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前の世界に帰る方法2。
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リズ「ビート!!・・・ビートっ!!!」
私はロディを抱きしめていた手を離してビートに駆け寄った。
カプセルをバンバン叩いてビートに話しかける。
リズ「ビート!!目を開けて!!」
ガンガン叩いてもビートは動かない。
私はカプセルを開けようと扉を探した。
リズ「どこ!?どうやったら開くの!?」
つるっつるのカプセルをなんとか開けようと探ってる時、ベンさんが私に言った。
ベン「そいつは壊れてる。」
リズ「・・・え?」
ベン「この前まで動いてたけどもう動かない。だから壊れてる。」
リズ「そんなわけない!!」
アンダーで作られたビートがそう簡単に壊れるはずはない。
当時は最新技術で作られたビート。
熱にも強く、寒さにも強い。
防水機能なんかは当たり前に付いていて・・・ボディはこの世界にあるどれよりも強いハズだ。
小さい部品はたくさんあるけど、壊れないようにパーツ交換を繰り返して一緒に暮らしてきた。
だから・・・『壊れる』なんてことはあるはずがないのだ。
カイル「リズのロボットなのか・・・!?」
リズ「そうです!!この世界に来るときにはぐれた・・・私の大切な家族です!!」
ゼオン「!!・・ベン!すぐに出しなさい!!」
ベン「カプセルは誰にも開けれない。完全に塞いである。」
カイル「!!」
ゼオン「そんなはずないでしょう!!」
ゼオンさんは近くにあった金具を手に取ってカプセルに叩きつけた。
金具はカキンっと音を立ててカプセルに弾き飛ばされ、床に落ちた。
カプセルは割れるどころか傷一つない。
ゼオン「そんな・・・・」
ベン「無理だっていっただろ?それにこいつは壊れてる。最後に言ったのは・・・『リズ』・・・だったっけな。」
リズ「!?」
ゼオン「は!?」
カイル「ベン・・・このロボットがリズと関りあると分かってたのか・・?」
ベン「・・・もちろん。」
ベンさんの話によれば・・・私がこの世界にやってきた日、ビートはお城の庭に落ちて来たらしい。
不思議に思って空を見上げても何もない。
落ちたロボットを拾い上げると・・・今までのロボットとは違う材質に目を奪われたらしい。
そしてすぐさまビートを研究室に連れ帰って・・・そのまま実験、研究。
そのあとで『異世界』から私が来たことを知って、ビートとつながりがあると分かったらしい。
ベン「だからリズと顔を合わせるわけにはいかなかった。」
リズ「そんな・・・・」
カイル「リズがそのロボットを探してることも知ってたんだな?」
ベン「・・・えぇ。」
ゼオン「ならすぐに返せばよかっただろう!?」
ベン「・・・このチャンスを逃すわけにはいかなかった!!このロボットのエネルギーで異世界からリズが来たことは調べれてるんです!!だから・・・・リズの世界から技術を持ち帰ってくれば・・・この世界は驚くべき発展を遂げれる!!」
カイル「さっきも言っただろう・・・この世界はこの世界で発展していかなければならない。新しい技術は魅力的だが・・過ぎた技術はなにも発展しない。」
ベン「しかし・・・!!」
リズ「・・・いい加減にして!!」
カイルさまとベンさんが喋ってる内容なんて・・・・私にはどうでもよかった。
今大事なのはこの国の発展なんかじゃない。
未来を憂うことでもない。
ビートを調べることでもない。
リズ「私の家族を返して・・・・」
ベン「・・・あいつはもう壊れてる。諦めろ。」
リズ「・・・・・。」
こんなハズじゃなかった。
いつも通りアンダーの49045で朝目覚めて・・・朝ご飯になる錠剤を飲み込む。
そのあとはビートと予定を立てて・・・買い物に行ったりする。
あの日は・・・私とビートは充電しに地上に向かってた。
あと1カ月くらいでビートの充電が切れそうだったから・・・充電しにいっただけなのに・・・・・
リズ「・・・・充電・・」
ベン「?」
カイル「?」
ゼオン「?」
そうだ。
私がこの世界に来てから2カ月だ。
ビートの電池は・・切れてる。
リズ「!!・・・ベンさん!!ビートが動かなくなったのっていつですか!?」
ベン「え?・・・あれは・・・3週間くらい前だったような・・・」
ベンさんの言葉に・・私は確信した。
ビートは・・・電池切れだ。
だから動かなくなった。
本来ならベンさんに大人しく捕まってるようなロボットじゃないのに掴まってる時点でおかしかったんだ。
リズ「ビートをカプセルから出して!!」
ベン「だから何度も言ってるだろう?あれは完全に塞いでるから無理だ。」
リズ「無理でも出さないと!!」
私はカプセルを叩き始めた。
ガンガン叩いて割ろうとするけどはやりびくともしない。
リズ(充電さえすれば・・・ビートは自力で出て来れる・・・!)
そう思って叩き続けた。
ゼオン「リズ!腕が折れますよ!?」
リズ「折れたっていい!!ビートを外に出さないと・・・!!」
力いっぱいに何度も何度も叩き続け、時々腕の骨がきしむような感覚を覚え始めた。
それでもいつかカプセルが割れるんじゃないかと思って叩き続ける。
リズ「お願い・・・!!割れて・・・!!」
その時・・叩いてた私の手を誰かが掴んだ。
リズ「!?」
ルカ「リズ、手が折れる。」
私の手を掴んだのはルカさんだった。
馬車の馬を繋ぎに行ったあと、騒ぎを聞きつけて駆けてきたようだ。
リズ「ルカさん・・・!離して!ビートを外に出さないと・・・!!」
ルカ「外?庭でいいのか?」
リズ「え?・・・うん・・・」
ルカさんは私の身体をがしっと持って、カプセルから離した。
カプセルに繋がれてる管をぶちぶちと引きちぎって・・・・カプセルを持ち上げた。
ルカ「おもっ・・・!!」
リズ「!?」
ベン「はぁ!?それ120キロあるぞ!?」
ルカ「軽いって。リズ、行くぞ!!」
ルカさんはカプセルを抱えて研究室の出口に走って行った。
リズ「ま・・待って・・・!」
私はルカさんを追いかけて、一緒に研究室から出た。
私はロディを抱きしめていた手を離してビートに駆け寄った。
カプセルをバンバン叩いてビートに話しかける。
リズ「ビート!!目を開けて!!」
ガンガン叩いてもビートは動かない。
私はカプセルを開けようと扉を探した。
リズ「どこ!?どうやったら開くの!?」
つるっつるのカプセルをなんとか開けようと探ってる時、ベンさんが私に言った。
ベン「そいつは壊れてる。」
リズ「・・・え?」
ベン「この前まで動いてたけどもう動かない。だから壊れてる。」
リズ「そんなわけない!!」
アンダーで作られたビートがそう簡単に壊れるはずはない。
当時は最新技術で作られたビート。
熱にも強く、寒さにも強い。
防水機能なんかは当たり前に付いていて・・・ボディはこの世界にあるどれよりも強いハズだ。
小さい部品はたくさんあるけど、壊れないようにパーツ交換を繰り返して一緒に暮らしてきた。
だから・・・『壊れる』なんてことはあるはずがないのだ。
カイル「リズのロボットなのか・・・!?」
リズ「そうです!!この世界に来るときにはぐれた・・・私の大切な家族です!!」
ゼオン「!!・・ベン!すぐに出しなさい!!」
ベン「カプセルは誰にも開けれない。完全に塞いである。」
カイル「!!」
ゼオン「そんなはずないでしょう!!」
ゼオンさんは近くにあった金具を手に取ってカプセルに叩きつけた。
金具はカキンっと音を立ててカプセルに弾き飛ばされ、床に落ちた。
カプセルは割れるどころか傷一つない。
ゼオン「そんな・・・・」
ベン「無理だっていっただろ?それにこいつは壊れてる。最後に言ったのは・・・『リズ』・・・だったっけな。」
リズ「!?」
ゼオン「は!?」
カイル「ベン・・・このロボットがリズと関りあると分かってたのか・・?」
ベン「・・・もちろん。」
ベンさんの話によれば・・・私がこの世界にやってきた日、ビートはお城の庭に落ちて来たらしい。
不思議に思って空を見上げても何もない。
落ちたロボットを拾い上げると・・・今までのロボットとは違う材質に目を奪われたらしい。
そしてすぐさまビートを研究室に連れ帰って・・・そのまま実験、研究。
そのあとで『異世界』から私が来たことを知って、ビートとつながりがあると分かったらしい。
ベン「だからリズと顔を合わせるわけにはいかなかった。」
リズ「そんな・・・・」
カイル「リズがそのロボットを探してることも知ってたんだな?」
ベン「・・・えぇ。」
ゼオン「ならすぐに返せばよかっただろう!?」
ベン「・・・このチャンスを逃すわけにはいかなかった!!このロボットのエネルギーで異世界からリズが来たことは調べれてるんです!!だから・・・・リズの世界から技術を持ち帰ってくれば・・・この世界は驚くべき発展を遂げれる!!」
カイル「さっきも言っただろう・・・この世界はこの世界で発展していかなければならない。新しい技術は魅力的だが・・過ぎた技術はなにも発展しない。」
ベン「しかし・・・!!」
リズ「・・・いい加減にして!!」
カイルさまとベンさんが喋ってる内容なんて・・・・私にはどうでもよかった。
今大事なのはこの国の発展なんかじゃない。
未来を憂うことでもない。
ビートを調べることでもない。
リズ「私の家族を返して・・・・」
ベン「・・・あいつはもう壊れてる。諦めろ。」
リズ「・・・・・。」
こんなハズじゃなかった。
いつも通りアンダーの49045で朝目覚めて・・・朝ご飯になる錠剤を飲み込む。
そのあとはビートと予定を立てて・・・買い物に行ったりする。
あの日は・・・私とビートは充電しに地上に向かってた。
あと1カ月くらいでビートの充電が切れそうだったから・・・充電しにいっただけなのに・・・・・
リズ「・・・・充電・・」
ベン「?」
カイル「?」
ゼオン「?」
そうだ。
私がこの世界に来てから2カ月だ。
ビートの電池は・・切れてる。
リズ「!!・・・ベンさん!!ビートが動かなくなったのっていつですか!?」
ベン「え?・・・あれは・・・3週間くらい前だったような・・・」
ベンさんの言葉に・・私は確信した。
ビートは・・・電池切れだ。
だから動かなくなった。
本来ならベンさんに大人しく捕まってるようなロボットじゃないのに掴まってる時点でおかしかったんだ。
リズ「ビートをカプセルから出して!!」
ベン「だから何度も言ってるだろう?あれは完全に塞いでるから無理だ。」
リズ「無理でも出さないと!!」
私はカプセルを叩き始めた。
ガンガン叩いて割ろうとするけどはやりびくともしない。
リズ(充電さえすれば・・・ビートは自力で出て来れる・・・!)
そう思って叩き続けた。
ゼオン「リズ!腕が折れますよ!?」
リズ「折れたっていい!!ビートを外に出さないと・・・!!」
力いっぱいに何度も何度も叩き続け、時々腕の骨がきしむような感覚を覚え始めた。
それでもいつかカプセルが割れるんじゃないかと思って叩き続ける。
リズ「お願い・・・!!割れて・・・!!」
その時・・叩いてた私の手を誰かが掴んだ。
リズ「!?」
ルカ「リズ、手が折れる。」
私の手を掴んだのはルカさんだった。
馬車の馬を繋ぎに行ったあと、騒ぎを聞きつけて駆けてきたようだ。
リズ「ルカさん・・・!離して!ビートを外に出さないと・・・!!」
ルカ「外?庭でいいのか?」
リズ「え?・・・うん・・・」
ルカさんは私の身体をがしっと持って、カプセルから離した。
カプセルに繋がれてる管をぶちぶちと引きちぎって・・・・カプセルを持ち上げた。
ルカ「おもっ・・・!!」
リズ「!?」
ベン「はぁ!?それ120キロあるぞ!?」
ルカ「軽いって。リズ、行くぞ!!」
ルカさんはカプセルを抱えて研究室の出口に走って行った。
リズ「ま・・待って・・・!」
私はルカさんを追いかけて、一緒に研究室から出た。
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