが私を見てる中、鞄を手に取って、腕時計を見た。



美都「あ、そろそろ出ないと・・・。」

要「送ってくけど・・・やっぱ心配。」

美都「?」




何を心配してるのか分からないけど、私は要さんの車に乗せてもらい、同窓会の会場まで送ってもらった。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







要「もし、21時より早く終わったら連絡して。」




会場となるホテルの前で車から下りた時、要さんが私に言った。



美都「はーい。」

要「楽しんでおいで。」

美都「うんっ。行ってきまーす。」







ホテルの中に入り、私は同窓会の会場に向かった。

フロントを通り過ぎ、エスカレーターに乗ってると、私を名前を呼ぶ声が聞こえた。





「美都・・・?」




振り返るとそこには知った顔が二人。

中学の頃、仲良くしてくれた友達だった。




美都「!!・・・久しぶり!」

「夜、出れるようになったの!?」

美都「うん、手術して治ったんだよー。」





わいわい喋りながら会場に向かう。




不思議だ。

学生時代の友達と会うと、その時の時間に戻ったような気がする。

セーラー服を着て・・・教室で勉強して、放課後は部活。

そんな毎日が蘇るようだ。





「今日、クラスのほとんどが出席って言ってたよ?」

美都「そうなの?すごいね・・・。」




受付を済ませて会場に入る。

中は立食パーティーのようで、部屋の真ん中にある長テーブルにお料理がたくさん並んでいた。

ホテルのスタッフの人から一人一人にドリンクが手渡されていった。




美都「すごい・・・。」

「あ、ほら始まるよ。」



幹事の子がマイクを握り、『同窓会開始の宣言』をする。




幹事「中学を卒業して7年。こうしてたくさんのクラスメイトに再開できたことを嬉しく思います。・・・みんな!思い出話に花を咲かそうぜ!!乾杯っ!」

一同「かんぱーいっ!」




7年ぶりに再会した友達。

みんな私の目のことを聞いてくれ、その度に説明をした。

話は近況から昔話に変わっていき、部活や体育祭、修学旅行の話で盛り上がっていった。





「修学旅行の時っていえばさー・・・・・。」

「あったあった!そんなことあった!」

「やっぱテスト前が一番キツかったよなーっ。」





思い出話が楽しくて、右手に持ってたグラスに口をつけた。

ほんのりと桃の香りがする飲み物。

ごくん・・と喉を通ってから、それが『お酒』だと気がついた。




美都「これ・・・お酒?」




私の問いに周りにいた友達が答える。



「もちろんっ。」

「まー、度数低いしねー。」

「おかわりはあそこにあったよ?」

美都「や・・私、お酒は・・・。」



そう言って手を振った時、友達の一人が私の指輪に気がついた。




「!?・・・美都!彼氏いるの!?」

美都「え?彼氏はいないよ?」

「あぁ、男避けか。」

美都「?」




『男避け』がなんなのか分からずにいると、一人の男の子が私たちの会話に混ざってきた。







中島 ハルト「青柳じゃん、久しぶり。」







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