12 / 34
知恵熱。
しおりを挟む
ーーーーー
ーーーー
結城さんと動物園に行った私、桃は『心ここにあらず』状態で半日を過ごした。
いつもなら食い入ってしまう大好きなキリンもペンギンも、ぼーっと見ていてしまい、心配した結城さんがお昼過ぎにホテルまでまた送り届けてくれたくらいだ。
(1週間後に返事・・・・)
私は結城さんの言葉を何度も思い出してこれからのことを考えていた。
『私も好きです』と言えたらどんなにいいだろうとさえ思ってしまう。
(どうしたらいいんだろう・・・。)
この数日間、結城さんは私の為にとたくさんのことをしてくれた。
泊まるところに食事、服と・・・私が困ると思ってしてくれたのだ。
どれもこれも本当に助かるもので、私は結城さんからもらうことしかしてない。
(かかったお金は返すとしても、貰った気持ちは・・・どうしよう。)
溢れんばかりの優しさは私の中で降り積もり、その中にいることが心地よくなってきていた。
この中にずっといれたら幸せだろう。
でも結城さんは有名企業の代表。
私はチェーン店のカフェの店長。
どう考えても釣り合うものではない。
(釣り合わないのは結城さんもわかってるよねぇ・・。)
もうどう考えたらいいのかわからなくなってきてる私は頭がパンクしそうになっていた。
「だめだ・・寝よう・・・」
とりあえずベッドで続きを考えようと思い、私は持ってきてもらった服の山からルームウェアを取り出して着替えた。
薄い黄色で上下揃えられた長袖タイプのルームウェアはゆったりしたタイプで大きな前ボタンがついてる。
「これもかわいい・・・。」
持ってないルームウェアのかわいさに見惚れながら着替え終わり、私はベッドに入った。
この数日、いろんなことが立て続けに起こってるからゆっくり寝ないとどうにかなってしまいそうなのだ。
「家にも帰りたいし、仕事もしたいし・・・はぁー・・・。」
こんな長い休暇は初めてで、時間を潰すことが難しい。
慎太郎さえ来なければこんなことにはならなかったのにと、思ってしまう自分がいる。
「諦めて帰ってくれないかな・・・。」
そんなことを思いながら、うとうとと重たくなってくる瞼を閉じて私は夢の世界に旅立っていった。
ーーーーー
翌日・・・。
「・・・うぁ・・・体が重い・・・」
目が覚めた私は自分の体がとてつもなく重く感じた。
ベッドから起きようにも、腕や足に力が入らないのだ。
「しまった・・・熱が出たかも・・・。」
滅多に風邪なんかひかない私だけど、今回ばかりは知恵熱のようなものがでてしまったようだった。
突然の元カレ襲撃に、ホテル生活、それに常連客からの『付き合って欲しい』という言葉にと雪崩のように押し寄せてきたいろんなことに、頭がパンクしてしまったようだ。
「今日もきっと結城さんが来る・・・もし風邪だったら移すわけにいかない・・・」
私はふらつく体を壁で支えながらリビングにいき、フロントに繋がる受話器を持ち上げた。
『はい、こちらフロントです。桜庭さま、おはようございます。』
「お・・おはようございます・・・」
『どうされましたか?』
「あの・・結城さんが来られたら・・・今日は忙しいから会えないと・・・」
『?・・かしこまりました。』
「お願い・・します・・・」
重だるい体を壁にもたれかからせながら伝え、私は受話器を置いた。
「知恵熱なら・・寝てれば治る・・・」
そう思ってベッドに戻ろうと足を一歩踏み出したとき、ぐらっと視界が揺れた。
自分がどの方向を向いてるのかわからず、危険を感じてその場にしゃがみ込む。
「結構熱が高いかも・・・」
普段と違う環境だからか調子が狂ってしまってる。
這ってベッドに行くこともできそうになく、私は症状が落ち着くまで壁にもたれながら座って過ごすことを選んだ。
「はぁ・・・はぁ・・・寝ればよくなる・・よね。」
座ったままじゃ寝れそうにないけど、立ってるよりはマシなはず。
できるだけ目を閉じるようにして、私は動けるようになるまで待つことにしたのだった。
ーーーーー
ーーーーー
桃が熱を出して倒れ込んでる時、結城は車で桃がいるホテルに向かっていた。
「昨日は心ここにあらずだったけど・・・大丈夫かな。」
昨日桜庭さんをホテルに送り届けたあと、俺は仕事を片付けるために会社に戻った。
仕事をしてる間は仕事のことを考えてるけど、ちょっと間が空くと彼女のことを考えてしまう。
前に進もうと思ってくれてるのか、頭を悩ませてしまってる彼女が心配でならない。
「家に戻れるなら戻してあげたほうがいいんだろうけど・・・あの男、まだこの辺りにいるって警察から情報来てるしなぁ・・・。」
なかなか家に戻ってこない彼女にしびれをきらしたのか、この辺りを探してるようだ。
彼女がホテルの外に出たら、すぐに見つかってしまうことは間違いない。
それを阻止するためにも外には出て欲しくないけど・・・
「あの男、決定打が無いから一生付きまとう可能性もあるんだよな。」
法に触れない範囲で桜庭さんの周りをうろつく可能性が高かった。
あわよくば彼女を連れて帰る算段を立ててるかもしれない。
「二度と姿を現せれないようにしたいけど・・彼女が望まない限りできないしな・・・。」
そんなことを思いながら俺は駐車場につき、ホテルの中に足を踏み入れた。
するといつもは静かなホテルのエントランスがガヤガヤと賑やかな雰囲気を漂わせていた。
どうもこのホテルに似つかわしくない客がいたようで、ホテルマン数人がその客を取り押さえていたようだ。
「くそっ・・!放せ!!」
(!!・・あの男・・)
暴れるようなそぶりをみせていたのは男で、その男は桜庭さんが勤めるカフェに押し入った男だった。
(ここまで探しに来たのか・・?)
俺は近くにあったマガジンラックから新聞を一部抜き取り、ソファーに座った。
新聞と自分の手の間から、その男の動向を見る。
「ここに『桜庭 桃』ってやつは泊まってるかって聞いてるだけだろ!?教えろよ!!」
「あいにく個人情報はお教えできませんのでお引き取りくださいませ。」
「はぁ!?どいつもこいつも『個人情報がー』とか言いやがって!!俺は『桜庭 桃』の恋人だ!!あいつは俺無しじゃ生きていけないんだよ!!」
「ご自身でお探しくださいませ。当ホテルは関係ございません。」
「くそっ!!」
「お引き取りを。」
ガタイのいいドアマン数人に引きずられながら、男はホテルの外に放り出された。
それを見ていた他の客たちもざわざわとしていて、エントランスが賑やかだったようだ。
「結城さま・・・!いらしてたんですか?」
支配人が俺に気づき、声をかけてきた。
「あぁ、さっき来たんですよ。」
「お見苦しいところをお見せして申し訳ございません。」
「いや、頼んでていた通りにしてくれて助かりましたよ。・・・あの男、何か他に言ってました?」
「あ・・・その・・・」
「?」
言いにくそうにする支配人は俺に小さく手でジェスチャーを見せてくれた。
その動きから察するに、どうやら『奥で話したい』とのことだ。
「ついていきますね。」
「ありがとうございます。」
ーーーー
結城さんと動物園に行った私、桃は『心ここにあらず』状態で半日を過ごした。
いつもなら食い入ってしまう大好きなキリンもペンギンも、ぼーっと見ていてしまい、心配した結城さんがお昼過ぎにホテルまでまた送り届けてくれたくらいだ。
(1週間後に返事・・・・)
私は結城さんの言葉を何度も思い出してこれからのことを考えていた。
『私も好きです』と言えたらどんなにいいだろうとさえ思ってしまう。
(どうしたらいいんだろう・・・。)
この数日間、結城さんは私の為にとたくさんのことをしてくれた。
泊まるところに食事、服と・・・私が困ると思ってしてくれたのだ。
どれもこれも本当に助かるもので、私は結城さんからもらうことしかしてない。
(かかったお金は返すとしても、貰った気持ちは・・・どうしよう。)
溢れんばかりの優しさは私の中で降り積もり、その中にいることが心地よくなってきていた。
この中にずっといれたら幸せだろう。
でも結城さんは有名企業の代表。
私はチェーン店のカフェの店長。
どう考えても釣り合うものではない。
(釣り合わないのは結城さんもわかってるよねぇ・・。)
もうどう考えたらいいのかわからなくなってきてる私は頭がパンクしそうになっていた。
「だめだ・・寝よう・・・」
とりあえずベッドで続きを考えようと思い、私は持ってきてもらった服の山からルームウェアを取り出して着替えた。
薄い黄色で上下揃えられた長袖タイプのルームウェアはゆったりしたタイプで大きな前ボタンがついてる。
「これもかわいい・・・。」
持ってないルームウェアのかわいさに見惚れながら着替え終わり、私はベッドに入った。
この数日、いろんなことが立て続けに起こってるからゆっくり寝ないとどうにかなってしまいそうなのだ。
「家にも帰りたいし、仕事もしたいし・・・はぁー・・・。」
こんな長い休暇は初めてで、時間を潰すことが難しい。
慎太郎さえ来なければこんなことにはならなかったのにと、思ってしまう自分がいる。
「諦めて帰ってくれないかな・・・。」
そんなことを思いながら、うとうとと重たくなってくる瞼を閉じて私は夢の世界に旅立っていった。
ーーーーー
翌日・・・。
「・・・うぁ・・・体が重い・・・」
目が覚めた私は自分の体がとてつもなく重く感じた。
ベッドから起きようにも、腕や足に力が入らないのだ。
「しまった・・・熱が出たかも・・・。」
滅多に風邪なんかひかない私だけど、今回ばかりは知恵熱のようなものがでてしまったようだった。
突然の元カレ襲撃に、ホテル生活、それに常連客からの『付き合って欲しい』という言葉にと雪崩のように押し寄せてきたいろんなことに、頭がパンクしてしまったようだ。
「今日もきっと結城さんが来る・・・もし風邪だったら移すわけにいかない・・・」
私はふらつく体を壁で支えながらリビングにいき、フロントに繋がる受話器を持ち上げた。
『はい、こちらフロントです。桜庭さま、おはようございます。』
「お・・おはようございます・・・」
『どうされましたか?』
「あの・・結城さんが来られたら・・・今日は忙しいから会えないと・・・」
『?・・かしこまりました。』
「お願い・・します・・・」
重だるい体を壁にもたれかからせながら伝え、私は受話器を置いた。
「知恵熱なら・・寝てれば治る・・・」
そう思ってベッドに戻ろうと足を一歩踏み出したとき、ぐらっと視界が揺れた。
自分がどの方向を向いてるのかわからず、危険を感じてその場にしゃがみ込む。
「結構熱が高いかも・・・」
普段と違う環境だからか調子が狂ってしまってる。
這ってベッドに行くこともできそうになく、私は症状が落ち着くまで壁にもたれながら座って過ごすことを選んだ。
「はぁ・・・はぁ・・・寝ればよくなる・・よね。」
座ったままじゃ寝れそうにないけど、立ってるよりはマシなはず。
できるだけ目を閉じるようにして、私は動けるようになるまで待つことにしたのだった。
ーーーーー
ーーーーー
桃が熱を出して倒れ込んでる時、結城は車で桃がいるホテルに向かっていた。
「昨日は心ここにあらずだったけど・・・大丈夫かな。」
昨日桜庭さんをホテルに送り届けたあと、俺は仕事を片付けるために会社に戻った。
仕事をしてる間は仕事のことを考えてるけど、ちょっと間が空くと彼女のことを考えてしまう。
前に進もうと思ってくれてるのか、頭を悩ませてしまってる彼女が心配でならない。
「家に戻れるなら戻してあげたほうがいいんだろうけど・・・あの男、まだこの辺りにいるって警察から情報来てるしなぁ・・・。」
なかなか家に戻ってこない彼女にしびれをきらしたのか、この辺りを探してるようだ。
彼女がホテルの外に出たら、すぐに見つかってしまうことは間違いない。
それを阻止するためにも外には出て欲しくないけど・・・
「あの男、決定打が無いから一生付きまとう可能性もあるんだよな。」
法に触れない範囲で桜庭さんの周りをうろつく可能性が高かった。
あわよくば彼女を連れて帰る算段を立ててるかもしれない。
「二度と姿を現せれないようにしたいけど・・彼女が望まない限りできないしな・・・。」
そんなことを思いながら俺は駐車場につき、ホテルの中に足を踏み入れた。
するといつもは静かなホテルのエントランスがガヤガヤと賑やかな雰囲気を漂わせていた。
どうもこのホテルに似つかわしくない客がいたようで、ホテルマン数人がその客を取り押さえていたようだ。
「くそっ・・!放せ!!」
(!!・・あの男・・)
暴れるようなそぶりをみせていたのは男で、その男は桜庭さんが勤めるカフェに押し入った男だった。
(ここまで探しに来たのか・・?)
俺は近くにあったマガジンラックから新聞を一部抜き取り、ソファーに座った。
新聞と自分の手の間から、その男の動向を見る。
「ここに『桜庭 桃』ってやつは泊まってるかって聞いてるだけだろ!?教えろよ!!」
「あいにく個人情報はお教えできませんのでお引き取りくださいませ。」
「はぁ!?どいつもこいつも『個人情報がー』とか言いやがって!!俺は『桜庭 桃』の恋人だ!!あいつは俺無しじゃ生きていけないんだよ!!」
「ご自身でお探しくださいませ。当ホテルは関係ございません。」
「くそっ!!」
「お引き取りを。」
ガタイのいいドアマン数人に引きずられながら、男はホテルの外に放り出された。
それを見ていた他の客たちもざわざわとしていて、エントランスが賑やかだったようだ。
「結城さま・・・!いらしてたんですか?」
支配人が俺に気づき、声をかけてきた。
「あぁ、さっき来たんですよ。」
「お見苦しいところをお見せして申し訳ございません。」
「いや、頼んでていた通りにしてくれて助かりましたよ。・・・あの男、何か他に言ってました?」
「あ・・・その・・・」
「?」
言いにくそうにする支配人は俺に小さく手でジェスチャーを見せてくれた。
その動きから察するに、どうやら『奥で話したい』とのことだ。
「ついていきますね。」
「ありがとうございます。」
16
お気に入りに追加
340
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
元体操のお兄さんとキャンプ場で過ごし、筋肉と優しさに包まれた日――。
立坂雪花
恋愛
夏休み、小日向美和(35歳)は
小学一年生の娘、碧に
キャンプに連れて行ってほしいと
お願いされる。
キャンプなんて、したことないし……
と思いながらもネットで安心快適な
キャンプ場を調べ、必要なものをチェックしながら娘のために準備をし、出発する。
だが、当日簡単に立てられると思っていた
テントに四苦八苦していた。
そんな時に現れたのが、
元子育て番組の体操のお兄さんであり
全国のキャンプ場を巡り、
筋トレしている動画を撮るのが趣味の
加賀谷大地さん(32)で――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~
吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。
結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。
何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。
義兄の執愛
真木
恋愛
陽花は姉の結婚と引き換えに、義兄に囲われることになる。
教え込むように執拗に抱き、甘く愛をささやく義兄に、陽花の心は砕けていき……。
悪の華のような義兄×中性的な義妹の歪んだ愛。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる