私が橋渡し役!?時代を逆行した世界でそんな大役できません・・!?

すずなり。

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ロディと町人とベンさん。

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カイル「もちろんだとも!!」




町人は女の人で・・・おずおずと広場の台に近づいていき、その上に上がっていった。

カイルさまに抱かれてるロディに手をゆっくりと差し出して・・・触ろうとしてる。

その様子を他の町人たちは固唾を飲んで見ていた。




ロディ「初めましテ。ロディでス。」

町人「!!・・・やだかわいい・・。」



女の町人は差し出した手をロディの頭の上に乗せた。

そのまま『いい子いい子』と撫でていく。



ロディ「・・・ふフ。」




気持ちよさそうに撫でられてるロディを見た他の町人たちが次々と手を上げ始めた。




町人「俺も触りたい!!」

町人「私も・・・!!」




悲惨な事件から数えれないくらいの年月が経ってるからか、町人たちの反応は思ったより酷くなかった。

悲惨な事件は悲惨な事件として語り継がれてはいたけど・・・各個人個人ではそんなに恨みはないようだ。

それはロディが愛くるしい表情を見せたからかもしれないけど。





リズ「よかった・・・。」

ゼオン「ほんとに・・・。」




いつの間にか私の隣に立っていたゼオンさんがほっと溜息をもらしたのを私は聞き逃さなかった。

あれだけロディのことを嫌っていたゼオンさんだけど、最近はロディと一緒に仕事をすることもあるみたいで・・・ゼオンさんのロディに対する考え方が変わってきたようだった。




リズ「・・・ふふ。」

ゼオン「・・・なんですか、リズ。」

リズ「いえ、なんでもないですよ?」





町の人たちは順番に並んでロディを触っていく。

まず最初の課題はクリアできたといってもいいと思えた。

次は・・・他のロボットを機械の国から連れてくることが課題だ。





リズ「頑張らなきゃ!」






ーーーーーーーーーー








ーーーーーー








ーーーー








ロディが城下町に行ってから1週間が経った。

私とロディは機械の国に行ったり、城下町に行ったり・・毎日忙しく過ごしていた。


あれから私とロディは毎日城下町に出向いていた。


ロディのことを・・ロボットのことをもっと知ってもらうために。




町人「ロディはどんなことができるの?」

リズ「ロディは基本的に世話焼きロボットなんで・・専門的なこと以外はほとんどできますよ。」

町人「よしロディ、この果物と野菜を一つずつ買ったらいくらだ?」

ロディ「490!!」

町人「すげ・・・賢い・・・。」





いい感じに仲良くなっていってる町人たちとロディ。

私は他のロボットたちが何ができるのかとか、機械の国はどんなだとかを話すのが仕事になりつつあった。




町人「あんたは機械の国に行ったことあるのかい?」

リズ「ありますよ?」

町人「ロディちゃんみたいなかわいい子がいっぱい?」

リズ「うーん・・・それはロボットによりけりで・・・大きさも人間以上のロボットもいればロディよりも小さい子もいますし・・・」

町人「へぇー!どのロボットもみんなその・・・乱暴じゃあない?」

リズ「はいっ。そこは私が保証します!」




みんなロディに興味があるのか、代わり交代に見に来てる。

語り継がれて来たものがあるからか、不安に思ってる部分もあるみたいだけど、それは私やロディに聞いて解消していってくれた。






リズ(驚いたのは・・・『見慣れないもの』だったのかもしれない・・・。)







リズ「よかったね、ロディ。」

ロディ「うン!」





あとは機械の国と人間の国を自由に行き来できるように話を詰めて行けば大丈夫。

そう思いながらロディの頭を撫でた時、ふと・・・誰かの視線を感じた。




リズ「?」




私は辺りを見回すように、その場で一周回った。

すると・・・少し遠くの茂みに知った人の姿を見つけたのだ。

あれは・・・ベンさんだ。




リズ「・・・なにか用かな・・。」



私たちに話しかけてくるどころか、町の人にも話しかけようとしないベンさん。

ただただ茂みからじーっと見ていた。




リズ「・・・ロディを・・見てる・・・?」





ベンさんの視線はロディに向いてるように感じた。

その視線は『興味がある』というより・・・『獲物を狙ってる』ような気配を感じる。



リズ「なんだろ・・・。」






ベンさんのことをよく知らない私は視線に疑問を抱いた。

この国の人たちはみんな気になったことはストレートに聞いてくる人が多い。

それは初めてゼオンさんやルカさん、カイルさまに出会ってから感じていたことだった。


彼らは得体のしれない私に手を差しのべてくれ、知らないことはバカにせず教えてくれた。

聞いたことは全部根気よく教えてくれ、できたことは褒めてくれる。


こんな環境下なら疑問に思ったことをすぐに聞く子どもが多そうだ。





リズ「なのに・・・見てるだけって・・・。」




そう思っていた時、ベンさんは踵を返してどこかに行ってしまった。

私はその後姿を見ていた。




リズ「・・・・。」

ルカ「?・・・どうした?リズ。」

リズ「わっ・・・あ、ルカさん・・・。」





いつの間にか私とロディの間に立っていたルカさん。

私はちょうどよかったと言わんばかりにルカさんに聞いてみることにした。




リズ「ルカさん、ベンさんって・・・どんな人なんですか?」

ルカ「ベン?なんでベン?」

リズ「あ・・・なんかちょっと謎な人かなって思って・・・・。」




そう聞くとルカさんは右手を自分の顎にあてて少し悩み始めた。

数秒悩んだのち・・・ちらっと私を見て言った。




ルカ「あいつは・・・・・・・」















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