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ビートとの再会。
しおりを挟むルカ「リズ、なんで『外』なんだ?」
120キロと言ってた重さのカプセルを抱えて小走りに走るルカさん。
その隣を息切れしながら私も走っていた。
リズ「ビートがっ・・・電池切れなのっ・・・。」
ルカ「電池?」
リズ「ビートを動かすっ・・エネルギーっ・・。」
ルカ「それが外に出たら動くようになんのか?」
リズ「たぶんっ・・・!」
ルカさんは最短ルートで外に出る道を小走りに進んだ。
下ってきたスロープを上がり、右に曲がる。
そのまままっすぐ進んで・・・中庭に出た。
ルカ「で?どうしたらいい?」
リズ「このまま・・・!!太陽に照らさせて!!」
ルカ「おっけ!」
ルカさんはビートの身体が太陽の光をいっぱい浴びれるようにカプセルを傾けて支えてくれた。
私は影を作らないようにしながらビートの充電を待つ。
リズ「いつもなら5秒くらいでいいけど・・・完全に電池が無くなってたらもうちょっとかかるかも・・・。」
心配しながら覗き込むこと・・・5分。
ビートの首が・・・すー・・・っと動いた。
リズ「!!・・・ビート!?」
ビート「・・・リ・・ズ・・?」
リズ「よかった・・・!」
ビート「・・・?」
ビートは太陽の光に照らされ、少し充電ができたようだった。
自分が充電切れなのを理解したのか・・・ビートは自分のお腹のところをぱかっと開けた。
そこに・・・ビートの充電パネルがある。
ビート「・・・・できタ!!」
5秒ほどでフル充電できたビートはカプセルの中で手を・・・カプセルにあてた。
ビート「?・・・出ていイ?」
リズ「もちろんっ。」
ビート「離れてテ。」
私はビートに言われた通り、カプセルから離れた。
ビートは狭いカプセルの中で少しだけ身体を後ろに引いて・・・頭でカプセルを割った。
ガシャン!!!
ビート「リズー!!」
ビートはカプセルから出て私に飛びついて来た。
久しぶりに抱くビートはつるっつるのボディで小さくって・・・相変わらず愛らしい。
リズ「ビート!よかった・・・!!」
胸にビートをぎゅっと抱きしめてると・・・カイルさまとゼオンさん、それとベンさんが中庭に出てきた。
3人とも・・動いてるビートを見て驚いた表情を見せていた。
ベン「バカな・・・・。」
カイル「リズ、そのロボットの紹介をしてくれるか?」
ビートは私の肩の上にひょいと乗って座った。
ビート「初めましテ!ビートでス!よろしク!」
カイル「カイルだ。よろしく。」
ビートはカイルさまに挨拶した後、ベンさんを見た。
その瞬間、ビートの身体から蒸気が漏れ出始めた。
リズ「ちょ・・・ビート!?」
ビート「リズ、あいつ敵ダ。」
ベン「!!」
ビートが怒ってるところは・・・初めて見た。
アンダーでは特に事件なんか起こらない。
だから巻き込むことも巻き込まれることもなくて・・・平和に暮らす毎日だった。
だから・・・
リズ(ビートって怒ると蒸気がでるんだ・・・。)
初めて知ったビートの一面に驚いてると・・・ベンさんが急に跪いた。
地面におでこをぐりぐりとあてて・・・大きな声でビートに言った。
ベン「すまない!!」
ビート「・・・。」
ベン「どうしても・・・!この国を発展させたかったんだ・・・!!」
ベンさんはビートに向かって説明をし始めた。
ビートはそれを私の肩の上で静かに聞いていたけど・・・蒸気が治まる気配はない。
その姿をカイルさまとゼオンさん、あとルカさんが・・・ハラハラした様子で見ていた。
ビート「リズと俺に近づくナ。」
ベン「わ・・・わかった!ほんとに・・すまなかった・・。」
ビートの蒸気はだんだん治まり始め、私の頭に自分の頭をすり寄せて来た。
ずっと会えてなかったから・・・ビートが甘えモードだ。
ビート「リズー。」
リズ「ふふっ。珍しいなぁ。」
すり寄せてくるビートの頭に、私もすり寄せた。
お互いにすりすりと頭をくっつき合わせてると・・・私の足にロディが抱きついて来た。
ロディ「リズ!!」
リズ「ロディ!?」
ロディ「ロディモ・・・!!」
私はロディを抱え上げて、ビートが乗ってる肩の反対側に乗せた。
ビートよりも大きいロディを乗せるのは大変だったけど・・・ビートとロディは顔を合わせて話を始めた。
ビート「お前ハ?」
ロディ「ロディ!リズの友達!」
ビート「俺はビート、よろしくナ!」
ロディ「!!・・・うン!」
私の肩の上で話をする二人は仲良くなれそうだった。
同じロボット同士・・・気が合う部分もあるのかもしれない。
リズ「ふふ、よかったねっ。」
ロディ「うン!」
ビートは私の肩から飛び降りた。
それを見てか、ロディも私の肩から飛び降りた。
ビートは着地した後くるっと振り返って・・・私に言った。
ビート「・・・ところでリズ、いつ帰ル?」
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