救助隊との色恋はご自由に。

すずなり。

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熱。

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純弥side・・・




笹井「ぼやで済んでよかったな。」


救助活動が終わった俺たちは署に戻ってきた。


森川「純弥ー、コーヒー淹れてくれよ。」

純弥「えー、『貸し』な?」


俺は給湯器のところにある、コーヒーメーカーを開けた。



純弥「あれ?だれかコーヒー作った?満タンに入ってる。」

森川「作れるわけないじゃん、みんな出てたんだから。」

純弥「・・・だよな。」


おかしく思いながらも全員のコップにコーヒーを入れていった。



弓弦「あれ?俺、コップ使ったままだったハズなのに、なんで洗い終わってんの?」

森川「あ、俺もだ。」

宮下「俺も。」


弓弦の一言で、誰がコーヒーを淹れて、コップを洗ったのかが分かった。



純弥「・・・ほたるか。」

弓弦「だね。」

森川「・・・なんかお礼しないとな。」

宮下「いつも差し入れ持ってきてくれてるしな。」

笹井「なら、クリスマスだな。」



俺たちはほたるにクリスマスプレゼントを用意することになった。









数日後。



夜、消防署でトレーニングをしてるときに、ほたるが署に来た。



ほたる「こんばんは・・・。」

純弥「・・・ほたる!?こんな時間にどうした?」



時計をみると23時だ。



ほたる「上に・・・上がらせてもらっていいですか?」

純弥「やぐらに?何でこんな時間に?」

ほたる「今日、月が赤いんです。絵にかいて、今度子供たちと話そうと思って・・・。」



いつも『仕事』なんだな。

熱心なのはいいけど・・・


純弥「お前、顔、赤くないか?」

ほたる「?・・・外が寒かったから温度差じゃないですか?」

純弥「ならいいけど。」



俺はほたると一緒にやぐらの上まで上っていった。



ほたる「一回上ったから今回は楽・・・な、気がする・・?」

純弥「毎日上れば体力つくぞ?」

ほたる「無理無理っ。」



他愛もない話をしながら上り続けて、俺たちは頂上についた。



ほたる「やっぱりきれいに見えるー。」



ほたるはスケッチブックを取り出して、クレヨンで絵を描き始めた。



純弥「30分ぐらいで戻ってくるから描いとくか?」

ほたる「はいっ。」



俺は一旦下に下りて、他の仕事を片付けた。







30分後・・・




また階段を上がって頂上を目指す。

さっきはほたるが一緒だったから一段ずつ上ったけど、今は一人だから二段飛ばしで上がっていった。

すぐについた頂上。

ほたるはちょうど片づけをしていた。



純弥「ほたる?描けた?」

ほたる「描けましたよー。ほらっ。」


クレヨンを何色か混ぜて、きれいな月が描かれていた。


純弥「へぇー、上手いな。」

ほたる「絵が下手だったら子供たちに笑われるんで練習したんです。」

純弥「そっか。・・・もう寒いだろ?下いくぞ。」



俺が前を歩いて、後ろからほたるがついて下りてきた。

順調に下りてくることができたけど、


最後の段でほたるが足を踏み外して落ちてきた。




ほたる「きゃあっ・・・!」

純弥「あぶな・・っ!」



ほたるの前を歩いてたから、見事、ほたるをキャッチすることができた。


ほたる「すみません・・・。」

純弥「別にいいんだけど・・・お前、顔が熱い。」

ほたる「え?」

純弥「ちょっと来い。」

ほたる「きゃぁっ・・!?」




俺はほたるを荷物のように抱えて救護室に連れて行った。







ーーーーーーーーーー





純弥「・・・熱あるじゃねーか!」



体温計で熱を計ったら38度もあった。



ほたる「・・・すみません。」

純弥「送るからちょっと待ってろ。」

ほたる「一人で帰れます・・・。」

純弥「帰せるわけないだろ?着替えてくるから待ってろ。」



ほたるに待つように言って、俺はロッカールームで着替えた。

救護室に戻った時、ほたるは机に突っ伏して倒れこんでした。




純弥「ほたる?ほたる!?」







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