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一緒に暮らす・・・?

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大好きな音楽から離れたくなかった。

もう戻ってこない両親。

私は前に進むことを決意した。








ーーーーーーーーーーーーーーーーー







千秋「それで家を売ったのか・・・。」





ご飯が全てテーブルに並び、私にお箸を手渡してくれたちーちゃん。




かざね「手続きは全部業者さんがやってくれたの。幸いにもすぐに売れて・・・私は支払いを全て終わらせることができた。」

千秋「大変だったな・・・。」

かざね「まぁ・・・。その後もあんまりご飯食べれなくて・・・ちゃんと食べれるようになったのは1年くらい経ってからだったの。」

千秋「不規則な生活と、不安定な精神状態。それで平熱が下がった。そう考えるのが妥当だな。・・・食べようか。」

かざね「・・・いただきます。」

千秋「いただきます。」




ぱく・・・と口に放り込んだ煮物。



かざね「・・・おいしいっ!」



濃くなく・・・薄くなく・・・それでいて野菜の味がしっかり感じられて最高に美味しかった。


千秋「あぁ、美味い。・・・で、平熱を上げる方法だけど・・・。」

かざね「うん。」

千秋「規則正しい生活な。毎日ちゃんと寝てるか?」

かざね「あー・・編曲の仕事をしてるときはほぼ徹夜かな・・・3日くらい。」

千秋「おま・・・ちゃんと寝ろよ・・・。」

かざね「だって頭に音符があるうちに書きたいし・・・。」




集中してると切らせたくない。

誰だってそういうものだと思うけど・・・。




千秋「・・・あと、食事は?前も聞いたけどちゃんと食ってる?」

かざね「買ってきた野菜をかじってる。」

千秋「・・・・・・。」

かざね「?」




ちーちゃんはお箸を置いて、頭を抱え始めた。



千秋「もう・・・期待はしねーけど・・・運動は?」

かざね「運動って?」

千秋「・・・期待どころか、聞いたことがそもそもの間違いだったな。」

かざね「?」





ご飯を食べ進める私。

そんなに食べれるわけじゃないから数口でお腹いっぱいになるんだけど、お箸を置いた私にちーちゃんが言ってきた。



千秋「かざね、ここで一緒に暮らさないか?」

かざね「え!?」

千秋「このままじゃまた体を壊す。・・・ここなら梅さんいるし、『食』に関しては大丈夫だ。夜は俺がいるから徹夜なんてさせないし。どうだ?」

かざね「どうだって言われても・・・。」

千秋「あのアパートで暮らさなきゃいけない理由がないなら引っ越してこい。」





あのアパートで暮らさなきゃいけない理由・・・

それは・・・




『ない』。



でも・・・





かざね「そんな・・・付き合い始めたばかりなのに?」

千秋「何言ってんだ。小さいころは一緒に風呂も入った。一緒に昼寝もした。・・・そこらのカップルより長い時間を一緒に過ごしてると思うけど?」

かざね「う・・・。」




ちーちゃんの言う通りだ。




千秋「引っ越してこい。その方が俺も安心できる。」

かざね「・・・わかった。」







こうして私はちーちゃんの家に転がり込むことになった。





音楽団の仕事をこなしながら引っ越しの準備を進めていき、2カ月の時間が経ったある日・・・







かざね「今日からお世話になります・・・。」




ちーちゃんとの同居が始まる・・・。











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