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協力プレイ。
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「今度は民族集落みたいなステージだな。」
藁でできたような家や、竹を組み上げて造られた見晴台みたいなものがあるステージだ。
どこかニュースとかで見たことがあるような景色だけど、こういうゲームの場所はリアルさを追求するために現実にあるようなものを採用することがある。
この前リルマールで感じた既視感は、こういうものだったのかもしれないと思いながら、俺は銃を撃っていった。
「あの向こうに5人くらい固まっているな。・・ほんと赤外線探知って便利だな。」
操作に慣れてきた俺は10人、20人と青い帽子をかぶった敵を倒していく。
アイテムとして銃の弾が隠されてる場所も見つけ、補充しながら足を進めていった。
その時・・・スマホに一件の通知が届いた。
「?・・・健太?どうした?」
ひとまず身を隠せるところに行き、見つからないようにしたあと、俺はスマホを手に取った。
そして通知を開くと健太から通話アプリの申請が来ていたのだ。
「もしもし?」
ゲームのヘッドホンを外し、スマホのイヤホンを左耳に入れた。
「よぉ、修二。お前今、東側にいるだろ?」
「いるけど・・・?」
「さっきアイテムの弾、回収した?」
「したした。・・・え!?まさか・・・」
「そうそのまさか!お前を見つけたぜ!」
俺はゲームの本体に繋いでいたヘッドホンの線を抜き、有線のイヤホンを繋いだ。
右耳にゲームのイヤホンを入れ、アバターを動かしていく。
すると少し離れたところに黄色の帽子をかぶったキャラが目に入った。
「・・・健太、右手上げて?」
「ほい!」
言葉通りにキャラは動いた。
あそこにいるのが健太だ。
「おおお!!」
「おおお!!協力プレイしようぜ!!」
「しようしよう!!」
俺たちは通話しながら策略を練り、どんどん敵を倒していった。
片方が赤外線探知を使い指示を飛ばし、受けたほうが敵を倒していく。
それは時々交代したりして、結構な数を倒していった。
気がつけば戦況を表すバーはほぼ黄色になっていて、そろそろ終わりの通知が来そうだ。
「どうする?終わりの通知来るまでいる?」
敵の姿も見えなった俺たちはこの民族集落を探索しながら通話していた。
「そうだなー・・・っと、なぁ、修二、民家って入ったことある?」
「家?ないよ。そんな狭いとこで敵に見つかったらやられる率上がるじゃん。」
「だよな。でも今はもう敵が少ない。入ってみるチャンスじゃね?」
「・・・。」
二人いれば家の外を見張ることもできる。
それにもし家の中に敵がいたとしたら応援として呼ぶこともできるのだ。
「・・・こういう時、協力プレイっていいよな。」
「だろ?じゃあ俺、入ってくるから見ててくれよ。」
「リョーカイ。」
俺たちは辺りを見回しながら一軒の民家に近づいていった。
竹と藁でできた民家は平屋で、楕円のような形をしてる。
「さてさて、おっ邪魔しまーす。」
銃を構えながら中に入っていった健太。
俺は民家の周りを見張りながら赤外線で敵の情報を見ていた。
その時・・・
バンっ!!バンバンっ!!!
と、民家の中から銃声が聞こえてきた。
「!?・・・健太!?どうした!?敵か!?」
そう聞くと健太はゆっくりと民家から出てきた。
「おん?」
「敵か!?」
「いや?住人みたいなのいたから撃ってみただけ。」
「住人・・・?」
第一ステージでは何人か見かけた敵キャラ以外のキャラクター。
撃ったところで特にポイントにはならないみたいだし、弾の無駄使いになるから撃つことはなかった。
「もう終わるだろうから弾も余ってるしさ。どうなるか見て見たかったんだよねー。」
「え、どうなった?」
「敵キャラと一緒。ケチャップみたいな血を出して倒れるだけー。」
「へぇー。」
カウントされるのが青い帽子をかぶった敵だけなら、他のキャラを撃つのは本気で弾の無駄遣いだ。
(俺は撃たないかなぁ。もったいないし。)
そんなことを考えてると、画面がフッと上下に揺れた。
そしてログアウトの画面になり、ステージ終了の通知がスマホに送られてきた。
『第三ステージお疲れさまでした。第四ステージは明後日から始まります。』
「明後日か。結構速いな。」
「じゃー、明後日まで勉強しないとな。そろそろテストだ。」
「!!・・・そうだった!!じゃあまたな!!」
俺は通話を終了し、時計を見た。
今の時間は深夜1時。
少し勉強する時間くらいはありそうだ。
「やっば・・!これで赤点取ったら絶対P port取り上げられる・・・!」
ゲームを取り上げられては困る。
赤点だけは回避することを誓い、俺は試験内容を丸暗記して行った。
藁でできたような家や、竹を組み上げて造られた見晴台みたいなものがあるステージだ。
どこかニュースとかで見たことがあるような景色だけど、こういうゲームの場所はリアルさを追求するために現実にあるようなものを採用することがある。
この前リルマールで感じた既視感は、こういうものだったのかもしれないと思いながら、俺は銃を撃っていった。
「あの向こうに5人くらい固まっているな。・・ほんと赤外線探知って便利だな。」
操作に慣れてきた俺は10人、20人と青い帽子をかぶった敵を倒していく。
アイテムとして銃の弾が隠されてる場所も見つけ、補充しながら足を進めていった。
その時・・・スマホに一件の通知が届いた。
「?・・・健太?どうした?」
ひとまず身を隠せるところに行き、見つからないようにしたあと、俺はスマホを手に取った。
そして通知を開くと健太から通話アプリの申請が来ていたのだ。
「もしもし?」
ゲームのヘッドホンを外し、スマホのイヤホンを左耳に入れた。
「よぉ、修二。お前今、東側にいるだろ?」
「いるけど・・・?」
「さっきアイテムの弾、回収した?」
「したした。・・・え!?まさか・・・」
「そうそのまさか!お前を見つけたぜ!」
俺はゲームの本体に繋いでいたヘッドホンの線を抜き、有線のイヤホンを繋いだ。
右耳にゲームのイヤホンを入れ、アバターを動かしていく。
すると少し離れたところに黄色の帽子をかぶったキャラが目に入った。
「・・・健太、右手上げて?」
「ほい!」
言葉通りにキャラは動いた。
あそこにいるのが健太だ。
「おおお!!」
「おおお!!協力プレイしようぜ!!」
「しようしよう!!」
俺たちは通話しながら策略を練り、どんどん敵を倒していった。
片方が赤外線探知を使い指示を飛ばし、受けたほうが敵を倒していく。
それは時々交代したりして、結構な数を倒していった。
気がつけば戦況を表すバーはほぼ黄色になっていて、そろそろ終わりの通知が来そうだ。
「どうする?終わりの通知来るまでいる?」
敵の姿も見えなった俺たちはこの民族集落を探索しながら通話していた。
「そうだなー・・・っと、なぁ、修二、民家って入ったことある?」
「家?ないよ。そんな狭いとこで敵に見つかったらやられる率上がるじゃん。」
「だよな。でも今はもう敵が少ない。入ってみるチャンスじゃね?」
「・・・。」
二人いれば家の外を見張ることもできる。
それにもし家の中に敵がいたとしたら応援として呼ぶこともできるのだ。
「・・・こういう時、協力プレイっていいよな。」
「だろ?じゃあ俺、入ってくるから見ててくれよ。」
「リョーカイ。」
俺たちは辺りを見回しながら一軒の民家に近づいていった。
竹と藁でできた民家は平屋で、楕円のような形をしてる。
「さてさて、おっ邪魔しまーす。」
銃を構えながら中に入っていった健太。
俺は民家の周りを見張りながら赤外線で敵の情報を見ていた。
その時・・・
バンっ!!バンバンっ!!!
と、民家の中から銃声が聞こえてきた。
「!?・・・健太!?どうした!?敵か!?」
そう聞くと健太はゆっくりと民家から出てきた。
「おん?」
「敵か!?」
「いや?住人みたいなのいたから撃ってみただけ。」
「住人・・・?」
第一ステージでは何人か見かけた敵キャラ以外のキャラクター。
撃ったところで特にポイントにはならないみたいだし、弾の無駄使いになるから撃つことはなかった。
「もう終わるだろうから弾も余ってるしさ。どうなるか見て見たかったんだよねー。」
「え、どうなった?」
「敵キャラと一緒。ケチャップみたいな血を出して倒れるだけー。」
「へぇー。」
カウントされるのが青い帽子をかぶった敵だけなら、他のキャラを撃つのは本気で弾の無駄遣いだ。
(俺は撃たないかなぁ。もったいないし。)
そんなことを考えてると、画面がフッと上下に揺れた。
そしてログアウトの画面になり、ステージ終了の通知がスマホに送られてきた。
『第三ステージお疲れさまでした。第四ステージは明後日から始まります。』
「明後日か。結構速いな。」
「じゃー、明後日まで勉強しないとな。そろそろテストだ。」
「!!・・・そうだった!!じゃあまたな!!」
俺は通話を終了し、時計を見た。
今の時間は深夜1時。
少し勉強する時間くらいはありそうだ。
「やっば・・!これで赤点取ったら絶対P port取り上げられる・・・!」
ゲームを取り上げられては困る。
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